|VIVIENS|ヴィヴィアンズ百貨店

|モーヴ街8番地|フランスアンティーク、アクセサリー、服飾小物、小間物など——《ヴィヴ…

|VIVIENS|ヴィヴィアンズ百貨店

|モーヴ街8番地|フランスアンティーク、アクセサリー、服飾小物、小間物など——《ヴィヴィアンズ》は個性的な専門店が並ぶ百貨店です。古き良き時代の欧羅巴の老舗百貨店に憧れて、オープン。気鋭のブランド様をお迎えしてのポップ・アップ・ストアも開催予定。

マガジン

  • |霧とリボン|小間物店

    |2nd floor|アクセサリー、オーガニック紅茶、アートブック、ステーショナリーなど愛書家の日々を美しく彩る小間物類をお届けいたします。

  • |massaging capsule|アームコルセット専門店

    |4th floor|デザイナー渋谷美緒。 脆く傷付きながら懸命に自立する人物像をイメージし、そのような人たちが強くあるための殻としての服飾品をデザインしている。ブランド名はE・ルッチオーニとマクルーハンの言葉に東京のイメージを重ねたもの。

  • |Belle des Poupee|アクセサリー店

    |3rd floor|花びらの型の作成から染め、形成まで全てオリジナル・手作業の布花と、シルク等の上質なリボンを使用し、アンティークを意識したデザインのヘアアクセサリー中心の専門店です。

ストア

  • 商品の画像

    金田アツ子|Pudding à la mode

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【ゆうパック(60サイズ)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送致します。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 ★発送は【ご入金日翌日からカウントして7営業日以内(土日祝休)】に手配 大変恐れ入りますが、順番に対応しているため、具体的な発送日のお問い合わせにはお答えすることができませんので、何卒ご了承願います ★配送のご希望がある場合は備考欄にご記入願います ・曜日 ・時間帯【午前中】【12〜14時】【14〜16時】【16〜18時】【18〜20時】【19〜21時】【20〜21時】 ご指定がない場合は【一番早い発送・時間指定なし】でお届け致します お日にちの指定に関しては、ご入金日翌日からカウントして7営業日(土日祝休)以降のみご指定可能です * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 春の花でいっぱいの、プリン・ア・ラ・モード  ……金田アツ子 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|高田怜央 東京にはまだ、訪れたことのない名曲喫茶がたくさんある。うっかりしているうちになくなってしまった場所もある。さみしい。 けれども金田アツ子さんの出してくれる昔ながらのデザート菓子は、いつまでたってもなくならない。遅くなってもいつも出迎えてくれる、わたしが来るより少し前の街の記憶。 春先の花々を摘みとって、一体なにをこしらえよう? 指輪? 王冠? ブーケ? それとも……アツ子さんの手にかかると、ひとたび季節のデザートに。お花畑のようなプリン・ア・ラ・モード。 薄明かりのランプの下、カフェテーブルに花束のようなデザートが並んでいく。蓄音機がチラチラとラヴェルを奏でる。かぐわしい花の香りに包まれながら、音楽の続く限り時が止まる。カウンターのレース越しに、アツ子さんが微笑む。 ★作品情報 アクリルガッシュ・バロンケント 作品サイズ|9.2cm×14.2cm 額込みサイズ|14cm×19cm 制作年|2024年(新作) ★プロフィール 金田アツ子|画家 絵を描いて、個展やグループ展などで時々発表しています。静かな喫茶店とピアノの音が好きです。 ★重要なお知らせ ご不在で商品をお受け取りできなかった場合は、必ず【7日間以内に配送業者さんにご連絡の上】お受け取りをお願いします。配送業者さんの保管期間を過ぎた場合、お荷物は当方に戻り、再発送の際は、所定の手数料がかかりますこと、ご了承願います。 【発送業者さんへの手数料(着払い送料と同額)】と【再発送にかかる送料】を1週間以内に指定口座にお振込頂いた後、3営業日以内に商品を再発送致します。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    25,000円
    KIRI to RIBBON
  • 商品の画像

