猫を被った日
着ぐるみを着たことが、あるだろうか。そんな稀有な経験、ない人のほうが多いと思う。
私は一度だけある。(自慢してどうする)
「おっとっと」というお菓子のキャラクターに猫が使われていた時代(いつ?)の話だ。そのおっとっと猫になって、子どもたちにボコボコにされた日のことを思い出した。
理由は、帰省から帰ってくるときの飛行機の中で読んだ短編小説にある。
『チヨ子』宮部みゆき
大学生の「わたし」がアルバイトで古びたピンクのウサギの着ぐるみをかぶって中から外を覗くと、周囲の人はぬいぐるみやロボットに変わり…というお話。
ほろっとさせられるいい話だった。あの時の私がこの話を知っていたなら、きっとこのバイトをやり終えた時の感想は違っていたであろう。
この猛暑の中では、絶対に被りたくないが、なんなら、もう一度あのとんでもなく大きい猫の着ぐるみを被って、可動域の狭い頭の中から外の世界をもう一度眺めて見るのも悪くないのではないかと思わせてくれる話だった。
まぁ。どんなに頑張っても、着ぐるみの中身にこんなオバサンは雇ってもらえないだろうけれども。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
また次のnoteでお会いしましょう。
(見出し画像:Bing Image Creatorで生成)
猫の着ぐるみはAIには伝わらず帽子になってしまいました。
にゃんストレッチ中の画像は3.7さんの作品をお借りしました。
ありがとうございます!
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