✟永久保存版✟ mediaROMancerムービー書き起こし

ELECTROMANCER ('95)という名盤があって、わたくしがその作品をこよなく愛することはこのnoteでもすでにお話したが、付属のCD-ROM 「mediaROMancer」のムービーの内容をそろそろここに残しておこうと思う。環境とIT知識が十分でなく、ひとえに力不足にて、収録内容を完璧に補完できているわけではないのをご容赦いただきたい。

なお、ムービー以外に文字でDAの特技とかボディチェックみたいなのが見れるコンテンツがあったはずなのだが、現時点ではどう探しても開くことができない。ステージを駆け回るカモシカのような脚、とか書いてあったり、画伯による某舞浜のスターのイメージ図などが収録されていたと思うのだが、そのうち合法的に発見できたら追ってお知らせしたい。

主な収録ムービー

  • シンセ、機材についてのインタビュー

  • パーソナルデータ(好きなもの、一日の過ごし方など)

  • 音楽系映像

音楽系映像についてはエレロマPVのメイキングシーン、DAだけが映るダイジェストのAXSライブ映像、ライブ映像にCGが加わったムービー、ならびにソロとAXSの各PVから一部を収録。

本記事では機材インタビューとパーソナルデータを文字起こしする。各コンテンツにタイトルがあったと思われるが、現時点ではファイル名しかわからないので、そのままファイル名を記す。( )内は俺の個人的補足。特にシンセ名はよくわからないのもあるので、間違ってたら教えてくださいますとうれしいです。

シンセ、機材についてのインタビュー

主に 94〜95年当時愛用していた機材についてのコメント。インタビュー場所はすべてロサンゼルスだがなぜか暴風の屋外なので、音声があまりよくない。記録が不鮮明な箇所もあるが、できるだけ忠実にまとめた。

ASR10 (Ensoniq / ASR-10)

スタジオでは必ずマスターキーボードのセットに使ってる。エンソニックっていうアメリカの会社のシンセ。大量のCD-ROMのライブラリの中から音を引き出して再生するという特殊な使われ方の楽器です。アメリカの楽器なんでけっこう暴走して困ったりしてます。パネルの上で卵が焼けるんじゃないかってぐらい熱くなっちゃったりして。

D50 (Roland / D-50)

これは付き合い長いですね。ローランドのデジタルシンセサイザーではかなり最初のものなんですけど、なかなかザラザラしていい音が出てきます。

D550 (Roland / D-550)

これも僕は長いですね、ツアーでも結構好きで使ってます。すごく荒い音、デリケートなようでザラザラした音が出る。デジタルシンセでは最初の方に出たんで、鍵盤押してから音が出るまでのタイムラグってのが計算に時間がかかって。最近のシンセはそれがすごいスピードになってますけど。なかなかユニークなシンセです。

DX7 (Yamaha / DX7)

なくてはならないシンセ。最初のデジタルシンセ、ヤマハのなんですけど。僕はよくシーケンスフレーズなんかに使ってます。すごい太い音作って、それで細かい音なんかも出してます。

KX5 (Yamaha / KX5)

これはもう僕にはなくてはならないシンセというか、ステージに出るときにはかかせない。普通キーボードっていうと積んである中で弾いているっていうのが当たり前なんですけど、KX5のおかげで僕の演奏スタイルが作れたんじゃないかなと。これからまたいろんな色のを作ってみたいなと思ってますので楽しみにしててください。

JV1080 (Roland / JV-1080)

これは最近買った僕のお気に入りのひとつで、ふつうデジタルシンセサイザーって和音の数が16とか32なんですけど、すごくたくさん和音鳴らしても音が鳴ってくれる。和音をいくらでも押してってもいいから、制限なく響きが作れたりとか、すごく変わった音作りができる機械で。いろいろ拡張ができるっていうのもなかなかおもしろいなと思っています。

WAVE (Waldorf / Wave)

