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[導入事例]14.7万人が聴いた時間は3年分。共感を軸に企業の想いが伝わったApril Dreamプロジェクト

※2021年5月取材の記事です

情報があふれ、企業の一方的な広告で誰かを動かすことがますます難しくなっている今の時代。どうしたら企業が、個人一人ひとりの生き方や価値観に寄りそい、サポートするコミュニケーションができるのか。

今回はその取り組みの一つとして、PR TIMESのプロジェクト「April Dream」とVoicyのタイアップ施策について、その効果や反響をご紹介します。

PR TIMESのプロジェクト「April Dream」とは?

April Dreamとは、「4月1日をウソをつくエイプリルフールから、夢を語る日にしよう」と提唱し、株式会社PR TIMESさんが昨年から始められたプロジェクトです。

今年はその取り組みの一つとして、VoicyとApril Dreamがタイアップ。
Voicyパーソナリティに「夢を語る放送」を呼びかけた結果、90人のパーソナリティが放送を公開。リスナーからは「夢を描く勇気をもらった」「April Dream、いい取り組みですね!」といった賛同・共感のコメントが数多く寄せられました。

Voicy全体で夢を語り、夢に耳を傾けたこのプロジェクトはどうやって生まれたのか?ここからは、プロジェクトの仕掛け人であるPR TIMESのお二人にお話を伺っていきます。

■三浦 和樹さん
株式会社PR TIMES カスタマーリレーションズ本部長代行兼カスタマーサポートチームマネージャー。April Dreamではプロジェクトマネジメントを担当。

■長澤 史佳 さん
株式会社PR TIMES PRプランナー。April Dreamでは、SNS運用やユーザー向けの案内全般を担当。

「4月1日を夢を語る日にする」April Dreamプロジェクトにかける想い

—— April Dreamは昨年から始められたプロジェクトですよね。そもそもこれはどんな想い・目的で始まったのでしょうか?

長澤:
元々弊社では「4月1日にエイプリルフール関連のプレスリリース配信を無料にする」という取り組みを5年くらいしていました。そこから「そのウソを“ウソのような夢”として発信すれば、発信がよりポジティブなパワーに変わって、そこから勇気をもらう人もいるだろう」と考えました。PR TIMESのミッション「行動者発の情報が、人の心を揺さぶる時代へ」のように、夢を語ることが世の中に伝播していくようなイメージを持って、2020年からプロジェクトを始めました。

—— “エイプリルフールにおもしろいウソのプレスリリースを出す”という企業活動の、次の流れを作られている印象がありますね。

長澤:
そうですね。別にエイプリルフールを否定したいわけでは全くないですが、よりポジティブなものとして、4月1日が日本だけではなく、いずれ世界でもApril Dreamの日として認識される、ひとつの文化のようになればいいなと考えています。

—— April Dreamは1年目から2年目にかけて、目指すところや内容の変化はありましたか?

長澤:
今年は企業ももちろんですが、個人の発信を増やしたいという思いがありました。個人の方に認識していただくからこそ、April Dreamが文化となっていくと考えていました。

—— なるほど。プロジェクトの具体的な目標は決めているんですか?

長澤:
最初に、代表の山口が言っていたのは5000万人。大幅に達成できなかったんですけどね(笑)

—— 2年目の2021年で!?

三浦:
そうです。ほぼ国民の半分ですね。これはある種の例えではあるんですが、SNSだけで施策をやるとか、特定メディアだけに広告出稿する、という限定的手段では終わらせたくない、という考えから掲げていたんです。

—— April Dreamを広めるにあたり、多くの方を巻き込んでいく取り組みをされたと思いますが、具体的な取り組みを教えてください。

三浦:
大型施設でのお子さん向けイベントから、ラジオ番組タイアップまで、複数の“Dreamパートナー”と組んで施策を行いました。また、今年は日経新聞にApril Dreamの広告を二度掲載しました。

