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Voices Vol.3 不登校のメリット


【プロフィール】
家庭教師 石野洋介

清風中学・高校を卒業した後、大阪市立大学、その後大学院に進学。
高校では数学物理研究会に所属し、高校2年生の時には数学コンクール奨励賞を受賞。
高校2年生の時に、国語の恩師に出会って2ヶ月で偏差値40から70に。現在は子どもから大人まで、家庭教師
として学習を教えている他、MENSAの会員としても活動中。

http://test1234.hippy.jp


不登校ってなに?


「不登校」って聞くと、どんなイメージがありますか?

インターネットで「不登校」と検索してみました。
「不登校 支援」
「不登校 原因」
「不登校 甘え」

などの検索ワードが自動的に出てきました。
どうやら「不登校」は、悪い言葉・病気の状態を表す言葉のようです。
つまり、「不登校」=「不健康」と理解しました。

と、いうことは……
「登校」=「健康」??

僕はそうは思いません。

「登校」=学校へ行くこと
「不登校」=学校へ行か(け)ないこと

意味はこれだけのはずです。
仕事柄、不登校の子を教えることもよくあります。
勉強する子はするし。しない子はしない。特別悪いことをするわけでもなく、特別良いことをするでもない。
学校に通う生徒たちと、特に違いはありません。

しかし、一般的にはそう思われていないようです。
検索ワードが示す通り、病人や不適合者だと思われる。

僕も学生のある時期、不登校でした。

不登校の時と、そうでない時。
僕の能力に、大した変化はありません。むしろ学力は上がりました。
でも周りの態度や評価は違います。
「落伍者」「病気」「社会不適合者」「甘え」「逃げ」……
ただ学校に行かないというだけで、マイナス評価。

不登校について、マイナスイメージを持つこと自体、僕は間違いだと思っています。一種の偏見だと感じているからです。
しかし、他国ではともかく、日本では不登校はマイナスのイメージです。

なぜなら
「当たり前」ではないから。「普通」ではないから。
そして周りからの評判が悪くなる。

これも不登校のデメリットです。
それでも僕にとってはそれでもよ良かった。
暴力や暴言に怯えずに好きなことができたから。

でもね。
不登校だと暇なんです。
暇はいけない。悪いことばかり考えてしまう。
自分で自分を傷つけてしまうのも、不登校のデメリットかもしれません。

僕は、暇つぶしに勉強しました。
当時は勉強くらいしかやることがなかっただけですが。
なかでも数学と国語は楽しかった。
数学は自由に遊んでも許されるのが嬉しかったし。
国語の評論なら理不尽に怒られない。
小説の中みたいに、幸せな世界でなら生きてみたいと思えた

不登校のメリット

不登校のメリットはふたつあると思っています。
・(悪い)人から逃げられる
・好きなことに時間を使える

このふたつをうまく使えば。
一般的な悪い印象なんて変えられます。
例えば、二年間不登校で二ヶ月の勉強で京都産業大学に受かる。
例えば、五年間不登校で三年間の勉強で京都大学に受かる。
例えば、在宅エンジニアとして稼ぐ。

はじめにマイナスの評価をもらえると。
そこそこの成果の時に、めちゃ褒められます。
ジャイアンがたまに良いことすると
「めっちゃ良いやつ」って思われるのと同じ心理です。

僕がサポートできるのは頭脳面だけなので。
僕の知る実例には、学校とか頭脳労働関連が増えてしまいますが。

他にも。
田舎暮らしをしながら、ボードゲームを紹介して生計を立てる人。
カウンセラーとして身を立てる人。
コンサル会社を立ち上げた人。
みたいに色んな人を知っています。

本当は「不登校のままでも普通に過ごせる」のが一番です。
でも人は社会性動物なので、良い人となら交流した方がいい。

意外と、聞いていたよりも学校も会社も世間は甘くて。
良い環境だと、とても楽しく元気に過ごせます。

だからこそ、せっかく不登校になったならその最大のメリットをいかして。
素敵な環境で元気に過ごして欲しいです。



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