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2022年のおせち in ベルリン(ドイツ)

明けましておめでとうございます🐅🎍✨

2022年は結局1年間一度も帰国できないまま迎えるお正月になりました。去年同様、今年も新しい年を迎えるために区切りとしておせちを頑張ったので、メニューや材料の入手方法、調理ポイントのメモです。
基本方針は

ベルリン(ドイツ)で手に入る材料で作る
極力手間を減らしつつ見栄えする
和食を食べつけない義両親も食べられることを優先

の3点です!

今年は去年作ったおせちのうち義両親と夫に評判の良かったものは残し、そうでなかったものをいくつか新顔に入れ替えています。去年のレシピはこの記事では特に再掲していませんので、是非2021年の記事も合わせてご覧ください🐂🐯

🌿一の重


右上から時計回りに、
・黒豆とアボカドのレモンマリネ
・紅白かまぼこ
・伊達巻
・たけのこの土佐煮
・紅白なます
・スパイシー海老
・マチェスのキヌア漬け

・黒豆とアボカドのレモンマリネ

今年の新メニュー。レシピはこちらを参考に。

柚子はないのでレモンで代用です。飾りに皮も使うので、ビオのレモンを。
黒豆は今年は大体どこのスーパーでも手軽に手に入る市販のSchwarze Bohnenの缶詰を利用しました。去年はわざわざSchwarze Bohnenの乾燥豆から戻しましたが、日本の黒豆と種類が違いホクホクしていないし甘みもないことがわかり、それなら缶詰で良いかなと。さっぱりとしたサラダ風のこのレシピにはピッタリでした!アボカドを切って混ぜるだけで簡単、スピード調理15分くらいで完成するのも品数の多いおせちを仕上げる上で魅力的。義両親と夫の評判も上々。

が、あまりおせちの黒豆を食べた!という気分にはならなかったので、甘めのふっくらしたお豆を期待するならいわゆるキドニービーンズや最近ビオショップで見かけるAzuki Bohnen缶を甘く煮て仕上げた方が良さそうです。好みや全体の味の構成によりけりですね。

・紅白かまぼこ

今年もGo Asiaで紀文の冷凍かまぼこを購入。12月上旬に買ったのでまだ紅白両方揃いました。やはり紅白あるとおせち感が出ます!
飾り切りは特にしませんでしたが、余裕のある(頑張りたい)方はこちらが参考になります。


・伊達巻

今年も去年同様ドイツ在住料理家Macwatanさんのはんぺん代わりに冷凍パンガシウスを使うレシピ。Macwatanさん、おせちの新作レシピも公開されていましたのでヨーロッパ在住の方は是非!


・たけのこの土佐煮

今年はGo Asiaで冷蔵の水煮が手に入らず、冷凍のものを解凍して使うことになったので、炒めるより煮るほうが味が良いかなと土佐煮に。
レシピはこちらを参考にしました。

冷凍でも食感は問題なかったですが、水煮と違ってアクが思ったより強かったので、先に下茹でしてから煮含めたほうが良かった点に注意。おかげで煮る時間が長く必要で、せっかくの筍の色が濃くなってしまいました。水煮が売っていれば水煮推奨です。

ちなみに土佐煮、久しぶりに食べて私はしみじみ美味しいなあと思ったのですが、残念ながら義両親にはあまり魅力が伝わらなかったようです苦笑。昨年も思いましたが、やはり出汁勝負の味付けは食べつけない人には難しい。

そうそう、2021年4月からEUの規制が変わった関係で鰹節の入手が非常にしづらくなり、2021年2月から日本食材の取り扱いも始められたHISさんで入手したこの鰹節が今回のおせちで一番の高級食材になってしまいました。。。

・紅白なます
・スパイシー海老

どちらも2021年と同じです。今年もおせちの中でこのスパイシー海老が一番評判が良かったです!

・マチェスのキヌア漬け

今年の新顔で個人的に一番良かったのがこちら!レシピは下記を参考に。

コハダは当然手に入らないので、市販のパック入りマチェス(玉ねぎなどの味のない、プレーンなもの)を一晩水に漬けて油抜きし、斜めに薄く削ぎ切りしたものを漬け直し代用しました。キノアはビオショップでも普通のスーパーでも手軽に手に入ります。柚子はレモンで代用。
キノアの食感もプチプチとして面白く、味見した際から私は非常に好み。ただ元々のマチェスとはだいぶ雰囲気が変わるので義両親は食べづらいかなぁと心配していましたが、意外と評判が良かったです。慣れ親しんだ食材なのも良かったのかもしれません。

🌿二の重


右上から時計回りに
・ローストポーク
・サーモンのケッパー巻き
・れんこんと豆腐のミートローフ
・鮭の味噌はさみ焼き
・サーモンの昆布胡麻油和え

・ローストポーク

去年は鴨で、クリスマスを連想するとあまり人気がなかったので今年は豚に。ドイツ語では幸運のシンボルでもあるのでおせちに良いかと🐖

味付けは洋風と迷った末、こちらを参考にしました。

なおこのレシピだと180℃で30分ですが、柔らかくしたかったので冷蔵庫で一晩漬けたあと、常温に戻し120℃60分(お肉は500g)、オーブンから出しアルミホイルで包んで自然に冷ましました。この方法で我が家のオーブンだとギリギリ火が入りすぎたかな、でも硬めよりのギリギリしっとり、くらいです。味は上々!評判も悪くなかったです。ただこれはソースが欲しいと言われました。ローストポークといえばソースをかけるイメージがあるからでしょうか…漬けダレは捨てずに煮詰めて念の為ソースとして準備しておけば良かったです。

