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2021年のおせち in ベルリン(ドイツ)

あけましておめでとうございます🎍
今年はドイツでの年越しになりました。コロナ以降人に会う機会も殆どなく、外出も限定的で、曜日感覚もあまりなく一日一日のメリハリをつけることにとても苦労。そんな生活が続いているので、きちんと年を送り、また新しい年をお迎えしたくて、区切りにおせち料理を頑張ることにしました。

2年前に移住して割とすぐ作った2019年のおせちは、まだどこで何が買えるのかもよくわかっておらず、こちらの食材にも慣れておらず、大苦戦。その年の在外邦人の皆さんのおせちを見て「こうすれば良かったのか…!」と目からウロコ👀
今年はついにリベンジできました。というわけで記録がてらメニューと材料の入手場所です。

🍀一の重

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右上から時計周りに、
・黒豆の赤ワイン煮
・伊達巻卵
・昆布巻き
・タケノコのエルブドプロバンス焼き
・トマトの出汁漬け
・かまぼこ(柚子胡椒を挟んで)
・海老のスパイシー焼き
・紅白なます

・黒豆の赤ワイン煮

黒豆の代わりに乾燥したSchwarze Bohnen(黒インゲン豆)を戻して利用。名前は黒豆ですがふっくら感などはやはり日本のものとは結構違う気が…私の炊き方の問題か?。スーパーになければBioショップで購入できます。2019年はもっと手頃に手に入る缶詰めの赤インゲン豆を利用しました。色はSchwarze Bohnenのほうが近しい。
赤ワイン煮のレシピはこちらを参考に。

こちらのお豆だと加圧はレシピよりもっと時間がかかりましたが、あまり加圧すると豆が割れそうで、最後は普通にコトコト煮ました。

単純に甘く煮るより、ドイツ人にも受け容れやすく、かつ食べやすいように思いました。あとはギリギリまでマリネにするか悩みました。こちらも美味しそうで。来年ぜひチャレンジしたいメニューの1つ。

・伊達巻卵

日本のレシピだと大体ハンペンを使うのだけども、これが手に入らない(あっても高級品)。そこでドイツ在住の料理家さん、macwantanさんのレシピを参考にさせて頂きました。

冷凍パンガシウスを使うアイディアは目からウロコ…!ちなみに甘いものが苦手な私はレシピ通りの砂糖の分量だと甘すぎましたが、甘党なドイツ人の旦那は「美味しい…もっと甘くてもいい…」と言いながらバクバク食べていました。ちなみに冷凍パンガシウスは動画ではReweで入手と仰っていますが、大体どこのチェーンスーパーでも手に入ります。
私は今回伊達巻卵しか作りませんでしたが、このシリーズ他のものも美味しそうだったのでぜひ!

・昆布巻き

ベルリンの私の生活圏内では見当たらなかったので、デュッセルドルフの松竹のオンライン配送を利用。昆布単独だと流石に頼みにくいので、お正月用の日本酒と併せて購入し、送料無料に。

・筍のエルブドプロバンス焼き

筍はGo Asiaで冷蔵の水煮を購入。アクが強いのですこし水に漬けてアク抜きして使う以外は特にそのほかの秘密はなく、普通にスーパーで買えるエルブドプロバンス(ドイツ語だとKräuter der Provence)とお塩をふってフライパンで焼くだけです。評判は上々!

・トマトの出汁漬け

特に秘密はなし。湯剥きしたプチトマト(小さめで丸いものを購入)を出汁に漬けこんでおくだけです。あまりおせちっぽくありませんが、色合いが赤くおめでたいのと、野菜が欲しくて。
ちなみに評判はまあまあでした(苦笑)出汁の味だけだとやっぱり難しいのかも。

・かまぼこ(柚子胡椒を挟んで)

Go Asiaで購入。紀文の板なしで、冷凍されているので冷蔵庫で解凍して使います。Vinh Loiでも見かけました。ちなみに私が行ったときはもう紅はありませんでした…どうせ冷凍で日持ちするので早めに買っておくのが良いです。
実は最初はドイツ在住の漫画家さん白乃雪さんの「白米からは逃げられぬ」を見て「作ろうかな…」と思っていたのですが、結局他にも作るものがいっぱいあるので断念しました(笑)

