1:キャラクター作成ルール

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1:キャラクター作成ルール
2:コアルール
3:成長ルール

このTRPGのルールは、フィリップ・N・モーゼズ氏がメインルールデザイナーを務め、ニンジャスレイヤー公式/ダイハードテイルズによって提供された「ソウルワイヤードTRPGフレームワーク」を採用しています。
「ソウルワイヤードTRPGフレームワーク」の著作権は、メインルールデザイナーであるフィリップ・N・モーゼズ氏と、ダイハードテイルズ・ゲームズが有しています。

はじめに
ここでは、プレイヤーの分身たるプレイヤーキャラクターの作り方について解説する。初めてTRPGに触れる方にとっては聞きなれないルール単語や概念が頻出することと思われる。
そのような方は、慣れた人に手伝ってもらいながら読むことを推奨する。


キャラクター作成の流れ

本システムにおけるプレイヤーキャラクターは、下記に示す7つの要素から構成される。
プレイヤーは①から順に進めても良いし、先にルール面を最後まで読み通し、コアルール含めて認識した上でキャラクターのメイキングに取り掛かっても良い。

【キャラクター】
①能力値:キャラクターの得意不得意を決定付けるパラメータ
②副能力値:能力値から算出される、体力や霊力、機動力など
③支給装備:キャラクターが持つアイテム
④祓魔術:キャラクターが身に付ける特殊な能力 取得しない者もいる
⑤攻撃祭具:近接攻撃と遠隔攻撃に用いる、いわゆる武器
⑥狩衣:キャラクターの回避か被ダメージに修正を与える、いわゆる防具
⑦特技:キャラクターのパラメータに修正を与える、いわゆるスキル

1-1:能力値の決定

我々祓魔師の評価基準には、大別して4つの軸がある。
体術、霊能、技巧、そして祓魔術だ。
鍛え上げた心身は、決して結果を裏切らない。
……さぁ、君も鍛えようではないか!
                  ――境界対策課 祓魔第六班 班長

本システムでは、ダイスロールによってキャラクターの能力値にランダム性持たせる「ランダム作成方式」と、総量の決まったポイントを各パラメータに割り振る「スクラッチビルド方式」を用意している。

極端に能力値の高いキャラクターや低いキャラクターが混成してゲームに参加することを望むプレイグループであれば「ランダム作成方式」を採用し、すべてのプレイヤーキャラクターの強さが概ね同じ程度に調整してゲームを遊びたいプレイグループであれば、「スクラッチビルド方式」を採用すると良い。

また、「何度かの成長を経た想定の、少し強いキャラクター」を作成するスクラッチビルドルールについては成長ルールに伴って実装予定。

1-1-1:ランダム作成方式

 基礎能力値は【体】【霊】【巧】【術】の4つとなる。
 3つの6面ダイスを振り(即ち3d6である)、【体】【霊】【巧】の3種類に ついてそれぞれのダイスの出目を割り振ること。
 更に1つの6面ダイスを振り、出目から3を引いた値を【術】とすること(出目が1~2であっても最低値の0となる)。

本作成方式は、キャラクター同士の能力値のばらつきをある程度許容できるプレイグループで採用可能な、カジュアルなレギュレーションとなる。

【体】初期値1~6
→肉体的な強度を表す能力値。重たいものを持ち上げたり、(物理的に干渉可能な)敵を殴り飛ばしたり、白兵戦の練度を判定する際に使用する。
頑健さの度合も内包するため、副能力値【体力】の算出にも使用される。

特に、一撃で大ダメージを与えるような重量級の攻撃を行いたい場合には重要な能力値となる。

【霊】初期値1~6
→霊能的な強度を表す能力値。境界異常の存在を感知したり、(非物理的な)悪影響に抵抗したり、祭具の効力を判定する際に使用する。
個人の持つ霊能力のリソースでもあるため、副能力値【霊力】の算出にも使用される。

特に、祓魔術と呼ばれる術を用いたり霊的媒体を用いた攻撃を行いたい場合には重要な能力値となる。

【巧】初期値1~6
→総合的な巧拙を表す能力値。戦術移動や射撃、交渉や咄嗟の判断など、肉体的な瞬発力や卓越した技能について使用する。

特に、遠距離からの狙撃や弾幕による牽制を行ったり遠近両方をカバーしたい場合には重要な能力値となる。

【術】初期値0~3
→血統や特殊な修練、突然変異や何らかの存在との契約によって個人が発現させた霊的能力の強さを表す能力値。
後述する"祓魔術"の判定に使用する。

例.
 タクティカル祓魔師に志願したタカシ君は、3d6をロールした。
 結果は高い順に「6,4,1」であった。
 タカシ君は長考の末、【体】に「4」を、【霊】に「1」を、【巧】に「6」を割り振ることにした。
 「平均やや上の肉体と高い技巧を持つが霊的素養は極めて低い」というステータスのタクティカル祓魔師が誕生した。
 最後にタカシ君がロールした1d6の出目は「4」。微弱だが、タカシ君のタクティカル祓魔師は何らかの"祓魔術"を会得しているようだ。タカシ君は恭しく祝詞を唱え、該当部分に目を通した。

1-1-2:スクラッチビルド方式

 ダイスを振るのではなく、合計11ポイントを【体】【霊】【巧】【術】に割り振ること。
 この時、スタート時の各能力値の最大値は6ではなく5に制限される。
 また、【術】だけは能力値を1上昇させるために2ポイントが必要となり、【術】の最大値は3となる。
 この作成方式では、プレイグループ内のキャラクターの強さは大体同じになる。エネミーデータ等はスクラッチビルドを基準としているため、基本的にはスクラッチビルドを推奨したい。

1-2:副能力値の算出

 副能力値は【体力】【霊力】【機動力】の3種類となる。これらは基礎能力値によって自動的に決定される値であり、【体力】【霊力】は物理的、霊的ダメージを受けたり医療医霊処置を受けることで増減する。
 また、滅多にないことであるが、ゲーム中にその元となっている基礎能力値が増減したとしても、それによって直ちに副能力値が増減することはない。

