日本で「転勤」が減少する理由からベトナムでの「転勤」が広がるかを考える

労働政策研究・研修機構が2017年に

転勤で困難を感じること

というアンケートを転勤経験者の正社員に聞いたそうです。

その結果は

 各項目の「そう思う・ややそう思う」の合計の割合は、「介護がしづらい」が最も多く、75.1%。「持ち家を所有しづらい」(68.1%)、「進学期の子供の教育が難しい」(65.8%)、「育児がしづらい」(53.2%)、「子供を持ちづらい」(32.4%)、「結婚しづらい」(29.3%)と続く。

ふむ。

「転勤」が会社都合で当然のように行われていた昭和時代に比べて考えると

・親世代の高齢化によって介護の必要性が高まった

・共働き世帯の増加率、女性の正社員率の向上によって、転勤に際してお互いの事情が許さないと転勤が難しくなった

・小学校、中学校から大学までのエスカレーター付属校を狙う子供が増え、「転勤先にある公立校に行けばいい」という話ではなくなってきている。

など、いろいろな事情がありそうですね。。。

まぁ、逆に今後、業務のリモート化や授業のリモート化などで上記の事情は大きく変わってくるかもしれないですが。

ベトナムでは逆に従来、原則として「転勤」というのはあまり定着した文化とは言い難かったですが、今後、地方への経済拡大などが進んで、都心で採用され育成された優秀な従業員の地方都市への配属、という形で「転勤」の必要が高まってくる気配があります。

ただ、「仕事」に対する「親、パートナー、子供」に対する配慮の割合が日本に比べて格段に大きいベトナムでは、なかなか「転勤」「単身赴任」は今後もハードルが高いであろう、とは思います。

どうしても必要な場合、必要性の明確な説明、期限の明示と厳守、本拠地との往復に必要な費用や有給休暇の配慮、などの施策検討が必要になるであろうと想像します。

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