Dreamパートナー

(左上より)
有明ガーデン(住友不動産商業マネジメント):3月27日28日に、大規模複合施設「有明ガーデン」モール内で、来場のお子様が夢を発信できる「夢の桜イベント」を実施。
日本コロムビア:3月26日より、夢の歌を集めたDreamソングプレイリストを、SpotifyやApple Musicなど音楽ストリーミングサービス上で公開。
マイナビ学生の窓口(マイナビ):昨年のApril Dream参加者による夢のその後についてインタビューコンテンツを、Webメディア「マイナビ学生の窓口」にて掲載。
TOKYO FM:4月1日に人気番組「Blue Ocean」「SCHOOL OF LOCK!」とコラボ企画を放送。
日本経済新聞社:2月25日と4月1日に、April Dreamプロジェクトのメッセージを込めた広告を掲載。

Voicyと取り組んだのは、パーソナリティとリスナーの関係性が魅力的だったから

—— 短期間で、オフラインからオンラインまで多方面に展開されたんですね。そういったなかで、なぜVoicyと取り組もうと思ってくださったのですか?

三浦:
まず、リスナーと距離が近く、SNSと相性がいいこと。通常のメディアと「読者」「視聴者」との距離感とはまた違った関係性が、Voicyとリスナーの間にはあると思っています。
Voicyパーソナリティは、著名人から、いわゆる「著名人」ではないが目標に向かってポジティブに行動している人まで、幅広いですよね。そういった様々な方に夢を語っていただけたらとても良いなと思っていました。また、いつでも好きなタイミングで聴けることも、ラジオとはまた違う魅力です。

そして、Voicyでは「パーソナリティの放送にリスナーが刺激されて、自分も行動を起こしてみる」…そんなポジティブな循環が起きていることが、Twitter上やVoicyのコメント欄で見て取れたんです。
そこで、April Dreamでも何かできることはないかと思い、代表の山口からお声をかけた次第です。

—— ありがとうございます。例えば今回のプロジェクトでは、日経新聞の広告から、ラジオやVoicyまであり、取り組みの中でそれぞれに期待する役割はあったんですか?

三浦:
日経新聞はやっぱりリーチ量も違うし、見ている層も違うし、PR TIMESを知らない方にもこのプロジェクトを届けて、夢への行動を起こしてほしい、ということで、広告出稿を行いました。
一方で、Voicyのパーソナリティと、そのリスナーコミュニティに、こちらからコミュニケーションをとれるのは、Voicyさんにしかお願いできないことです。これは、どこかのメディアの広告枠を買うことではなかなか成しえないことだと思っています。

—— Voicyと取り組む際の費用対効果や、結果に対する評価について、社内で議論はありましたか?音声メディアは費用対効果を測りにくい、という声もあると思います。

三浦:
率直にお話しすると、もちろんPR TIMESやApril Dreamを知ってくれる人が増えるのは嬉しいですが、今回のApril Dreamについては「本気で夢を持ち、それを叶えるために行動する人を1人でも増やす」ということがプロジェクトの生まれた意味であり、やり続ける意味でもありました。もちろん施策の振り返りはしますが、最初からコストパフォーマンスやリターンを逆算して実行判断する、ということを選択肢に置かないようにしていました。
なので、マーケティングやPR予算の中からベストな使い方をする、という一般的なメディアプランニング的なことをしたわけではないです。良いと思ったものを一緒にやってみて、一人でも多くの方に夢を語ってもらうことができたら、それこそが大きな成果なんじゃないかと思っていました。

「共感」を軸に、予想を上回る反響が生まれた

今回のタイアッププロジェクトの振り返り

Voicyでは、情報初出の2月25日と、プロジェクト当日の約2週間前の3月17日から4月1日にかけて、Voicyパーソナリティにむけて「夢について語る放送」をトークテーマとして呼びかけました。その際、放送に「#AprilDream」というハッシュタグをつけてもらうことで、放送をVoicyアプリのトップ画面で特集しました。

その結果、なんと90人ものパーソナリティがプロジェクトに賛同し、放送を公開。著名人からビジネスパーソン、漫画家まで、様々なジャンルのパーソナリティが独自の視点で夢について語りました。
放送はApril Dream当日に向かうにつれて増え、累計の放送数は174にものぼり、多くのパーソナリティを巻き込む企画となりました。

特徴的だったのが、企業とのタイアップ企画であるにもかかわらず、多くのリスナーがポジティブな反応をくださったことです。

・「#AprilDream」の放送を聴いたリスナー 合計14.7万人
・リスナーが “夢を聴いた時間”(放送再生時間の合計) 26,105時間
  → これは、およそ3年間分再生された計算です
・コメント総数 565件
  → 賛同と共感のコメントがパーソナリティに届きました

—— 改めて、施策の結果を振り返ってみて、率直にいかがでしょうか?