【体力】初期値1~6
【体力】の初期値はそのキャラクターの【体】の値に等しい。【体力】は"物理ダメージ"を受ける度に減り、0になると死亡(後述)する。

【霊力】初期値1~6
【霊力】の初期値はそのキャラクターの【霊】の値に等しい。【霊力】は"霊的ダメージ"を受ける度に減り、0になると死亡(後述)する。

【機動力】初期値2~3
【機動力】の値は、そのキャラクターの【体】もしくは【巧】の値の半分(端数切り上げ)の、より高い方に等しい。
ただし、【機動力】の最低値は2であるため、キャラクターの【体】と【巧】がともに1~2しかない場合でも【機動力】は2に引き上げられる。

1-3:支給装備サプライド

これが「形代」。
文字通り命綱だから、必ず七枚あるのを確認すること。
こっちは「祓串」と「注連鋼縄」。 結界を張る他に、非常用の武装にもなるから使えるように訓練も必要かな。
自由選択祭具を含めて、使用感はよくフィードバックしておくといいよ。
                    ――祭具開発部、かんなぎ

本システムの「祓魔師」キャラクターは、下記のアイテムを標準装備しているものとする。

形代かたしろ】初期値:7
祓魔師達に振りかかる厄災を肩代わりする祭具アイテム
キャラクターが「死亡」した時、①【形代】を1つ消費することで「死亡」を回避するか、②【体力】【霊力】を半分まで回復した状態でマップ上の「リスポーン地点」にキャラクターを戻す。
また、手番中に好きなタイミングで【形代】を1つ消費することで、キャラクターは【霊力】を2点回復することができる。

祓串ペグ】初期値:7
打ち込むことで界異にダメージを与える祭具アイテム
また、注連鋼縄ワイヤーと組み合わせて結界を張る。

自分の手番に、近接攻撃または遠隔攻撃に使用できる。
ただし、攻撃に使った祓串は攻撃後に消費される。
近接攻撃に使用した場合は「1d6」点、遠隔攻撃に使用した場合は「3」点の物理ダメージを与える。
詳細は2-5:近接攻撃と遠隔攻撃を参照。

注連鋼縄ワイヤー】初期値:21
結界を張ることで界異への物理攻撃を有効化したり、界異の移動を阻害する祭具アイテム
消費することでマップ上に「結界」を張り、「結界の効能(後述)」から効果を選んで付与することができる。
結界に関するルールは2-7:祓串と結界の設置についてを参照。

また、キャラクターは下記のアイテムから1つを選び、装備品に加える。

注釈:「n*nマス」について
今後、支給装備や祓魔術、攻性祭具の効果説明において「n*nマス」という表現が頻出する。
本システムはスクエアマップを用いて行うゲームであるため、各種の効果が齎す範囲は、それがどれだけのマスに及ぶかで表現される。

「n*n」マスは、nに等しいマスの2辺で構成される正方形の範囲となる。
たとえば「3*3」であれば、効果で指定されるマスを中心とした3マス×3マスの合計9マスとなる。
アスタリスク」を「×」の意味に読み替えられたし。

疑似穢ぎじえ二型初期値:3
 疑似的な穢れを発生させることで低位の界異をおびき寄せる誘導祭具アイテム。釣り出しや周囲の一掃に用いられる。狩衣越しであれば人体に影響が出ない程度の出力に抑えた汎用モデル。

 このアイテムを所持しているキャラクターは、自分の手番に、攻撃の代わりにこのアイテムを使用することができる。
 自分を中心とした7*7マスの範囲のいずれかを選び、このアイテムの設置先とする。
 マップ上に配置されている、「1号級」の「界異」キャラクターは、直ちに『難易度:ULTRA-HARD』の【霊】判定を行う。「2号級」は『難易度:HARD』となる。
 判定に失敗した場合、その「界異」キャラクターは、次の自身の手番において可能な限りこのアイテムが設置された座標に向かって移動を行う。
 アイテムの設置された座標の周囲3*3マスの範囲内に到達した「界異」キャラクターは、このアイテムの影響から脱する。

 判定に成功した場合、また「怪異」キャラクターの号級が「3」以上である場合、このアイテムは効果を発揮しない。

名伏なぶせ初期値:3
 界異の疑似知覚に干渉する低出力の結界を発生させることで、対界異用のアクティブステルスとして機能する祭具アイテム。瞬間的な出力を重視した奇襲・回避用の兵装として調整された結果、3回でバッテリーを使い切る。

 このアイテムを所持しているキャラクターは、自分の手番にこのアイテムの使用を宣言することができる。
 このアイテムを起動したキャラクターは、次のターンの自分の手番を迎えるまでの間、①「このキャラクターが行う、「界異」キャラクターに対する攻撃は、判定難易度が1段階低下する(最低『難易度:KIDS』)」②「このキャラクターが行う「界異」キャラクターに対する攻撃は、回避判定の難易度が1段階上昇する(最高『難易度:ULTRA HARD』)」の効果を得る。

医霊器具いりょうきぐ】初期値:3
 物理的および霊的な処置により、身体や霊体を回復させる祭具アイテム。加護を宿した成分を練り込んだバンデージや、真言がプリントされたPVC止血帯などのセットであることが多い。

このアイテムを所持しているキャラクターは、自分の手番にこのアイテムの使用を宣言することができる。
 自分か、自分と隣接しているキャラクター一体を対象に選び、対象の【体力】か【霊力】1点を回復させる。

呪瘤檀じゅりゅうだん】初期値:3
内部に詰めた贄体に瞬間的な負荷を与えることで呪詛作用を発生させて周囲一帯を攻撃する、対界異用攻撃兵装の一種。直径30mm高さ100mm程の黒檀で作られた筒に紐付きの安全札が貼られており、札を剥がしてから投擲して使う。

このアイテムを所持しているキャラクターは、自分の手番に、攻撃の代わりにこのアイテムを使用することができる。
自分を中心とした5*5マスのいずれかのマス1つを「中心」に定め、「中心」に隣接する3*3のマスにいるキャラクター全員に2点の霊的ダメージを与える(この攻撃に対する回避難易度は『NORMAL』となる)。

術延起点じゅつえんきてん】初期値:1

 祓魔術の発生起点として使用できる、式神やドローンなどの装備を総称した祭具アイテム。伝統を重んじる祓魔師は式神方式を好むが、神祇庁の能力開発プログラムで後天的に術を獲得した人員は理解しやすいドローンタイプを好む。

