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[導入事例]採用代行サービスで、スタートアップの採用は本当に変わる? - Voicy対談

※2021年6月取材の記事です

起業家や投資家をゲストに招いてお話を聞くVoicyチャンネル「アンリのスタートアップ日記」を放送している、「あんり」こと冨田阿里さん。

今回は、そんなあんりさんのチャンネルに、オンライン人事サービスCASTER BIZ recruiting事業責任者の森数美保さんがゲストで登場!

人材業界出身で現職でも採用を担当しているあんりさんと、新卒から人材ビジネスに携わってきた森数さん。あっという間に意気投合したお二人が、CASTER BIZ recruitingの強みや、ビジネスモデルにこめた思い、森数さんが考えるスタートアップの採用などについてお話ししています。

※この対談は声でもお聴きいただけます。記事の最後の方にあるVoicyで再生してください。

左から、冨田(あんり)さん・森数さん

■冨田 阿里 さん
スタートアップ向けの業務効率化プラットフォーム「smartround」を展開する株式会社スマートラウンドの執行役員COO。新卒で人材サービスのインテリジェンス(現・パーソルホールディングス)に入社。Salesforce社でスタートアップ支援の仕事を経験したのち、2019年8月にスマートラウンドに参画。
Voicy :アンリのスタートアップ日記
Twitter:@anritomita

■森数 美保 さん
株式会社キャスターの提供するCASTER BIZ recruitingの事業責任者。人材紹介JAC Recruitmentの新卒1期生で最年少マネージャーを経験。その後、大手からスタートアップで採用、人事制度構築を担当。社労士有資格者。
Voicy :採用とキャリアと私とボイシー
Twitter:@MihoMorikazu


全国47都道府県にメンバーがいる!フルリモートで働く株式会社キャスター

あんり:
今日のゲストはキャスターの森数さんです!よろしくお願いします。

森数:
よろしくお願いします!株式会社キャスターで執行役員をしております、森数美保と申します。経歴は人材紹介会社のJAC Recruitmentの新卒1期生から大手通信会社を経て、スタートアップで人事、そして現職の株式会社キャスターにジョインという形です。

あんり:
人材会社で営業を経験後、事業会社ではただの採用人事ではなくてスタートアップで会社をつくり、現在はサービスを作っているというのは、誰もが憧れる理想的なキャリアですね。お話出来るの楽しみにしてましたので、キャスターという会社についてもぜひ教えてください!

森数:
ありがとうございます!キャスターは2014年の創業時からフルリモート経営にこだわっていて、全国47都道府県すべてにメンバーがいます。これは結構すごいことですよね?

あんり:
そんな会社あるんですね!本社も東京じゃないですもんね。

森数:
2019年に宮崎県西都市に移転しました。

あんり:
総額6億円も調達して、47都道府県に合計800人のメンバーがいるなんて、気になる点が満載ですが、今日はサービス内容にフォーカスして話を聞かせてください。

面接官がカレンダーを空けて待っていたら、会いたい人に会えるサービス

森数:
キャスターにはたくさんサービスブランドがありますが、私が事業責任者を務めているCASTER BIZ Recruitingにフォーカスしてご説明します。サービスの設計としては「面接官がカレンダーを空けて待っていたら、会いたい人に会える」という世界観を大事にしています。

あんり:
え、すぐ使いたいです(笑)具体的にどういうことですか?

森数:
CASTER BIZ recruitingは「採用チームが移籍してくる」というようなサービスで、リクルーティングをするメンバー、候補者の対応をするメンバー、原稿を書くメンバーの3人1チームが会社に移籍してくる感じなんですよ。
この構成はすごく意味があって、面接に追われたらリクルーティングできないじゃないですか。新しく求人出そうと思ったら、原稿確認に追われて1日終わるみたいな。ですが、それを分業しているので、確実に採用が毎日前に進むという仕組みになっています。

あんり:
なるほど!採用活動は緊急のタスクが多くて、後回しになりがちだからこそ分業にする価値が非常にあるわけですね。

森数:
そうなんです。勝てるフレームがあるので、そのフレームに沿ってサボらず毎日やることで、勝つことができるんです。

あんり:
結局、採用活動は行動量とアウトプットをし続けることが重要だと自分も人材紹介の営業をしていてすごく感じています。ただ、どうしても自分が現場メンバーになると、候補者に会うために時間やエネルギーが費やされてしまい、求人原稿を書くことが後回しになってたんですよね。だからめっちゃいいじゃないですか!

