ヴォーカルボディワークって?
「声に対するコンプレックスを持っている。」
このような方がどれぐらいいるのだろう。
そもそも、「声のコンプレックス」ってどんなことだろう。
私自身について考えてみる。
声楽を学んでいると、レッスン時に録音を奨められることは多い。
ある先生は、それを「冷たい心で聴きなさい」と仰った。
そう。
私たちのように声を磨くことを専門に学んでいても、
自分の録音は、あまり聴きたくないのである。
待って。
その前に、声にコンプレックスがないから歌うことを選んだのだろうか?
私も自分の話し声の録音を聴いたときの違和感は、強かった。
びっくりしたし、なんだかがっかりした。
これはどうしてか。
単純に、
自分の思っている声と録音された声が違っているから、
ではないのか?
では、これをどう乗り越えたか。
これは思うに、結構シンプルで、気が抜けちゃうぐらいのことだった。
「自分が聴いている声と、録音された自分の声は実際全く違う」
という、事実を知ったから。
だから、ここにコンプレックスを持つ必要はないのだ。
録音されてる声の方が、気に入らない?
それはそうかもしれない。
聴き慣れてない。
自分の声と思えない。
でも、それだけではないのか?
落ち着いて考えてみよう。
声は、自分の中と外とで違って聞こえるのだ。
いつもの自分は、声帯から生まれたばかりの自分の中の響きと、
外から聞こえる響きをミックスして聞こえている。
録音の声は、外から聞こえる方だけを聞くことになる。
これを知っているだけで、
心が少し納得するのではないだろうか。
それでも、その上で自分の声を磨きたいのなら、
方法はある。
発声元のからだをグレードアップしよう。
私は、この方法をヴォーカルボディワークと名付けてみた。