 このアイテムを所持しているキャラクターは、自分の手番にこのアイテムの起動を宣言することができる。
 このアイテムを起動した時、自分を中心とした3*3マスの範囲のいずれかに、独立したユニットとしてこのアイテムをマップ上に配置する。
 ユニット「術延起点」は【強度】2 【装甲】0【機動力3】のデータを持ち、所有者の手番の直前に手番を得るが、攻撃を行うことはできない
 また、回避判定も行わない。

 このアイテムを所持しているキャラクターが「祓魔術」の発動を行った時、術の効果における「術者を中心とした~」「術者から射線の通っている~」を、「このアイテムを中心とした~」「このアイテムから射線の通っている~」に読み替えて良い。

1-4:祓魔術アーツ

おはようございます! 今日も境界対策課の広報活動を行っていきます。
本日ご紹介するのは、祓魔師達の切り札"祓魔術"!
斯くいう私も、それはもう凄いものを持って■■■■■検閲済み
                    ――広報部第三班長、四辻

 【術】の値が1以上のキャラクターは、ランダムで1種類の"祓魔術"を選んで会得する。なお、【術】が2だと2種、3だと3種という意味ではなく、スタート時点で持てる"祓魔術"はあくまで最大1種のみである。
 "祓魔術"を持っていることが決まった場合、1d6をロールし下記の表に従って決定すること。

 なお、ゲームマスターの許可があれば会得する術の種類を自由に決定しても良い。

 祓魔術に関するテキストにおいては、簡略化のために祓魔術を指して「術」、祓魔術の行使者を指して「術者」と呼ぶことがある。

出目:会得する祓魔術
1:加護防壁
2:反閇歩法
3:霊力放出
4:霊弾発射
5:呪祝詞句
6:式神使役

1:加護防壁かごぼうへき
 加護の力を、攻撃を遮る壁として出力する祓魔術。
 並べて陣地を構築する他、咄嗟の防御手段として有用な術。

  術者は自分の手番に、または自分か他のキャラクターがダメージを受けることになったタイミングで、且つダメージが算出される前に、この術を使用できる。術者は【霊力】を1点支払い、『難易度:NORMAL』で発動判定(後述)を行う。
 この術は、1ターンに1度しか使用することができない。
 発動に成功した場合、術者を中心とした5*5マスのいずれかのマスに、1マス分の大きさを持つオブジェクトとして「防壁」を設置する。
 この「防壁」はその場から動かない【強度】3【装甲】0のオブジェクトとして処理され、あらゆる物理的・霊的ダメージの攻撃対象になりえる。

ダメージを受ける対象のいるマスに防壁を設置した場合、対象が受けるダメージを、設置した「防壁」の【強度】の値だけ減算する。
ダメージが【強度】を上回っていた場合、防壁は破壊され対象は超過分のダメージを受ける。
ダメージが【強度】を下回っていた場合、防壁の【強度】はダメージの値だけ減算され、防壁はその場に残る。

 術者の【術】値が2の場合、設置できる「防壁」は2マス分となる。また、この2つの「防壁」は同一のマスに重ねて配置しても良い。そうした場合、その防壁は【強度】6の1つのオブジェクトとして扱われる。
 術者の【術】値が3の場合、設置できる「防壁」は3マス分となる。また、この3つの「防壁」は同一のマスに重ねて配置しても良い。そうした場合、その防壁は【強度】9の1つのオブジェクトとして扱われる。

 術者が設置した既存の「防壁」は、残り設置数を問わず術者が新たに術を使用したタイミングで消失する。

2:反閇歩法へんばいほほう
 加護の力を活性化させ、術者の身体能力を引き上げる祓魔術。
 顕在化した加護は、術者に人外と渡り合う膂力と速度を授ける。

 術者は自分の手番にこの術を使用できる。
 術者は【霊力】を1点支払い、『難易度:NORMAL』で発動判定(後述)を行う。
 発動に成功した場合、術者は術の効果が切れるまでの間、術者の【体】の能力値は+3、【機動力】は+2される。
 術の発動成否に関わらず、術者はターン中に移動や攻撃などの行動を行うことができる。

 術者の【術】値が1の場合、この術は「発動してから1ターン後の術者の手番を迎えるまで」の間持続する。
 術者の【術】値が2の場合、この術は「発動してから2ターン後の術者の手番を迎えるまで」の間持続する。
 術者の【術】値が3の場合、この術は「発動してから3ターン後の術者の手番を迎えるまで」の間持続する。

3:霊力放出れいりょくほうしゅつ
 加護の力を高め、前方に向かって放出する祓魔術。
 界異が密集した所に放つことで、効率的に敵を一掃する。

 術者は自分の手番に、攻撃の代わりにこの術を使用できる。
 術者は【霊力】を1点支払い、『難易度:NORMAL』で発動判定(後述)を行う。
 発動に成功した場合、術者を中心とした5*5マスのいずれかのマス1つを「中心」に定め、「中心」に隣接する3*3のマスにいる対象全員に2点の霊的ダメージを与える(この攻撃に対する回避難易度は『NORMAL』となる)。
 この時、術者は「ダメージを与えない対象」を指定しても良い。

 術者の【術】値が2の場合、「中心」にいる対象が受ける霊的ダメージは2点ではなく「1d3+2」点となる。
 術者の【術】値が3の場合、「中心」にいる対象が受ける霊的ダメージは2点ではなく「1d6+2」点となり、回避判定が『難易度:HARD』となる。

4:霊弾発射れいだんはっしゃ
 加護の力で矢を象ったり、護符や祓串に込めてから発射する祓魔術。
 シンプルながら攻撃力の高い、歴史の古い術。

術者は自分の手番に、攻撃の代わりにこの術を使用できる。
術者は【霊力】を1点支払い、『難易度:NORMAL』で発動判定(後述)を行う。
発動に成功した場合、術者の【術】+1の値に等しい個数の特殊な武器「霊弾」が発射され、1個につき2点の霊的ダメージを与える。
この「霊弾」は射線の通っているそれぞれ別の対象に対して発射しても良いし、同一の対象に集中することも可能であり、好きな数を好きな対象に割り振ることができる。
回避判定はその対象に割り振られた全ての「霊弾」に対して一括で行われる(2個以上の霊弾が発射されても、1度の回避判定でまとめて回避できる)。
 なお、この術は敵と隣接している状態では使用できない。