森数:
我ながらこのサービスはめっちゃいいと思いました(笑)

あんり:
JACさんにいた経験や事業会社での人事経験がそのままサービスになっているということですよね。

森数:
そうですね。しかも、スタートアップだと一人優秀な採用担当がいても、ずっと採用し続けるわけじゃないですよね。
弊社サービスの場合、採用を進めたいときにチームで移籍して、いい人を採る。そして、次の資金調達まではそのメンバーで頑張るフェーズがくるので、そのタイミングで卒業して、また次の機会で採用を一緒にやるということを繰り返す感じです。

あんり:
なるほど。私が役員をしているスマートラウンドも、従業員数が役員や業務委託を入れても今は10人弱ですが、やっぱり1人HR担当を置くのであれば、別のポジションを採用したいと思ってしまいますね。一人月分の稼働があるかという面でも、人事に特化した人を採用するのはまだ早いので、うちみたいな会社にぴったりですよね。

森数:
しかも、人が欲しいとはいえ妥協した採用はしたくない時期でもあるじゃないですか。なので、優秀なリクルーターをおきたいけどどうしようと葛藤されている会社さんにはぴったりです。

難易度の高い求人を、一緒に泥臭く追う。本質的な採用のためのビジネスモデルとは

あんり:
なるほど。めちゃめちゃいいですね。でもお高いんでしょう(笑)

森数:
優秀なリクルーターを1人雇う場合、大体おいくらすると思いますか?

あんり:
年収や社会保険料、研修コスト、コミュニケーションコスト、会社のスペースなど諸々を合わせると、年間1000万ぐらいのイメージですね。

森数:
CASTER BIZ recruitingだと、(3人のチームを)月36万円で雇えるんです。
(放送内では「46万円」とお伝えしていますが、正しくは36万円です。 ※2021年7月2日時点)

あんり:
それだけですか?しかも、正社員で採る必要がないってことですもんね。

森数:
そうなんです。教育コストも管理コストも要らないサービスになっています。

あんり:
採用ができた時にフィーが発生することもないんですか?

森数:
ないです!これは完全に私のこだわりですが、採用の成功で報酬が発生すると、人材ビジネスと同じで、決まる求人ばかりに集まっちゃうんですよね。そうすると、事業成長のために採らなきゃいけないポジションがないがしろになりがちになる。その求人は、(人材エージェントにとって)おいしくないんですが、絶対諦めちゃいけないところなんですよね。
私たちは、そのポジションを一緒に地面這いつくばって追います!という姿勢で取り組みたいので、成功報酬はいただいてないです。

あんり:
なるほど!今、正攻法でヘッドハンターにお声掛けしてるんですが、やっぱりヘッドハンターの方に説明するコストがあり、しかも採用成功したら対応した人の年収の約35%がかかり続けてしまうところがモヤモヤしていたので、このサービスはめちゃくちゃいいです。

森数:
どんな会社が本質的な採用活動をできるようになるといいという想いで事業をやっているので、そういうサービス設計になってます。

あんり:
ビジネスモデルの整合性が取れていて、顧客が喜ぶ料金体系と支払いの仕組みになっているんですね。

採用の専門家が寄り添うことで、大企業の採用も変わる

あんり:
今はどんな会社がお客様として利用しているんですか?

森数:
約7割はシリーズAくらいのスタートアップですね。従業員が10〜30人で、人事が1人いるかいないかくらいの規模感です。
ただ、コロナ禍でクライアントの層が少し変化しています。「オンラインで選考を完結したいけど、どうやってやればいいんだっけ」とか、「リモートワークを取り入れたことで全国に対象者が広がったのでどう採りに行けばいいかわからない」みたいな相談が増えていて、今は大手さんからも引き合いが増えています。

