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珈琲豆屋でアップサイクルを始めるためのヒント

アップサイクル(UPCYCLE)とは

Upcycle(アップサイクル)とは、本来であれば捨てられてしまう不用品や廃棄物に付加価値を持たせて、より良く生まれ変わらせる方法論のこと。大量のエネルギーを使用して原料に戻すリサイクルとは異なり、そのままの素材を活かすことができるため、環境への負荷を軽減することができます。例えば、廃パレットを使用して家具をつくったり、海洋プラスチックでアクセサリーをつくったり、ちょっとした工夫やアイデアを加えてごみを宝物にアップグレードする環境保全のアクションのひとつです。

出典:upcycle.jp フリーマガジンUPCYCLE Vol.1

珈琲豆屋で出る不要な物(ゴミ)について

まずはアップサイクルさせるための不要な物(ゴミ)について書き出してみます。珈琲豆屋では日々、たくさんのゴミが出ます。珈琲豆の焙煎以外にも珈琲を淹れて提供しているお店だと珈琲を淹れることでもゴミが出ます。以下に珈琲豆屋で出るゴミを書き出してみました。※カフェを併設しているお店で出る食品関係のゴミは省きます。

・コーヒーの生豆が入っていた麻袋にグレインパック(ナイロン製の袋)、最近は真空パックで段ボール箱で届くことも多いのでその段ボール箱もゴミとなる。
・珈琲豆の焙煎時に出るシルバースキン(生豆の周りについている薄皮)
・珈琲を淹れる際に出る、コーヒーかす。
・売れ残った珈琲豆もゴミとなる。

それぞれのゴミについてアップサイクル出来るか事例を交えて

[麻袋]
今回上げたゴミの中で素材的にもアップサイクルし易く、バッグ、植木鉢カバー、コースター、装飾用として、食器洗いクロスなど事例も多い。
[段ボール箱]
大きさも様々で、生産国から船で届くため頑丈な物が多く資源ごみとしてリサイクルするか、そのまま燃えるゴミとして廃棄されることが多い。
[シルバースキン]
家畜の寝藁として使用されている事例もあるが、まだ再利用されていることはほとんどなく、燃えるゴミとして廃棄されることが多い。
[コーヒーかす]
コーヒーを淹れた後のカスを再利用している事例は多く、コンポストして肥料にしたり、他の原料と合わせて別の原材料にしたり、固めて固形燃料にしたり、石鹸や紙に混ぜて製品化している事例もあるが、水分を抜く手間だったり回収する手間だったり手軽に再利用するには少しハードルがある。
[売れ残った珈琲豆]
アップサイクルしている事例は少ないがビールの風味付けに使用していたり、食品ロスの観点から安価で必要とされるところで消費してもらっている例はある。

当店で実施しているアップサイクルと今後について

現在、当店では麻袋をトートバッグと、食器洗いクロスに加工して販売しております。アップサイクルの特徴であるもともと廃棄されるものだったため材料費はタダなので、後は加工費用だけで製品化出来ることからかなり抑えた価格での販売が可能となり、お客様にも好評です。まずは麻袋のアップサイクルから始めることをお勧めします。いろんな面で可能性があるコーヒーかすの再利用にも取り組んでいますが、現時点ではハードルが高く模索を続けている状態です。

アップサイクルに興味をお持ちの珈琲豆屋の皆様とアイデアを共有出来ればと考えておりますので、ご連絡などお待ちしております。

2022-07-05 VOICE of COFFEE

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