5:呪祝詛詞まじない
 祝詞や呪詛によって加護の力を精密に制御し、対象に作用させる祓魔術。
 その場その時に応じた柔軟な運用を得意とする、補助寄りの術。

術者は自分の手番に、攻撃の代わりにこの術を使用できる。
術者は【霊力】を1点支払い、術者から射線の通っている対象1体を選んで『難易度:NORMAL』で発動判定(後述)を行う。
発動に成功した場合、対象に対して下記の効果から一つを選び適用する。

「①対象に2点の霊的ダメージを与える」
「②術者が1ターン後の手番を迎えるまでの間、対象の穢装等級を-2(最低0)する」
「③術者が1ターン後の手番を迎えるまでの間、対象の【機動力】の値を1にし、対象の回避ダイスを常に-2個する(この効果の影響にある間に対象が自身の手番を得た時、補充される回避ダイスが-2される)」

この術の対象に選ばれた「回避種別:あり」のキャラクターは、術者の発動判定後に『難易度:NORMAL』で【霊】判定を行い、成功すればこの術の効果を無効化できる。

術者の【術】値が2の場合、対象が行う【霊】判定の難易度が『難易度:HARD』になる。
術者の【術】値が3の場合、対象が行う【霊】判定の難易度が『難易度:HARD』になり、この術を使用しても通常通り攻撃が行えるようになる。

6:式神使役しきがみしえき
 形代を依り代として、術者の加護の力を物理的に具現化させる祓魔術。
 加護の出力、外殻の維持、遠隔操作など複雑な技術を要する高等な術。

術者は自分の手番に、攻撃の代わりにこの術を使用できる。
術者は【霊力】2点と【形代】1つを支払い、『難易度:NORMAL』で発動判定(後述)を行う。
発動に成功した場合、術者を中心とした5*5マスのいずれかの座標に、独立したキャラクターとして「式神」を登場させる。

「式神」の能力値は【体】【霊】【巧】が全て術者の【術】の値+1となり副能力値も準じて算出されるが、手番は常に術者の直後に固定される。
「式神」は自身の手番で、術者が指示した対象に対して近接攻撃か遠隔攻撃を行う(発生させるダメージは「祓串」を使用した時のダメージと同等とする)。
「式神」は術者が「死亡」すると即座に消失する(【形代】の消費によって死亡を回避した場合は消失しない)

術者の【術】値が2の場合、「式神」は術者の装備している攻撃祭具1つを装備して出現する。
術者の【術】値が3の場合、「式神」は術者の装備している攻撃祭具1つを装備して出現する。また、術者は手番に【霊力】4点と【形代】2つを支払うことで、2体の「式神」を登場させられるようになる。

術者は自分の手番の終わりに、自身の作成した「式神」を消失させても良い。「式神」が1体以上マップに残っている場合、術者は新たな「式神」を作成できない。
また、術の行使に伴う【霊力】の消費によって自分の【霊力】が0点以下となる場合、キャラクターは術を行使できない。

1-5:攻性祭具アームズ

穢れを鍛えた黒不浄くろふじょうに各種加護が施された近接祭具、祓串ペグを射出するカラビナシリーズ。コストをはじめとして汎用性や出力、整備性、色々と評価軸はあるけど……大切なのはそれで何人の人を救えたか、だと思うよ。
                    ――"祓技研"の限界研究員

 キャラクターを作成するにあたり、攻性祭具を2つまで選択し、キャラクターに所持させること。
 攻性祭具には大別して「近接祭具」と「遠隔祭具」が存在し、それぞれが「小型」「中型」「大型」に分かれている。
「近接祭具」を用いた攻撃を「近接攻撃」、「遠隔祭具」を用いた攻撃を「遠隔攻撃」と呼称する。

「:片手」と記載されている祭具は、同じく「:片手」の祭具との同時装備が可能になる。また、同一種(※)の「:片手」祭具を二つ装備した場合、攻撃時に『追加スタイル:両手効き』を宣言することができる。

同一種とは、同一のデータを持つ祭具を指す
たとえば、「小型近接祭具」を2つ装備する場合など。
「小型近接祭具」と「小型遠隔祭具」を同時に装備することは可能だが、この2種の祭具を同時に使用して『追加スタイル:両手効き』を宣言することはできない

『追加スタイル:両手利き』
同一種の「:片手」祭具を二つ装備しているキャラクターは攻撃を行う際、通常の攻撃や『戦闘スタイル』と同時に『追加スタイル:両手利き』を宣言することができる。
『追加スタイル:両手利き』による攻撃では、判定に用いるダイスの数が+2される代わりに、攻撃判定の難易度が1段階上昇する。

この時、判定を行うダイスの数を『n+1』までの好きな数に割り、攻撃を分割しても良い。『n』はその攻撃における攻撃回数となる。
分割した攻撃は、同一目標を対象としても別の目標を対象としても良い

具体的には、
「小型近接祭具」を2つ装備して「連撃」+「両手利き」を宣言した場合、攻撃回数は3回となる。
また、「小型遠隔祭具」を2つ装備して「両手利き」を宣言した場合も、攻撃回数は3回となる。

「中型近接祭具」を2つ装備して「強攻撃」+「両手利き」を宣言した場合、攻撃回数は2回となる。

例.
 タカシ君の祓魔師は【巧】が4である。
今、タカシ君の祓魔師は「小型近接祭具」を2つ装備した状態にある。
 タカシ君の祓魔師は『攻撃スタイル:連撃』と『追加スタイル:両手利き』を宣言して近接攻撃を試みた。『追加スタイル:両手効き』の効果で攻撃判定の難易度が1段階上昇し、『難易度:HARD』となる。

 攻撃に用いるダイスは【巧】の値に『追加スタイル:両手利き』の効果で+2して6個となる。『攻撃スタイル:連撃』で攻撃に用いるダイスの総数が更に+2されて8個となった。攻撃回数は『攻撃スタイル:連撃』と『追加スタイル:両手利き』の効果でそれぞれ+1され、合計3回となった。

 タカシ君は8個のダイスを3回の攻撃に割り振り、その割り振りは3/3/2とした。攻撃ロールの結果は【1,1,4】【2,5,6】【4,5】であった。
 『難易度:HARD』は出目5以上で成功となるため、初撃は失敗したものの続く2度の攻撃は(相手が回避判定を行い、それに成功しない限り)成功となる。