ちなみに迷った洋風レシピはこちら。


・サーモンのケッパー巻き
・れんこんと豆腐のミートローフ
・鮭の味噌はさみ焼き

どれも去年評判がすごく良かったので、今年も続投。なおスモークサーモンは去年は普通のものを使いましたが、今年はReweのちょっと良いシリーズFeine Weltのサクのようなスモークサーモンを使ってみました。ケッパー巻きにはこの方が芯になるので巻きやすいかもしれません。

余談ですが今年は大根がなかなか見つからず、Edekaでようやく見つけものはスが入っていて非常に調理しづらく、桂剥きに苦戦しました。大晦日に慌てないためにも予備にコルラビを買っておくのもいいかもしれません。

・サーモンの昆布胡麻油和え

こちらは当初予定していなかったのですが、味噌はさみ焼きにしたサーモンが横に平たく、また当初予定の叩きごぼうがアクシデントで山芋になった結果、お重への盛り付け計画が崩れてしまい….予定していた品数では上手く収まらず、隙間を埋める必要が生じピンチヒッターで作った品目。ケッパー巻きに使った残りのスモークサーモンと大根の切れ端をごま油と塩昆布(秘蔵品)で和えただけのシンプルおつまみです。
美味しいし、日本酒には勿論合いましたが、切れ端だし、海のものが鮭ばかり3品になってしまったので、おせち&おもてなしには完全に不向きでした(泣笑)。そしてごま油の味が強すぎるものは義両親+夫は何故か苦手なのですよね。ま、そんなこともありますよね。

その他

・いなり寿司

去年同様ちらし寿司の予定でしたが、消費期限をとうに過ぎつつ大事に保存していた(在外邦人あるある)粉末のすし酢、開けてみたら傷んでおり、急遽いなり寿司に。いなりの皮はアジアスーパーで冷凍油揚げを買って自分で煮ても良いですが、Go Asiaで購入できる既製品です。
トッピングは市販品のカクテルシュリンプ、冷凍枝豆に錦糸卵、つまりちらし寿司用の流用品ですが、飾りがあるとやはり見栄えが良く仕上がりました。カクテルシュリンプは40℃くらいのぬるま湯で少し放置してプリプリとした食感を出し、冷凍枝豆はさっと茹でています。冷凍枝豆は最近Reweの冷凍コーナーでも見かけるようになり買いやすくなりました。
ベルリンのチェーン寿司屋ISHINでもいなりを置いてあり、義両親も食べたことがあるのと、甘辛くハッキリした味付けなので、とても評判が良かったです。

・山芋とルッコラの胡麻和え

Go Asiaでごぼうだと思って買ったものがなんと山芋…!たたきごぼうの予定を急遽変更することに。

レシピはこちらを参考に。

ほうれん草がなかったのでルッコラで。ルッコラでも全く問題なく、むしろ香りがとても良いです。ルッコラは茹でるとクタッとなりすぎるので、ざるにあけて熱湯をさっとかけるくらいで丁度良し。柚子はレモンで代用。なお山芋が日本のものと違い(何しろごぼうと見間違うくらいなので)生で食べられる種類なのか不安だったので、茹でて利用。食べた結果は、茹でて良かったと思います。
個人的には美味しく頂きましたが、義両親と夫には謎の食べ物扱いでほぼ残りました。山芋を食べる習慣がないので残念ですが仕方がないですね。

ちなみにルッコラを胡麻と合わせ、ほんのり火を入れる発想は「在欧手抜き料理帖」から頂きました。

この本は欧州暮らしでも簡単に美味しく和風の食事を作るコツが満載なのでおすすめです!(私も料理用の日本酒はもはや使っておらず、この本に書いてあるように白ワイン、あるいはアジアスーパーで手軽に買える紹興酒です。普段から料理酒を使わない生活に慣れてしまったので、お正月料理くらいは…と思っていたのに買うのを忘れてしまいました。みりんも普段はメープルシロップで代用していますが忘れずに購入。最近はビオショップのアジア食品コーナーにも)

本への直リンクはこちら。


・花蓮根

去年と同様。蓮根はGo Asiaで入手。引き続き評判は上々。



そんなこんなで以上全15品です。
どれも手数の多くないメニューにしたこともあり、また昨年に引き続き2回目なので自分自身も慣れて、品数が多い割に今年はだいぶスピーディーに仕上げることができました。ただ昨年に比べるとお重の中の味のバリエーションが結果的に減り、酸味とお醤油味が増えたので、和食を食べつけない人に飽きずに食べてもらうにはもう少し入れ替えした方が良いかなという印象。全体の味のコーディネートって難しい!

あとは去年の評判が良くなかったものは除いた結果、なくて気付くものたりなさ

「ああ、私いくらと数の子食べたかったんだなあ~」

と。自分が好きなものを否定されたり食べてもらえないのは寂しいので、なるべく双方が楽しめるものをと思って作っていますが、これは!と思うものは年に1回だし自分のためにも入れよう、と実感。あとは今年も栗きんとんや田作りなど伝統的な品目は入れていませんが、日本でも中華おせちや洋風おせちなんかの工夫を凝らした素敵なおせちが沢山出ているので、いわんや海外暮らしをや!です。こちらで手に入る材料でも工夫したおせちを食べると、充分気持ちが改まります😊負担になりすぎず、長続きすることを意識して、海外暮らしのおせちを模索していければなあと思います。

2022年が皆様にとって良い一年になりますように。今年もどうぞよろしくお願い致します。


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