第886回「豊田英司の"今日のベトナムニュース解説"」ベトナム大卒生の「就職氷河期」が顕著に
本日の記事：
「大卒でも就職にありつけない昨今の状況」
原題：
" University degrees don't help make a living "
【本日のポイント】
（１）ベトナム国内の不景気の煽りを受け、大学を出た卒業生が希望のホワイトカラーの仕事につけない事例が増えている
（２）頼みの綱の「バイク便」のドライバーも昨今は「供給過剰」で、昼と夜のバイトを掛け持ちして生計を立てている大卒者も増えている
（３）現在の中国で進行する若年失業者の増加や、かつて、バブル崩壊後の日本で起きた「就職氷河期」などと同じく、経済成長による大学進学者の急増に経済成長＝仕事の増加ペースが追いつけない時に起きる「大学は出たけれど、、、」現象がベトナムでも起きつつあり、今後の雇用施策に大きな影響を与えそうである。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
【解説】
アジアゲートベトナム代表の豊田です。
さて、今日の記事について。
急激に大学進学者が増える「高度経済成長期」の後に不景気が訪れると必ず起きるのが、この「大学は出たけれど、、、」現象です。
数年前にも、これが話題になった際、「救いの神」になったのが、当時、急速にベトナムの都市部に浸透した「配車アプリ」によるバイク便ドライバーの仕事で、一時は、新卒でホワイトカラーの仕事で得る初任給よりも月給が高く積極的に卒業後にドライバーになる若者も急増しました。
しかし、やはり、モノには需給バランスがありますので、バイクドライバーも「供給過剰」のようです。
事例に出ている大学生は大学を卒業するために学費と諸経費に約4億ドン（約240万円）を費やしたが、最初の仕事は月給600万ドン（約3万6千円）にすぎず、生活費を支払うことができなかったそうです。
そこで彼女はデスクワークを辞め、現在は昼間はバーテンダー、夜はカクテルのウェイトレスとして月1600万ドン（約9万6千円）で働いているとのことです。
本当の仕事のことは両親には言えず、「飲食業界で働いている」とだけ話しているそうです。
ベトナムの雇用センターに求人状況を見ると、肉体労働であれば求人はあるようなのですが、やはり、苦労して得た大卒資格が、それを躊躇させる面もあるようです。
私自身も日本では1997年の「就職氷河期」真っ只中で、ラッキーにも新卒入社できた世代なので、他人事ではないですねぇ、、、
以上 豊田英司
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
「アジアゲートベトナム 」はベトナムにおける人事・ 労務のアドバイスに特化して、あらゆるご相談を承っております。
まずはお気軽にご相談ください。
（主なサービス内容）
(1) ベトナムにおける人事、労務、法務のご相談、調査、 セカンドオピニオン提供
(2) 就業規則、賃金テーブル、雇用契約書などの作成サポート
(3) 人事評価制度作成サポート
(4) ビザ・就労許可証(WP)、一時滞在許可証（TRC）の取得代行
(5) 会社設立ライセンスの新規・追加手続き代行
(6) ベトナム市場調査、ベトナムローカル企業の与信調査
(7) その他、ベトナムでの事業運営に関わる各種相談対応
============================== ==============
ASIA GATE VIETNAM CO., LTD
（ウェブサイト）
Managing Director /代表
豊田英司（Toyoda Eiji)
TEL : ＋８４（0）94 653 2425
Email: toyoda@asiagatevn.com
【会社所在地（Office Location）】
ハノイ本社（Hanoi Head Office）
4 Floor, B220 Vinhomes Gardenia, Ham Nghi, Cau Dien, Nam Tu Liem, Hanoi, Vietnam
ホーチミン支店（HCMC Office）
1F - Somerset Chancellor Court,
No. 21-23 - Nguyen Thi Minh Khai street, Dist. 1 Ho Chi Minh city ,Vietnam
ハイフォン出張所：(Hai Phong office）
No.12/116 Vinh Cat str, Vinh Niem ward, Le Chan Dist,Hai Phong, Vietnam
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？