三浦:
率直に申し上げると、めちゃくちゃ良かったと思っています!想定値が予想しづらかったとはいえ、まずはVoicyさんからいただいた予想放送公開数を大きく上振れできたのは、定量的にもとても良かったです。
あとはリスナーの方からのコメントで、「4月1日がこれまで嫌いだったけど、いい日になりました」とか「初めてコメントしたのがこの放送でした」というのもあって。これは、Voicyパーソナリティに対してならではの反応だなと感じました。普段の企業活動ではなかなかできないコミュニケーションが、Voicyでできたと思っています。

放送に寄せられた数多くのコメント

三浦:
コメントしてくれた方一人ひとりが、夢に向けて実際に動いてくださっていたら嬉しいし、その結果叶った夢がPR TIMESでプレスリリースとして発信されて、またそれを見て勇気づけられる人が行動を起こす…という風に、ポジティブが循環していくようなきっかけができたかなと思っています。VoicyとApril Dream、本当に良い相性でしたね。

—— 嬉しいです。「ポジティブの循環」というのは、Voicyの特性として感じてくださっていたんですか?

三浦:
Voicyの発信のポジティブさは一リスナーとして元々感じていたことではあります。また、今回は最初にタイアップという形で何人かのパーソナリティにお声がけし、放送をしていただきましたが、その方々の放送をきっかけに、他のパーソナリティも夢について語ってくださいましたよね。それもひとつの「ポジティブの循環」だと思います。
もうひとつお伝えすると、パーソナリティが自身の体験談を開示しているのはすごいことだと思います。他のメディアやSNSだと、長い尺で自分のことを振り返るとか、生々しい話を聞くことはあまりないですよね。個人にフィーチャーしているテレビ番組もそんなに多くないですし。だからこそ、自分が自分のドキュメンタリーを話していくプラットフォームがVoicyなのかなと。

—— なるほど。放送に共感のコメントが多かったのも、パーソナリティが普段から自己開示をしているからかもしれませんね。

三浦:
そうですね。あと、少し前にも話したように、企業人でもないし、「インフルエンサー」や「著名人」ともくくれない方が発信していることが肝心要です。自分と近い環境にいる人の、等身大の発信に心を動かされる人はすごくいらっしゃると思うんです。

—— 確かに憧れの人の話も聴きたいけど、どこか違う世界の話だと思ってしまうこともありますもんね。そういった意味での共感性みたいなものもあったかもしれないですね。それでは最後に、今後のApril Dreamの取り組みについて展望を教えてください。

三浦:
やっぱり世界に広めていくことです。そして、日本国内では誰ひとり置いて行きたくない。「あなたにはこの発信文化は必要ないよね」という人が、誰一人いないと心の底から思っているので、SNSをまったくやってない方や、はがきでしか連絡が取れないような方にも届くように、来年以降も取り組んでいきたいと思っています。

—— また機会があれば来年ご一緒しましょう!三浦さん、長澤さん、お話ありがとうございました。

※2021年5月取材

さいごに

Voicyでは、企業やブランドが伝えたい想い、大切にしている価値観、目指したい未来について、パーソナリティからリスナーに届ける、新しい発信の仕組みがあります。
企業の想いに賛同したパーソナリティが自らの言葉で語ることで、リスナーの心に届き、リスナーが自分ごととして考えるキッカケを作ります。
ご興味のある方はお気軽にご相談ください。


[おまけ]#AprilDreamの放送のほんの一部をご紹介!


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