あんり:
面白いですね。私も人材の営業をしていて感じていますが、人事職は営業に近く、採用が出来てこそ評価されるべきなのに、大企業になると人事が楽できるサービスを欲しがるという流れなのが、すごくモヤモヤしていました。
一方、前職が外資系企業でしたが、そこは人事が本当に営業みたいでした。どれだけ候補者に会えるか、リファラル採用をどれだけ頑張れるかで評価されていました。これがあるべき姿だなと思っていて、日本の人事も、そうやって御社みたいな採用の専門家が寄り添うことで、人事内部が変わる可能性もあるんじゃないかと思うので、すごくいいですね。
現状、採用の仕事を教えられる人がなかなかいないという…。本質的に採用で成果を出すために何が必要なのかも、サービスを使うとわかるようになるから、もっと大企業も使ったらいいと思います。

森数:
そうですよね。大企業は「お金を使うことで人を採用する」とになりがちで、自分たちが本当に会いたい人に会うには、どういう戦略があるのかをご存知ない方が多いなという印象です。

採用をアップデートすることで、「うちの会社って魅力的だ」と思える

あんり:
森数さんがこの事業を作っていて、一番楽しいポイントは何ですか?

森数:
つあって、1つ目は「採用した人がいなければこの機能は世に生まれなかったし、この事業は伸びなかった」ということが、スタートアップであればあるほど実感できるところです。
スタートアップはサービスの利用期間が短いと思いますが、我々のクライアントさんは3割くらいはまたサービスを利用しに戻ってきてくれます。ということは、採用した人が間違っていなくて、事業もちゃんと伸びたから、また採用ができているということですよね。その時に「おかえり!」と言えることがすごく楽しいですね。

あんり:
キャスターを使っている会社は10年後もさらに伸びているみたいなサービスになっていると最高ですよね。

森数:
そうなんです。だから「解約」という概念はあまりないです。採用がちゃんと終了したという意味で「ハッピーチャーン」と読んでいて、「また待ってるね」「解約と言いたくないのでインターバルと呼ぶね」みたいにクライアントさんとコミュニケーションしています。

あんり:
その辺も良心的ですよね、使い続けないといけないみたいなことがなくて。スタートアップフレンドリーだと思いました。

森数:
楽しいポイントの2つ目ですが、見せ方が上手くなかったり、採用活動がちゃんとできていないだけなのに、いい人が採れないことで自信を失っているスタートアップが結構あるんです。
そういう会社さんに我々が入ってぐっと採用を推進することで、いい人に会えるようになってきた時に、「今までやり方が間違ってただけで、うちの会社って魅力的なんだと思えた」と声をかけてもらえる時もすごく嬉しいです。

「専門家と組むこと」の大切さを、圧倒的な結果で証明していきたい

あんり:
逆に大変なことはありますか?

森数:
リクルーティング事業においては正直あまりないですが、私たちのサービスの思想はユニークなので、そこのすり合わせがうまくいかなかった時にしんどいなと思うことはあります。例えばスカウトなどの行動量が全てと考える会社さんもいますが、スカウトは正直目をつぶって送ればたくさん送れるじゃないですか。本質はそこじゃないんだけど…っていうところが噛み合わないプロジェクトがあるとちょっと辛いです。

あんり:
まだまだ聞きたいことばかりですが…、最後、CASTER Biz Recruitingさんの未来についてお聞かせください。

森数:
本質的な採用活動とはこういうことだと、データやファクトで証明していきたいです。そんな思いで、最近『採用を科学する』という本まで出しちゃいました。人事は経験や感覚で語られがちですが、やっぱり科学できる分野なんですよね。私たちが事業を通してそれを伝えていくことで、良い組織を生みたいという想いが根底にあります。特にインパクトを受けやすいスタートアップにおいて採用はすごく大事だと思うので、プロと組むやり方もあると知って欲しいです。

あんり:
何事も専門家の知識を最初にもらって型を作ることが大事ですよね!

森数:
そうなんですよね。そして「プロと組むべき」と思ってもらうためには、私たちがこのやり方で圧倒的な結果を出し続けないといけません。それがスタンダードだと広まれば、こんなはずじゃなかったというミスマッチも減るし、スタートアップも含め、強い組織の会社が日本にどんどん増えてくると思っています。

あんり:
うちも頑張ります。森数さん、ありがとうございました!

※2021年6月取材


さいごに

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