※本システムに不慣れなプレイヤーは下記を読み飛ばし、1-5-1を読むこと
◆補足:キーワード処理【連続攻撃+】

上記の『追加スタイル:両手利き』のように、本システムには「キャラクターが行う攻撃を分割し、キャラクターが判定に用いることのできるダイスをそれぞれの攻撃に割り振る」処理を行う効果が幾つか存在する。

初期キャラクター作成に相当する本記事においては、ルールの明確さを重視して各効果に都度ルール処理を記述している。
しかし、同様の効果が増えるにつれて記述が煩雑化するため成長環境やルールに慣れたプレイヤー向けにこのような処理を【連続攻撃】というキーワードで一括処理する。

『戦闘スタイル:連撃』『戦闘スタイル:2回射撃』『追加スタイル:両手利き』は、それぞれ【連続攻撃】1を付与する効果とみなすことができる。

キーワード処理【連続攻撃】の内容は下記の通り。

【連続攻撃】
キーワード処理【連続攻撃】は、下記の処理から構成される。

1. 攻撃時、攻撃を行うキャラクターが宣言した効果に含まれる【連続攻撃】の値を合計する
キャラクターが行う攻撃は「【連続攻撃】の合計値+1」回に分割される

2.  攻撃キャラクターは、その攻撃に用いることのできるダイスの総数を、分割したそれぞれの攻撃に対して好きに割り振る

3. 攻撃キャラクターは割り振りに応じてダイスを振り、分割した攻撃ごとの成否を判定する

【連続攻撃】によって分割された攻撃は、同一目標を対象としても良いし、別々の対象を目標としていても良い。

1-5-1:近接祭具

【小型近接祭具】:片手
→小刀、短刀、ドス、小型の金剛杵こんごうしょなど、軽さと取り回しを重視した近接祭具。
 【巧】の値を参照して「近接攻撃」を行い、攻撃成功時に「2」点の物理ダメージを与える。
 『攻撃スタイル:連撃』『攻撃スタイル:精密攻撃』を使用できる。

『攻撃スタイル:連撃』
 自身の【巧】の値を参照し、「近接攻撃」を行う。この時、攻撃判定のダイス総数を+2する。その後、攻撃を2回に分け、攻撃判定ダイス総数をそれぞれの攻撃に割り振る(例:総数が7個で、割り振りが4/3等)。
分割した攻撃は同一目標を対象としても、別々の目標を対象としても良い。1度の攻撃成功につき、「1d6+1」点の物理ダメージを与える。

『攻撃スタイル:精密攻撃』
 自身の【巧】の値を参照し、「近接攻撃」を行う。攻撃成功時、「1d6」点の物理ダメージを与える。「近接攻撃」時の判定の出目に【6】が含まれていた場合、その攻撃は追加で自身の【巧】の1/2(端数切り上げ)のダメージを与える。

【中型近接祭具】:片手
→刀、錫杖、剣、呪符を巻いた鉄パイプなど標準的な規格の近接祭具。一般的な黒不浄ブレードもこのサイズに分類される。
 【体】または【巧】の値を参照して「近接攻撃」を行い、攻撃成功時に「3」点の物理ダメージを与える。
 『攻撃スタイル:精密攻撃』『攻撃スタイル:強攻撃』を使用できる。

 『攻撃スタイル:精密攻撃』 
 自身の【巧】の値を参照し、「近接攻撃」を行う。攻撃成功時、「1d6」点の物理ダメージを与える。「近接攻撃」時の判定の出目に【6】が含まれていた場合、その攻撃は追加で自身の【巧】の1/2(端数切り上げ)のダメージを与える。

『攻撃スタイル:強攻撃』 
 自身の【体】の値を参照して「近接攻撃」を行う。攻撃判定の難易度が1段階上昇する代わりに、攻撃成功時に「2d6」点の物理ダメージを与える。「近接攻撃」時の判定の出目に【6,6】が含まれていた場合、与えるダメージに【体】点を加える。

【大型近接祭具】:両手
→大刀、大斧、大槌、パイルバンカーなど大型で重量のある近接祭具。
 【体】の値を参照して「近接攻撃」を行い、攻撃成功時に「3」点の物理ダメージを与える。
 『攻撃スタイル:強攻撃』『攻撃スタイル:全力攻撃』を使用できる。

『攻撃スタイル:強攻撃』 
 自身の【体】の値を参照して「近接攻撃」を行う。攻撃判定の難易度が1段階上昇する代わりに、攻撃成功時に「2d6」点の物理ダメージを与える。「近接攻撃」時の判定の出目に【6,6】が含まれていた場合、与えるダメージに【体】点を加える。

『攻撃スタイル:全力攻撃』
 自身の【体】の値を参照して「近接攻撃」を行う。攻撃判定の難易度が1段階上昇し、更に振ることのできるダイスの数が半分になる(端数切り上げ)代わりに、攻撃成功時に「3d6」点の物理ダメージを与える。更に、攻撃判定時の出目に【6,6】が含まれていた場合、与えるダメージに【体】*2点を加える。

【霊的近接祭具】:両手
→大幣、妖刀、魔法少女のステッキなど、霊的比重の大きい近接祭具。
 【霊】の値を参照して『難易度:NORMAL』の「近接攻撃」を行い、攻撃成功時に「1d6」点の霊的ダメージを与える。攻撃判定の難易度が『難易度:NORMAL』以下で、且つ攻撃判定時の出目に【4】が含まれていた場合、与えるダメージに「3」点を加える。

1-5-2:遠隔祭具

【小型遠隔祭具】:片手
→拳銃クラスの、近距離での取り回しや命中精度を重視した祭具。
 【巧】の値を参照し、「遠隔攻撃」を行う。攻撃成功時、「2」点の物理ダメージを与える。

 自身のいるマスから5マスまでの対象を攻撃する際は『難易度:NORMAL』、6~8マスは『難易度:HARD』、9~11マスは『難易度:ULTRA-HARD』、それ以上は攻撃不可となる。
 『攻撃スタイル:2回射撃』を使用できる。

攻撃スタイル:2回射撃
自身の【巧】の値を参照し、「遠隔攻撃」を行う。この時、この時、攻撃判定のダイス数を+2する。その後、判定を行うダイスの数を2つまでの好きな数に割り、攻撃を分割する。分割した攻撃は同一目標を対象としても、別々の目標を対象としても良い。1度の攻撃成功につき、2点の物理ダメージを与える。