余談ですが白乃雪さんの「ドイツでつくるおせち」もおススメ。

柚子胡椒はチューブのものがGo Asiaで入手可能です。

・海老のスパイシー焼き

おせちの海老は甘煮が定番ですが、あんまり全部甘辛くしてしまうと味がワンパターンで食べにくいかなと思い、ちょっと目線を変えてみました。レシピはこちらを利用。

レシピでは酒を使うことになっていますが、エスニックなので私は紹興酒を利用。我が家は料理酒は日本酒だと高すぎるので、よほど特別な料理でない限り、アジアスーパーで気軽に手に入る紹興酒に切り替えています。

肝心の海老は未加工の冷凍エビを利用。普通のスーパーだとお頭付きをほぼ見かけないので、アジアスーパー(Go AsiaにもVinh Loiにもあります)か、Mitte MeerFrische Paradiesなどシーフード系の取扱店で。

パクチーは仕入れにもよりますがアジアスーパーで大体手に入ります。最近は普通のスーパーでも鉢植えのKorianderがあるときがあるので、そちらでも。ただ香りと味はアジアスーパーのものの方が強く、特にこの料理には向いていると思います。

作りやすい割に、おせちの中でこれの評判が一番良かった!冷めても美味しい。

・紅白なます

大根がなければコルラビで、と思っていたのですが、運良くEdekaで良さそうな大根が手に入ったので、大根で作ることができました。でもコルラビでも全然大丈夫です!

当初食べにくいかな?オリーブオイルを入れてマリネ風にした方が良いかな?と恐る恐る作りましたが、あまり酢を強くしなかったこともあり、結果的にはとっても評判が良くあっという間になくなりました。

🍀ニの重

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右上から時計回りに:
・鴨の赤ワイン蜂蜜醤油ロースト
・鮭の味噌はさみ焼き
・春菊の胡麻和え
・豆腐と蓮根とカリフラワーのミートローフ
・スモークサーモンとケッパーの大根巻き

・鴨の赤ワイン蜂蜜醤油ロースト

鴨(Ente)は冷凍のものを利用。クリスマス頃に入荷が一番多いので、その頃に探すが良いです!もも肉のほうがポピュラーなのですが、おせちは胸肉。Edekaではもも肉しかなく、Reweで入手しましたが、なんとたったの4.99€。鴨は高級食材と刷り込まれた私にとっては嬉しい値段です。

ただ、義両親にとっては鴨はクリスマスのイメージが強いようで、そんなに人気がなく…なので殆ど私が食べました(笑)私は鴨好きなのでありがたかったですが(笑)

・鮭の味噌はさみ焼き

鮭はLidlでパックされた皮付きの切り身をよく見かけるようになりました!レシピはこちらを参考に。

味噌とマヨネーズを混ぜたものなので、食べやすく、それでいてちょっと日本らしくもあり、評判は上々。

・春菊の胡麻和え

おせちに胡麻和え…?という感じですが、実はごぼうが手に入らず、叩きごぼうが作れなかったので、代わりに箸休めで入れました。レシピはこちらを参考に。

春菊はGo Asiaで。日本の春菊とは少し種類が違いますが、問題なく使えます。
胡麻はアジアスーパーでも買えますが、トルコスーパーだとよりお安く買えることも。大体炒ってないので、おせち用は炒ると香ばしくなります。

これも評判は上々。

・豆腐と蓮根とカリフラワーのミートローフ

松風の代わりにミートローフです。鶏ささみをブレンダーで挽いたささみのひき肉と豆腐を主体にしたミートローフに、味付けは濃く煮出したお出汁をたっぷり目に入れて作りました。ごぼうが手に入れば、蓮根とごぼうで作っても。

豆腐はベルリンのお豆腐メーカーTreiber tofuのものを使いましたが、スーパーのbioコーナーのお豆腐でもできることはできます。その場合はむしろ水切りを殆どしなくて大丈夫なのと、ボソボソしがちなので細かく砕くこと。
つなぎのパン粉はPaniermehlで作りましたが問題なしです。

