服

私は服を買わない

数ヶ月前から、「しばらく服は絶対に買わない」と決めました。

もともと服と化粧は好きなのですが、社会人になったくらいから、明らかに服の選び方が変わり、「派手じゃなくてシンプルで着まわしやすいやつ」ばかりを選んでいて前までは服を選ぶのが楽しくて仕方なかったのに、クローゼットを開けてもワクワクしなくなってしまっていました。

理由はときっかけは色々とあるのですが、一番は職場の先輩に自分の見た目に対して色々言われたことです。
「もっとオシャレしろ。」「お前全然服持ってねぇのな。」
(ほんと余計なお世話。)

ムッとして、家に帰りクローゼットを開けてみました。ほらみろ、たくさん服持ってるんですけど。思いながら、でも確かに着てないものばかりだ。とも思いました。

お店に行けばかわいい服も、着まわししやすいだけのどうでも良い服もたくさんあるけど、1回、買うっていう選択肢を完全に無くしてみたら家にあるどうでも良い服も着てあげられるかしら?と思い、始めてみました。

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そんな折、
今更ながら、漫画「海月姫」を読み終えました。

たくさんたくさん衝撃を受けたセリフがあるのですが、中でも素敵すぎて感動したのが、蔵之介の母親との思い出の回想。

「やっぱり買う!高いけど一生大事に着るからいいわ」

そんな服ばかりだったという母親のクローゼットを思い出す蔵之介。
「服は鎧」。そんな蔵之介の考えは、月海の「信仰とか、自分の何かを表現する服を着るのがオシャレ」という考えと根本は全く一緒だったのかな、と思いました。

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実際に服を買わない、と決めてから何ヶ月かが経ちます。
今まであまり着てあげられなかった中でもちょっとだけ活用できた服もありました。
でも正直どうでもいい服の大半はもういつまでもどうでも良くて。
そのどれもが、”とりあえず使いまわせそう”という理由で適当に買ったものばかりでした。使い回せてねぇえぇ。
そして、ちゃんと着てあげられている服は、安かろうが高かろうが”長く大事に着たい”と思って買ったもの、またはそれらを引き立ててあげられる様に買ったものばかり。そういうことだ。

不思議なことに、”買わない”と決めてしまえば、案外服に対しての物欲もなくなってきました。
なので、いつまで続けるかなんて決めていなかったけど、次に「一生大事に着るからいいわ。」そう思えるものに出会えるまで、しばらく続けてみようかな。


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