【中型遠隔祭具】:両手
→PDWクラスの、総合的な取り回しやバランスを重視した祭具。
 【巧】の値を参照し、「遠隔攻撃」を行う。攻撃成功時、「4」点の物理ダメージを与える。

 自身のいるマスから3マスまでの対象を攻撃する際は『難易度:HARD』、4~8マスは『難易度:NORMAL』、9~11マスは『難易度:HARD』、それ以上は攻撃不可となる。
 『攻撃スタイル:連射』を使用できる。

 『攻撃スタイル:連射』
 「遠隔攻撃」の難易度が1段階上昇する代わりに、攻撃成功時に「1d6」点の物理ダメージを与える。また、相手が回避判定に成功した場合はその時点での相手の回避ダイス数を-2個する

【大型遠隔祭具】:両手
→ライフルクラスの、長距離での命中率や威力を重視した祭具。
【巧】の値を参照し、「遠隔攻撃」を行う。攻撃成功時、「5」点の物理ダメージを与える。

自身のいるマスから8マスまでの対象を攻撃する際は『難易度:HARD』、9マス以上離れた対象を攻撃する際は『難易度:NORMAL』となる。射線が通っていてゲームマスターが許可する限り、この祭具は戦闘区域全てを射程に収めるものとする。
 『攻撃スタイル:狙撃』を使用できる。

 『攻撃スタイル:狙撃』
 攻撃判定が『難易度:ULTRA-HARD』になる代わりに、攻撃成功時に2d6点の物理ダメージを与える。更に、攻撃判定時の出目に【6,6】が含まれていた場合、与えるダメージに【巧】点を加える。対象までの距離が7マス以上離れている必要がある。

【霊的遠隔祭具】:両手
→護符、神楽鈴、梓弓など、霊的比重の大きい遠隔祭具。
 【霊】の値を参照して「遠隔攻撃」を行い、攻撃成功時に「1d3」点の霊的ダメージを与える。

 攻撃対象までの距離に対する難易度は「中型遠隔祭具」に準じる。
 自身のいるマスから3マスまでの対象を攻撃する際は『難易度:HARD』、4~8マスは『難易度:NORMAL』、9~11マスは『難易度:HARD』、それ以上は攻撃不可となる。攻撃判定の難易度が『難易度:NORMAL』以下で、且つ攻撃判定時の出目に【4】が含まれていた場合、与えるダメージに「3」点を加える。

1-5-3:使役型祭具

Ex-1:使役型祭具に掲載の、必要【予算】5の祭具については、GMとプレイグループの同意のもとで初期作成に導入しても良い。

1-6:狩衣ジャケット

だがそれよりも目を惹くのは、その純白の狩衣ジャケットだ。
狩衣――多層化された護符で編まれた対呪・対霊・対界異用の装甲服。これの開発によって「境界災害」への対処は一気に前進し、殉職者の平均年齢はグッと引き下げ・・・・られた。
呪術と科学の精髄ともいうべき傑作。
                ――分析ファイル:「伊澄夜刀」 その1

キャラクターを作成するにあたり、「狩衣ジャケット」を一つ選んで装備させること。
「狩衣」は「軽装狩衣」「中装狩衣」「重装狩衣」の三種に分かれている。

【軽装狩衣】
この狩衣を装備しているキャラクターは、手番開始時に補充される「回避ダイス」の数が+2される。

【中装狩衣】
この狩衣を装備しているキャラクターは手番開始時に補充される「回避ダイス」の数が+1される。また、【装甲】1を得る(物理ダメージを受ける時、その物理ダメージを【装甲】の値に等しい数だけ軽減する)。

【重装狩衣】
この狩衣を装備しているキャラクターは【装甲】3を得る(物理ダメージを受ける時、その物理ダメージを【装甲】の値に等しい数だけ軽減する)。
この狩衣を装備しているキャラクターが【戦術機動】の特技を使用する際、その難易度が1段階上昇する(最大:『難易度:ULTRA-HARD』)。

1-7:特技スキル

境界対策課の実働部隊員……まぁ私ら祓魔師は、各員の特筆すべき技能や特徴を指して特技スキルと呼んでます。ゲームみたいスね。
単純な祭具の取り扱い習熟から、霊的損傷に対する耐性みたいな特殊体質、体捌きみたいな汎用技術……ま、キャリア構築は計画的にってことで。
                   ――祓魔第玖班、片桐 凝ギリコ

全てのキャラクターは、下記の自動修得スキル【戦術機動タクティカルマニューバ】を修得する。
また、キャラクター作成にあたり、プレイヤーは下記の選択修得スキルから一つを選んでキャラクターに修得させること。
更に、キャラクターの【術】値が0である場合、プレイヤーは追加でもう一つ選択修得スキルを選び、キャラクターに修得させること。

自動修得スキル

戦術機動タクティカルマニューバ
「第一移動」で移動を行う時に使用可能。『難易度:NORMAL』で【巧】判定を行う。
成功した場合、即座に回避ダイスを2つ獲得し、更にその手番中は最大で【機動力】の2倍のマスを移動できる。 ただし、手番中に行う能動的な行動の判定の難易度が1段階上昇する。

【巧】判定に失敗した場合、回避ダイスの獲得と移動距離の増加は行われず、判定の難易度上昇だけを被る。

選択修得スキル

【白兵戦適性】
このスキルを修得しているキャラクターは、「近接攻撃」判定における判定ダイス総数が+2個される

【射撃戦適性】
このスキルを修得しているキャラクターは、「遠隔攻撃」判定における判定ダイス総数が+2個される

【汎用祭具適性】
このスキルを修得しているキャラクターは、「近接攻撃」および「遠隔攻撃」判定における判定ダイス総数が+1個される

【強靭身体】
このスキルを修得しているキャラクターは、敵性の効果に対する【体】判定を行う時に判定ダイス総数が+2個され、また初期【体力】が+2される

【被呪耐性】
このスキルを修得しているキャラクターは、敵性の効果に対する【霊】判定を行う時に判定ダイス総数が+2個され、また初期【霊力】が+2される

【機動戦適性】
このスキルを修得しているキャラクターは、【機動力】が+2 され、【戦術機動】の難易度が1段階低下(最低:『難易度:EASY』)する。

【回避体術】
このスキルを修得しているキャラクターは、手番開始時に補充される「回避ダイス」の数が+2される。

1-Ex:参考データ

1-Ex-1:キャラクター作例

スクラッチビルドを採用したキャラクター作例を下記に示す。

作例1.「近接型タクティカル祓魔師」

・能力値/副能力値
【体】5 【霊】2 【巧】4 【術】0
【体力】5 【霊力】2+2 【機動力】3

・汎用装備
【形代】*7 【祓串】*7 【注連鋼縄】*21
【疑似穢二型】*3

・攻撃祭具
【中型近接祭具】*2

・狩衣
【中型狩衣】

・特技
【戦術機動】
【被呪耐性】
【白兵戦適性】

解説
【体力】5点と【霊力】4点を確保しつつ、高い【体】の値と【白兵戦適正】によって近接攻撃を行う構成のキャラクター。
【中型近接祭具】を2つ装備する、いわゆる二刀流の剣士を想定している。
【疑似穢】で相手を釣り出し、手数で一気に攻める攻撃型のキャラクター。