けっこう最近買ったものなんだけど、シンセでは珍しくドイツのシンセサイザー。Waldorfっていうメーカーの名前もドイツっぽいんだけど。音はとにかく最近気に入ってる音で、最新のテクノロジーで古いアナログの音を出してしまうという。なかなかオケの中に入っても突き抜けてくるような音がするシンセサイザーです。

MICRO (Waldorf / Microwave)

Waldorfという会社は Waveと同じ会社なんですけど、実はアメリカでは電子レンジのことを Microwaveと呼んでいて、取説を見ると電源を入れると熱くなりますがパンを入れないでくださいとか、ふざけたことが書いてあるおもしろいシンセサイザー。なかなかグロテスクな音が出て好きですね。

MIDI (MIDI for Minimoog?)

これは Minimoogの音源部分なんですけど、とにかく不安定な機械で、電源が安定しないと音源が安定しなくて、熱が溜まってくるとまた音程が変わったりという機械。[すごいプロペラ音] 今、上をヘリコプターが飛んだりしてますけど(笑)。そういうアナログな機械で僕はだいたいベースサウンドを出すために使ってます。とにかく太い音が出ます。

OBMX (Oberheim / OB-MX)

一番最近買ったもの。アナログシンセなんですが、オーバーハイムの音が全部出る。ですが電源を入れて30分使えないとか、チューニングもしょっちゅうしないといけないとか、なかなかわがままなんですが、それなりにオーバーハイムのかなりアクの強い音が出るシンセサイザーです。

PRO5 (Sequential / Prophet-5)

かなり好きですね。アナログシンセで変わった音を出そうと思うとだいたいこのシンセサイザーで音作りするんです。5音まで和音が出せるんですが、その 5音を一気に出してしまうユニゾンモードっていうのにすると、どのシンセも圧倒してしまうとんでもないぶっとい音が出るんですね。こないだライブでもステージに持ち出して使ったりしました。

R8M (Roland / R-8M)

すごく付き合いが長いリズム音源で、ツアーなんかでもかなり大活躍してるんですが。機械的によく鳴るハイハットとかタンバリン、あとはダンスもの、デシデシしたやつ。スネアなんかはよくこのマシン使ってます。

S3200 (AKAI / S3200)

これは僕、最近になってもう一台買っちゃって、もう何台あってもいいっていうサンプラー。リズムを作ったりストリングスやったり大合唱やったりパイプオルガンやったりと。とにかく出したい音はだいたいこの中で合成することができるっていう、すごいサンプラーです。

PBCAT (旅行先でのセッティング)

今回ロスにも持ってきてるんですが、Macのパワーブックっていうコンピュータと、あと小さい KAWAIの音源が入っているシンセサイザー?キーボードを持ってきていて。1月にまるまる海外ぐるっと回ったときもそのセットを必ず持ってて。簡単に曲が作れる僕の一番パーソナルなスタジオ。どこにでもそれをセットすると出来上がっちゃう。それでプリプロしてたりする感じなんですけど。よく人に机の上にセットするだけして飾ってあるんじゃないかって言われるんですけど。ちなみに今回ロスに来てセットして机の上に置きましたけど、まだ使ってません(笑)。

パーソナルデータ

いろんなトピックについてDAが語る。

EQUIP(楽器について)

世の中にいろんな楽器はあると思うんですけど、僕がシンセサイザーを選んだのは、一番僕に合ってる楽器、音を自由に作れてコンピュータとつないで自由に音楽が作れるっていうところですね。
最近気に入ってるシンセサイザーは、デジタルなものより昔のアナログシンセサイザーをよく使ったりしてますね。最近買ったものでも、使う前に電源を入れて安定するまで30分使えませんって説明書を見ると書いてある。デジタルにはなかったことが出てきて。アナログのものも気に入っているし、デジタルシンセも細かい設定ができるんで僕は好きですけど。
楽器もこれからどうなるのか楽しみですね。人工知能じゃないけど人間的なフィーリングが入ってきたらすごい楽しいんじゃないかと思ってます。

01 (一日の過ごし方)

