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法要時の服装と、意見の相違

先日、義母の初盆を迎えました。
あっという間に半年が過ぎ、ここにきてやっとひと段落した心地です。

「喪服着用が当たり前」と思っていたら

さて、タイトルにある服装について、今回私個人として衝撃を受けたので少し書き留めておきたいと思います。
義母が亡くなった後、初めての法要が四十九日でした。(初七日は繰り上げ法要にて。)
身近な人が亡くなった経験がほとんどなかったため、まずは服装について調べるところから始まりました。
正喪服だとか、準喪服だとか、略式だとか、様々な種類があるので混乱しそうになりました。
喪主ではないので正喪服でないことは確かでしたが、他の選択肢で迷っていました。
とはいえ、インターネットで調べても、祖母や親に聞いても、準喪服での参列が一般的だということで、葬儀後すぐにクリーニングに出した喪服を着用する心積りでした。

が。
義母の兄弟・親族と会い、四十九日の話になった時。
「当日、黒っぽい普段着で行く予定やから。喪服じゃなくてええよ〜」
と伝えられました。

「え???!!!」
本当に皆普段着で来るの?喪服で行かないの?
いざ当日を迎えると本当に皆、黒基調のカジュアルな普段着でした。
(略喪服・平服ではなく完全な普段着です。)

もちろん自分たちだけが普段着になる恐怖心からくる心配だけではなく、礼儀としてどうなのか、当日までひたすら考えました。
家族だけの法要とはいえ、私としても「喪服で参列するのが当然」という意識があったため、念の為に喪服も持って行こうかとも考えました。
結局、黒の普段着で参列しましたが、本当にそれで良かったのかと今でも考えます。

四十九日を普段着で参列したため、今回の初盆も同様です。
さすがに半袖は、と思いジャケットは着用して参列しました。

誰のための礼儀なのか

なぜ喪服を着用するのか?
という問いに対して
「マナーだから」「伝統だから」「周囲の目があるから」
で済ますのは答えになっていないと感じます。

多くの国で「礼装」の文化がありますが、同じ場に集う人への配慮であったり、儀式に対する敬意を表すものであったりします。

礼装の根本は、何度も書くが「互いに似た服を着るのを通じ、その場に限ってではあるが混じって団結することに賛同する」と言うメッセージ。

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これは私の中で一番しっくりきた答えです。

単に、故人を偲ぶだけなら服装は関係ないとすら思います。
しかし、故人を偲ぶ場における礼服での服装の統一は、「皆同じ思いであなた(故人)のことを想っていますよ」と、故人に気持ちを伝えることと同意義なのではと考えます。

当家の場合、服装こそ統一されていましたが、普段着と、礼服の持つメッセージではズレが生じます。
そのズレを矯正するものが、服装のマナーではないでしょうか。

国によっては暗めの色(紺・グレーなど)の普段着で葬儀に参列する場合もあります。
普段着で参列したからと言って、気持ちがこもっていない訳でもありません。
…というのは、当家の場合、言い訳がましい勝手な主張になりそうです。
ここは日本で、義母も日本人で、伝統に則る方だったので。
義母がこの様子を見ていたら、ひっくり返るでしょうか。
もしそうだとすれば、この状況をどうにもできなかったことに、ひたすら頭を下げるしかありません。
(嫁の立場ではきっと、どうにもできなかったのでしょうけれど。)

色々書きましたが、各家庭で服装に対する考え方は様々とはいえ、まずは何より気持ちを大切にしたいところです。
故人の意向により決定する場合もあるようなので、こちらもエンディングノートに書き留めておくと良いかもしれないと思いました。

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