作例2.「遠隔型タクティカル祓魔師」

・能力値/副能力値
【体】3 【霊】3 【巧】5 【術】0
【体力】3 【霊力】3 【機動力】3+2

・汎用装備
【形代】*7 【祓串】*7 【注連鋼縄】*21
【医霊器具】*3

・攻撃祭具
【小型近接祭具】*1
【中型遠隔祭具】*1

・狩衣
【軽装狩衣】

・特技
【戦術機動】
【機動戦適性】
【射撃戦適性】

解説
【体力】【霊力】の2つを3に抑え、【巧】の値と特技に重点を置いたキャラクター。高い【機動力】を活かし、【戦術機動】を使って戦場で最適な位置を取りながら【中型遠隔祭具】による射撃を行う。
また、自分や味方の負傷を【医霊器具】で手当することも想定している。

作例3.「遠隔型クラシカル祓魔師」

・能力値/副能力値
【体】2 【霊】4 【巧】1 【術】2
【体力】2 【霊力】4+2 【機動力】2-1

・祓魔術
【霊弾発射】2

・汎用装備
【形代】*7 【祓串】*7 【注連鋼縄】*21
【術延起点】*1

・攻撃祭具
【小型近接祭具】*2

・狩衣
【重装狩衣】

・特技
【戦術機動】
【被呪耐性】

解説
【霊】【術】の能力値に重きを置いた、祓魔術で戦うためのビルド。低い【体力】は【重装狩衣】の物理ダメージ軽減で対処している。
【被呪適正】で底上げした霊力を使い、祓魔術【霊弾発射】を発動して遠距離から霊的ダメージを与えることに特化した戦法を取る。また、アイテムの【術延起点】を使用することで自身の低い機動力を補うことが可能。

1-Ex-2:界異データ

本項目では、祓魔師達にとっての敵となる「界異」のデータを掲載する。
キャラクターの能力や祭具選定の参考とされたい。


エネミーデータ:鬱黒揚羽(うっこくあげは)

【体】2 【霊】2 【巧】2
【強度】2【穢装】0【機動力】6
【回避種別】なし

・攻撃能力
【近接攻撃】:【体】の値を参照して攻撃を行い、攻撃成功時に1d4点の物理ダメージを与える。
【浸蝕鱗粉】:自身から5マス先までの範囲にいるキャラクター2体を対象に
            【巧】の値を参照して射撃攻撃を行い、攻撃成功時に対象に1d2点の物理ダメージを与える。

・特殊能力
【結界破り】:「結界」を解除する【霊】判定を行う時、ダイス数が+2される。

解説
一号級に分類される、低級界異の一種。
体長20~30cm程の黒い蝶のような姿をしており、境界異常が発生した場所に、どこからともなく沸く。
鋭い口吻を突き刺して攻撃する他、穢れによる汚染を伴う鱗粉を飛ばして攻撃を行う。

穢れが形を持ったものに過ぎないため、攻撃に対しては脆弱。
これを祓えるのが祓魔師の最低ライン。

解説
「鬱黒揚羽」は最下級のザコ敵としてデザインしている。
祓魔師の攻撃が命中すればほぼ一撃で祓滅可能だが、マップ内に大量に配置されるような運用を想定している。
一体あたりの攻撃能力は貧弱だが、コアルール掲載の「攻撃を纏める」「纏めて回避」の仕様により、数が集まれば攻撃能力も無視できない。
一撃の強さより手数による殲滅速度が求められるエネミーと言える。



エネミーデータ:怨霊武者(おんりょうむしゃ)

【体】6 【霊】2 【巧】4
【強度】8【穢装】2【機動力】3

・攻撃能力
【近接攻撃】:【体】の値を参照して攻撃を行い、攻撃成功時に1d6点の物理ダメージを与える。
【強攻撃】:【体】の値を参照して『難易度:HARD』で攻撃を行い、攻撃成功時に2d6点の物理ダメージを与える。

・特殊能力
【戦術機動】:第一移動時に宣言して使用する。【巧】で『難易度:NORMAL』の判定を行い、成功した場合は回避ダイスを直ちに2個得ると共に、その移動では【機動力】の2倍の距離を移動する。ただし、続く自身の手番で行う能動的な判定の難易度が1段階上昇する。

【連撃】:近接攻撃に組み合わせて使用する。ダイス数を+2し、攻撃を2回に分割し、任意の対象に振り分ける(同一対象に2回攻撃しても良い)。その攻撃判定の難易度が1段階上昇する。

解説
一号級界異「烙伍武者」の中で、強い力を持つ者。
基礎能力が向上しており、二連続の攻撃を放つなど技能面も卓越している。
この界異と互角の勝負ができる者が、近接祭具使いの中でも一定以上の実力者とされる。

解説
「怨霊武者」は中ボス級の敵としてデザインしている。
【穢装】で物理ダメージを軽減し、通常の攻撃では容易に倒せない。
攻撃面では最大2d6点の物理ダメージを発生させるため、「形代」を温存するためにも回避能力はしっかり確保しておきたいところ。
被害が出る前に数人で攻撃を集中させ、速やかに撃破したい目標となる。

エネミーデータ:鬼種Ⅰ型

【体】8 【霊】4 【巧】6
【強度】24【穢装】1【機動力】4

・攻撃能力
【近接攻撃】:【体】の値を参照して攻撃を行い、攻撃成功時に1d6点の物理ダメージを与える。

【強攻撃】:【体】の値を参照して『難易度:HARD』で攻撃を行い、攻撃成功時に2d6点の物理ダメージを与える。
      「近接攻撃」時の判定の出目に【6】が含まれていた場合、その攻撃は追加で自身の【体】点のダメージを与える。