僕の一日はだいたい朝、って言っても起きるのけっこう遅いですけど、オレンジジュースを飲んだりするところから始まって、だいたい朝ごはんは食べないですね。日によってレコーディングのときとかスタジオ入ったりとか、やることによって違いますけど。だいたい夜ぐらい、12時近くまでゴソゴソしててですね。帰ってきてテレビ見て寝ちゃうかなみたいな、ふつうの感じなんですけど。生活してて一番楽しいのは例えばツアー先の夜とかね、ふつうとちがって旅行気分というか。人の部屋に遊び行ったりとかして、合宿みたいな感じ。そういうのもけっこう好きですけどね。

02 (友達について)

僕は業界の中では友達が少なくて困ってるんですけど(笑)最近やっとプロデュースとかして業界の中での友達というか、オナペッツっていうのも不思議な友達ですけど、ああいうのが増えてきてうれしいんですが。昔からの友達も何人かいて、ディズニーランドとか遊びに行くときは昔の友達誘って、ぱっと盛り上がったりとか、そういうのも楽しいんですけど。友達はすごい大事ですからね。みなさんもどんどんどんどん、たくさん友達を作りましょうね。

03 (アートについて)

アートといきなり言われても、そんなに画家とか詳しいわけじゃないし、絵とか見るのは全然嫌いじゃないんですけど。
絵とかっていうより彫刻とかね、いまだとCGなんかアートの世界に入ってきたりしていて、やってみたいななんて思ったりしていて。アマチュアレベルですけど、ちょこっとMacで遊んだりなんかしてるんですが。
あとは建物なんかのデザインを見るのはけっこう好きですね。今はロスにいるんですけど、土地が広いだけに、空間をすごく大切にしたデザインとか、空間があるからこそ作れるすごく変わったデザインがあったり。かたやイギリスなんかに行ってみると今度はすごく歴史を感じる築 100年とか 150年とか、そういう建物が平気で残ってたり。パリは凱旋門とか。一日しかいなかったんでそんなにゆっくり見られなかったんですけど、建物なんかを見るのは僕は好きですよ。
あとは映画美術みたいなものってアートの世界だと思うんですよ。スピルバーグなんかの映画は僕すごく好きなんですが、スター・ウォーズとか有名なのありますけど、あれなんか半年かかったセットを映画の中では 2秒で爆発させてしまって、あっというまに終わってしまうっていう。スピルバーグ方式っていう、アメリカならではの映画の美術、アートの世界もすごいなぁなんて思ったりしています。

04 (映画について)

映画はね、よく見るというか、映画館より家でレーザーディスクで見るほうが多いんですけど、どっちかっていうと映画は映画館で見たいなってのはありまして。
スピルバーグとか SFXの映画もすごく好きなんですけど、僕がここで押さえておきたいのは、押さえてもしょうがないんですが(笑)、ディズニーのミュージカルアニメーションですか。僕はすごく好きで、そんなしょっちゅう見てるわけじゃないんだけど。そのなかでもいろんな作品今たくさんありますけど一番ビックリするのは、もちろんストーリーとかもすばらしいんですけど、音と絵がすべてが一緒になっている世界。音楽を作ってそれに絵をつけて。日本でいうと、映画を撮って最後にサウンドトラックをつけたりする。それが全然ディズニーの世界では正反対で、音楽があってそれに出てくるキャラクターの動きがすべてシンクしていたりとか。見ててその世界に気がつくと入り込んじゃっている。音楽といっしょにね。そのへんがディズニーの映画がすごいとこじゃないかと。ディズニーの映画では「不思議の国のアリス」が今の所一番好きなんですが。
最近見た映画は「スターゲイト」。もう日本でやってる頃だと思うんですけど、イギリスで見ましてですね、字幕がなかったんで細かいツメははっきりわからなかったんですが(笑)。今 SFXの映画って宇宙ものも、例えばスターウォーズとか行くとこまで行っちゃってて、古代のものも行くとこまで行っちゃってて。この先 SFXがどうなるのかなっていうところで、すごくまさに、これしかないんじゃないかっていう。古代の歴史のなかに最先端の近未来の宇宙船が出てきたりとか、そんなところはスターゲイトはなかなかかっちょよかったんで、もしよかったら、見て、みて、ねっ。