これはTofu Kuhenだと説明しました。評判は上々。味が足りない時用にソースとケチャップを混ぜたソースを別で用意するつもりでしたが、特にリクエストされることもありませんでした。

・スモークサーモンとケッパーの大根巻き

これは材料が割とどこでも手に入るのでとってもおススメ。大根がなければコルラビで。大根(またはコルラビ)を薄く桂剥きにして甘酢で漬けておき、スモークサーモンと、ケッパーとLauchzwiebelnを合わせてみじん切りにしたものを巻いて完成。

評判は上々。

🍀サイド

・花蓮根の中華餡

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おせちに欠かせない蓮根はアジアスーパー(Go AsiaでもVinh Loiでも確認)で購入できます。
これは蓮根を素揚げし、鶏ガラスープの素(アジアスーパーで買えるAJINOMOTOのChicken Powder鶏粉)を溶いたスープをベースに、生姜と乾燥唐辛子、紹興酒、お砂糖、お醤油を煮立ててとろみを付けたソースで軽く煮絡めたものです。

こちらも評判は上々。

・ちらし寿司

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当初はいなり寿司にしようと思っていたのですが、いなりの皮が早々に売り切れてしまっていたので作戦変更。

ごはんは酢飯にし、寿司用ガリ(アジアスーパーで購入、割と安価で手に入ります)と胡麻を混ぜて味付け。トッピングは乾燥椎茸(アジアスーパーで購入)を戻して煮含めたもの、錦糸卵、カクテル海老(Lidlで購入)、枝豆(アジアスーパーで購入した冷凍のもの)、イクラです。

イクラはロシア食材店で購入。普通のスーパーでも売っていますが、割と皮が厚くてあまり美味しくない、きちんと見分けないと着色したものもある、という噂を聞いていたので冒険する勇気がなく。

結果的に今回のおせち食材の中で一番奮発したことになりましたが、美味しかった!私が買ったものは油漬けになっていたので、40℃ぐらいのぬるま湯で油を落とす必要がありました。反省点は、割としょっぱかったので、塩抜きをしてもいいくらい。お好みでその後お醤油に漬け変えても。

なおあまり魚卵を食べる習慣のない義両親と旦那は特にいくらに対する感動はなく、反応は非常に薄かったです(笑)ちらし寿司自体は喜んでいたのですけどね。いくらは私が大事に大事に食べようと思います。

🍀小道具

笹の葉はGo Asiaの冷蔵コーナーで売っているのを発見し、思わず購入。非常におせちらしくなりました。注意点としては、日本で売っているものより圧倒的に乾燥しやすいので、濡れ布巾で掃除した後は使う直前まで水にさらしておく必要有。そうでないとカピカピになります。たくさん入っているので到底使いきれませんでしたが…冷凍保存したので、また来年使います。

今回手に入らなかったもの

今回、最初から義両親や旦那が食べづらそうなメニュー(例えば田作り)は候補から外していたのですが、私がどうしても食べたくて、ロシアスーパーで手に入るかな~と期待しつつ、残念ながら私が行ったお店にはなかったものが数の子

数の子が手に入ればこれを作ろうと思っていました。

それから今回はアジアスーパーでごぼうが手に入らず、叩きごぼうも断念。ドイツのBioスーパーでもたまにSchwarzwurzelを見かけますが、日本のごぼうとは種類が違うのか食感も違うので、アジアスーパーで買う方がおススメです。

あとはきんとんお煮しめは、私自身がそこまで好きでなく、量を作らないといけない割に一口食べれば満足なので、メニューから外しました。今回おせちをあまり食べる習慣がない、あまり好きでないという在外邦人の方のコメントをちらほら見かけましたが、実は私もなのです。なので我が家のおせちは、基本的に酒飲みな私の好みを反映して好きなもの(お酒に合うもの)ばかり、甘さ控えめです。せっかく作るなら、好きなもの食べたいですしね(笑)

以上、2021年のおせち in Berlinでした。

2020年は一時帰国もなかなかしづらく、色々としんどいことも多い1年でした。2021年は少しでも明るいニュースの多い1年になればと思います。共に海外で頑張る皆さん、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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