【遠隔攻撃】:【巧】の値を参照し、「遠隔攻撃」を行う。攻撃成功時、「2」点の物理ダメージを与える。
       対象との距離と難易度、他のルールは【小型遠隔祭具】と同様。
       

・特殊能力
【戦術機動】:第一移動時に宣言して使用する。【巧】で『難易度:NORMAL』の判定を行い、成功した場合は回避ダイスを直ちに2個得ると共に、その移動では【機動力】の2倍の距離を移動する。ただし、続く自身の手番で行う能動的な判定の難易度が1段階上昇する。

【連撃】:近接攻撃に組み合わせて使用する。ダイス数を+2し、攻撃を2回に分割し、任意の対象に振り分ける(同一対象に2回攻撃しても良い)。その攻撃判定の難易度が1段階上昇する。

【白兵戦適性】:このスキルを修得しているキャラクターは、「近接攻撃」判定における判定ダイス総数が+2個される

【回避体術】:このスキルを修得しているキャラクターは、回避ダイス総数が+2される。

解説
"穢れ"の影響を特に強く受けた死体が稀に変じて生まれる、二号級界異。
死体の代謝活動を模倣し、体温の上昇や筋力の増強など肉体面の変異を齎すことで
高い身体能力を発揮している。
知能は殆ど残っておらず力任せに戦うが、素手で人体を紙細工のように引きちぎる。
接近戦を展開するのは極めて危険。

解説
「鬼種Ⅰ型」はスクラッチビルドで作成されたPC5人に対するボス級の敵としてデザインしている。
複数体のザコを取り巻きにPC達の回避リソースに圧力をかけつつ、【強攻撃】【連撃】でPC達の形代を削ることを主な戦術方針としている。

シンプルに近接攻撃を押し付け続けるボスであり、高い体力によって継戦能力を確保する一方、大ダメージで形勢を傾けやすいデータを心掛けた。

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1:キャラクター作成ルール
2:コアルール
3:成長ルール

編集履歴
◆2024/2/29◆
・支給装備
「形代」の効果調整(リスポーン時の体力・霊力を半分に)

「疑似餌」の効果調整(抵抗判定の難易度を、一号級に対して『難易度:ULTRA-HARD』に、二号級に対して『難易度:HARD』に)

「名伏」の効果調整(自身の攻撃難易度低下&対象の回避難易度上昇の効果に)

・攻撃祭具
「中型遠隔祭具」の『スタイル:連射』の効果を調整
「難易度上昇の代わりに命中すればダメージ5点、回避されたら相手の回避ダイスを-2」という効果に変更

霊的近接祭具/霊的遠隔祭具に、「攻撃判定の難易度が『難易度:NORMAL』以下で、且つ攻撃判定時の出目に【4】が含まれていた場合、与えるダメージに「3」点を加える」性質を追加

・狩衣
「中装狩衣」の性能を調整
「回避ダイス+1、【装甲】1(物理ダメージ軽減1)」に変更
「重装狩衣」の性能を調整
「【装甲】3(物理ダメージ軽減3)、機動力-1」に変更

・祓魔術
祓魔術>【加護防壁(旧:即席結界)】の効果を下方修正
攻撃を肩代わりするオブジェクトではなく、ダメージを【強度】の値だけ減算するオブジェクトを設置する術とした。

祓魔術>【呪祝詛詞】の効果を上方修正
効果③を「対象の回避ダイスを-2個する」から「効果時間中、対象の回避ダイスを-2個し続ける」に変更 術の対象が新たに手番を得ても、術の効果時間中は回避ダイスが減る仕様に。

祓魔術>【式神使役】の効果を下方修正
2体出現時の形代消費コストを増加(2→3)

祓魔術>【即席結界】【霊炎放射】の名称を変更
前者は結界の設置ルールとの誤用を避けるため、後者はキャラクター表現自由度の観点から術の名称を変更。

◆2024/3/1◆

・狩衣
「重装狩衣」の性能を調整
PCの機動力は最低2を維持する観点から、「【装甲】+3 【機動力】-1」→「【装甲」+3 【戦術機動】難易度+1」に変更

・攻撃祭具
「小型近接祭具」の性能を上方修正
攻撃スタイルを伴わない攻撃時に参照する能力値を【巧】に変更

『攻撃スタイル:連撃』の性能を上方修正
宣言した時点で攻撃ダイス総数を+2する効果を追加
攻撃成功時に発生するダメージを1d6→1d6+1に変更

「中型近接祭具」の性能を上方修正
【体】【巧】のどちらか好きな方を参照して通常攻撃ができるよう変更

・祓魔術
【式神使役】の効果を上方修正
2体出現時の形代消費コストを増加(3→2)

◆2024/03/17◆
近接攻撃と遠隔攻撃の両方に作用するスキルとして【汎用祭具適性】を追加

◆2024/03/24◆
【戦術機動】のテキストを変更
「手番開始時に~」→「第一移動で移動を行う時に~」

【術延起点】のテキストを改訂
手番タイミングを所有者の直前とし、回避を行わない旨を明記

◆2024/03/28◆
【中型遠隔祭具】の効果を下方修正
『攻撃スタイル:連射』で与えるダメージを「5」→「1d6」に変更

◆2024/04/20◆
『攻撃スタイル:精密攻撃』の効果を下方修正
出目【6】で発生するダメージを【巧】の1/2(端数切り上げ)に変更

『攻撃スタイル:強攻撃』の効果を下方修正
追加ダメージの発生条件を出目【6】から【6,6】に変更

◆2024/04/27◆
1-5-2:遠隔祭具 【小型遠隔祭具】の性能を上方修正
『攻撃スタイル:2回射撃』を選んだ際、攻撃ダイス総数が2個増える仕様に変更

◆2024/04/30◆
1-5-2:遠隔祭具 【大型遠隔祭具】の性能を下方修正
『攻撃スタイル:狙撃』の対象を7マス以上離れたものに限定

1-4:祓魔術 【式神使役】の性能を下方修正
術の行使で【霊力】が0以下となる場合、術を発動できない仕様を追加

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