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肩当てについて考えてみました🎻

世の中には肩当てというものがあります。
カターテではなくカタアテ、です😆
お洋服の肩に入っているのも日本語では肩当てになるのでしょうか。あれは肩パッドですね。

さて、今回のお話しのテーマ『肩当て』とは、ヴァイオリンを弾く人なら誰でも知っているものですが、早いハナシがヴァイオリンを構えやすくするためのサポーターとでも申しましょうか、つまりは補助器具です。

ただの補助器具なのですが、これがなかなかの優れ物(ある意味クセモノ)で、近年では結構な市民権を得ているようです。
例えば、ヴァイオリンを初めて習う方など、楽器屋さんで楽器を買い求める際に、これが無いと弾きにくい以上に、多分弾けないですから、、と殆ど必ずセットにして売られたり、そんな風にヴァイオリンを始めるので、肩当てをつけて弾く事は、もはや当たり前状態となっているようです。
名だたる世界的プレイヤーなども普通に肩当てをつけて弾いていますし、補助器具とは言え、上手になったら外す自転車の補助輪とはやや違った趣きがあるものと言えるでしょう。

【肩当てを着けると良い点】
●楽器が構え易くなり安定する。
●直接楽器に肌が触れない、もしくは触れる面積が減る、などの点から楽器への汗害などが減る。etc

反対に、、

【肩当てを着けないと、、】
●楽器が構え難く、不安定。
●無理に楽器を挟み込む可能性がある(姿勢が悪くなる)
●楽器の汗害も起こり得る etc

といった事からも迷わず着ける!を選ぶ人が多くなるのは納得です。

では、今度は、肩当てを着けないことの利点、または肩当てがある事で起きる弊害についても考えてみましょう。

【肩当て無しの利点】
●楽器本来の音を楽しむ事ができる。
●楽器と身体の距離が近くなり、演奏時に楽器の角度(上下、面の角度など)を自由に選択する事が出来る。
●右手と左手の関係性がより親密になる。(本来の姿勢、奏法ができていなければ演奏が困難ではあるが、本来の基礎テクニックに対して心身ともに深い理解ができる。
●ケースから楽器を出す、仕舞うがめちゃくちゃ早くなる😆(肩当てを忘れて弾けない!事件とは無縁になる)

【肩当ての弊害】
●安定と引き換えに、自由度が低く(上下、面の角度が限定されるなど)なる。
●楽器を支えるために使われる本来の身体の部位が上手く使われない。
●日によって肩当てが合わない気がして、様々な肩当てを購入してしまう。
●肩当て無しだと上手く構えられず、弾けなくなる。(ケースに仕舞い忘れて、演奏現場で焦る‼️なんて事も💦)

、、とこんな感じでしょうか。利点、弊害、まだまだありそうな気がしますが、今思いついた事をひとまずザラッと挙げてみました。

ところで、この肩当て、歴史はあまり古く無いようです。ブリッジ型のものがメニューインによって考案される前から、布や革の端切れなどを咬ませて滑り止めや高さを足すように使われていたようですが、『肩当て』と呼ばれるようなちゃんとした器具が売り出されたのは、メニューインの考案以降ですから、20世紀になってからのようです。

肩当てが普及した事により、恐らくヴァイオリンは大変イージーに持てるようになり、アマチュアの演奏家人口も増えたのでは、、と思うのですが、どうでしょうか。

と言うのも、私自身、今バヨリニストとして活動しておりますが、習い始めた頃は肩当てアリで手解きを受け、これが既にヴァイオリンを弾く事に込みの状態で弾き始めたことから、肩当て無しでどうやって楽器を構えるのか最近まで全くナゾでした(笑)。

しかし、10年くらい前に仕事が立て込んで来た時など、想像を絶する肩凝り状態に陥り、ギャラを全部マッサージに注ぎ込むとか、そういった暴挙に出るようになり😂、これはイカンなと言う事で、奏法の改善と、ついでに音も良くなるなら思い切って肩当て外しちゃえ‼️と、更なる暴挙に出たわけです。

結果は、ご想像の通り(笑)笑ってしまうくらい弾けなくなりました♫😂😂😂

でも肩凝りは凝る場所が変わった事で、何となく重症化を避ける事ができるように✌️✨✨

でも、弾けないんじゃあハナシにならない、と言う事で本来の技術を習得し直すべく、生まれ変わる旅に出たのです。

幸い、身近なところに素晴らし過ぎる師を見つける事が出来、10年くらいかかりましたが、今ではノン肩当てでノン肩凝り、表現の幅も広がり、嗚呼、肩当て外して良かった❤️を実感する毎日です。

10年の間は、それこそ『えーっ?!』『うわーっ知らんかった!』『そうだったのか!!』な事の連続で、自分が今までいかに本来楽器を弾くために必要な筋肉や身体の開発をしてこなかったのか?という事や、楽器と一体になってヴァイオリンを弾く事の醍醐味、喜びを捨てて来たか、がしみじみと分かりました。

例えて言うなれば、肩当てアリ(ブリッジ型は特に)は、三輪車。絶対コケない。安心!でも、カーブ曲がりにくい小回り効かない、スピード出ない。

肩当てナシは、一輪車。前後左右、何だったら上下移動楽々✌️小回り効きまくり、かつスピードも出ちゃう✨

と言った感じでしょうか。

楽器と自分がめちゃくちゃ近いので、一体感がスゴイです。

しかし、肩当てアリが主流になって行くと、こういった技術を継承する人が居なくなっちゃわないかな?というのも心配になりました。

まぁ上手な人は有っても無くてもサラサラ弾けちゃうんですけどね😂😂😂

肩当て無しの世界にご興味ある方、外せないけど、アリで居ながらナシの技術が知りたいよ、と言う方、などなど、ご興味持たれましたらば、楽器のレッスン、及び姿勢のレッスンも致しておりますので、お気軽にお問い合わせください🥰🥰🥰🥰

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mihomucho@gmail.com /  https://lin.ee/8Y81rKLhttps://lin.ee/8Y81rKL / もしくはこちらのメッセージまで。


Violinista 外薗美穂

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