05 (好きなモノ)

タバコ。ときどきしゅいましゅ。
たべもの。僕は洋食か和食かと言われると、どっちかっていうとだんぜん洋食のほうが好きです。[どこかから大きいクシャミ](苦笑)
小説。最近では「ニューロマンサー」っていう小説はけっこうおもしろかったですね。
好きな乗り物。僕免許持ってないんで、車なんかはいいなと思うんですが、やっぱ一番好きなのは飛行機ですね。なんとなく空の上を飛んでるってだけで気持ちよかったりします。コンコルドはよかったですよ。
好きな動物。(笑)やっぱり犬でしょう。ほしいな。
ゲーム。最近やりだしたのはプレイステーションの「鉄拳」。僕より安部ちゃんのほうが上手です。
言葉。やっぱり愛を語る言葉なんていいですね、語りたいな。

06 (コレクションについて)

僕はコレクションっていうのは、よく考えてみるとあんまりないですね、これを集めているっていうのはね。いろんな凝り性で次から次へといろんなものに凝ってたりするんだけど、モノを集めたりっていうのはあんまりなくて、どっちかっていうと自分がその場所、たとえば外国とか行っちゃって自分が体感してその場で感じたことが好きだったりするんだけど。
最近凝ってるもの、ガラにちょっと合わないんですけど、たとえばアクセサリーとかって、ああいうのはいろいろ持っててもおもしろいな、なんて思いますけど、うん。

07 (尊敬する人)

僕の尊敬する先輩はたくさんいます。小室大先生を始め、宇都宮さんとか木根さんとか、スーパーギタリスト葛城さんとかべーあんとか、先輩たくさんいるんですけど、偉人としてはやっぱり僕はこの人、ウォルト・ディズニーが尊敬する人。映画とかディズニーランドとか、僕も楽しんでるところはもちろんあるんだけど、どういうところを尊敬するかって言うと、考え方。哲学っていうか思想ですね。たとえば彼の持ってるイマジネーションの世界、想像力だったりをいろんな人がわかる世界にするために、現実的な部分をすべて隠してしまう徹底的な作り方とか。ああいう部分はウォルト・ディズニーの考え方ってすごいなと思いますね。

08 (歌について)

今回初めてソロ活動の第一弾で、僕が…歌ってしまったっていうのはかなり大変ですね。今まで歌ったことなくて、やっぱり歌うっていうのはねぇ、ボーカリストですか?ボーカリストっていう表現になっちゃいますけど、歌ってみて、自分で聴いてみて、僕はボーカリストにはなれないんじゃないかな〜なんてちょっと思ったりしたんですけど、懲りずにまた歌ってみたいと思います(笑)。

09 (コンピュータについて)

僕の生活にはコンピュータはあって当たり前というか、普通のおうちにテレビとか冷蔵庫、電話があるのと同じ感覚であります。最初出てきた頃は超スピードの計算機っていうイメージがすごく強かったんですけど、最近コミュニケーションの道具に変わってきているんじゃないかと。たとえばこのCD-ROMで通信でつながったりとか、人と人とがつながっていくための、電話の新しいカタチみたいな、そういう部分僕はおもしろいと思うんだけど。それ以外にもいろんな研究ってたくさんされていると思うんですよ。僕が思うに、計算機からどんどん人に近づいてきているってすごく感じていて。このスピードでテクノロジーが進化していったら、この 10年先コンピュータがどうなるのかなって考えるとすごく面白そうですね。

10 (挑戦したいこと)

僕が挑戦してみたいことはたくさんあるんですが、今横にプールがあるんですが、実はシンクロナイズドスイミングとか、新体操とかやってみたいですね。嘘です。

SEE _YOU (お別れの挨拶)

また、会いましょう。SEE YOU.



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