    横井まい子|泡沫のお茶会

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【ゆうパック(80サイズ)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送致します。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 ★発送は【ご入金日翌日からカウントして7営業日以内(土日祝休)】に手配 大変恐れ入りますが、順番に対応しているため、具体的な発送日のお問い合わせにはお答えすることができませんので、何卒ご了承願います ★配送のご希望がある場合は備考欄にご記入願います ・曜日 ・時間帯【午前中】【12〜14時】【14〜16時】【16〜18時】【18〜20時】【19〜21時】【20〜21時】 ご指定がない場合は【一番早い発送・時間指定なし】でお届け致します お日にちの指定に関しては、ご入金日翌日からカウントして7営業日(土日祝休)以降のみご指定可能です * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 菫色と緑色で描き始めるとあぶくのような髪の少女がぷかぷかと現れました。 少女は貝殻があると拾って眺めたくなってしまう。 マドレーヌは見るのも食べるのも大好物。 好きなものを並べてお茶の時間。 泳いでやってきたお客様たち。 ニガヨモギの葉が海藻のように見えてきた。 甘くて綺麗なお菓子は大抵小さくて食いしん坊には泡沫のよう。 けれど、その儚さが素敵でもあります。 ……横井まい子 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|森 大那 「泡沫のお茶会」へ席を移しても、きっと事情は大きく変わりません。 
地上の喧騒など聞こえない、水底色の場所では、貝の形のお菓子にふさわしいお茶で。
カップの中は、彼女の服と同じ色でしょうか。
 魚たちは、次はいつ会えるか分からない透き通るような女の子に、好かれようと気にかけています。 もし今夜、夢の中で貝殻を拾ったら、朝の世界へ持ち出せるでしょうか?
 彼女の面影やお茶の味を忘れてしまっても、貝殻の触り心地だけは、泡のようには消えないでほしいものです。 ★作品情報 油彩・綿キャンバス 作品サイズ|22cm×16cm(オーバル) 額込みサイズ|約33.8×26.9cm 制作年|2024年(新作) ★プロフィール 横井まい子|画家 少年や少女の姿を通して自然や物語を絵に表したいと思い描いています。 個展 2018年マリアの心臓(銀座)、アサヒギャラリー(甲府)他、グループ展などで作品の発表をしています。 ★重要なお知らせ ご不在で商品をお受け取りできなかった場合は、必ず【7日間以内に配送業者さんにご連絡の上】お受け取りをお願いします。配送業者さんの保管期間を過ぎた場合、お荷物は当方に戻り、再発送の際は、所定の手数料がかかりますこと、ご了承願います。 【発送業者さんへの手数料(着払い送料と同額)】と【再発送にかかる送料】を1週間以内に指定口座にお振込頂いた後、3営業日以内に商品を再発送致します。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    70,000円
    KIRI to RIBBON
  • 商品の画像

    金田アツ子|Pudding à la mode

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【ゆうパック(60サイズ)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送致します。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 ★発送は【ご入金日翌日からカウントして7営業日以内(土日祝休)】に手配 大変恐れ入りますが、順番に対応しているため、具体的な発送日のお問い合わせにはお答えすることができませんので、何卒ご了承願います ★配送のご希望がある場合は備考欄にご記入願います ・曜日 ・時間帯【午前中】【12〜14時】【14〜16時】【16〜18時】【18〜20時】【19〜21時】【20〜21時】 ご指定がない場合は【一番早い発送・時間指定なし】でお届け致します お日にちの指定に関しては、ご入金日翌日からカウントして7営業日(土日祝休)以降のみご指定可能です * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 春の花でいっぱいの、プリン・ア・ラ・モード  ……金田アツ子 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|高田怜央 東京にはまだ、訪れたことのない名曲喫茶がたくさんある。うっかりしているうちになくなってしまった場所もある。さみしい。 けれども金田アツ子さんの出してくれる昔ながらのデザート菓子は、いつまでたってもなくならない。遅くなってもいつも出迎えてくれる、わたしが来るより少し前の街の記憶。 春先の花々を摘みとって、一体なにをこしらえよう? 指輪? 王冠? ブーケ? それとも……アツ子さんの手にかかると、ひとたび季節のデザートに。お花畑のようなプリン・ア・ラ・モード。 薄明かりのランプの下、カフェテーブルに花束のようなデザートが並んでいく。蓄音機がチラチラとラヴェルを奏でる。かぐわしい花の香りに包まれながら、音楽の続く限り時が止まる。カウンターのレース越しに、アツ子さんが微笑む。 ★作品情報 アクリルガッシュ・バロンケント 作品サイズ|9.2cm×14.2cm 額込みサイズ|14cm×19cm 制作年|2024年(新作) ★プロフィール 金田アツ子|画家 絵を描いて、個展やグループ展などで時々発表しています。静かな喫茶店とピアノの音が好きです。 ★重要なお知らせ ご不在で商品をお受け取りできなかった場合は、必ず【7日間以内に配送業者さんにご連絡の上】お受け取りをお願いします。配送業者さんの保管期間を過ぎた場合、お荷物は当方に戻り、再発送の際は、所定の手数料がかかりますこと、ご了承願います。 【発送業者さんへの手数料(着払い送料と同額)】と【再発送にかかる送料】を1週間以内に指定口座にお振込頂いた後、3営業日以内に商品を再発送致します。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    25,000円
    KIRI to RIBBON
  • 商品の画像

    横井まい子|泡沫のお茶会

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【ゆうパック(80サイズ)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送致します。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 ★発送は【ご入金日翌日からカウントして7営業日以内(土日祝休)】に手配 大変恐れ入りますが、順番に対応しているため、具体的な発送日のお問い合わせにはお答えすることができませんので、何卒ご了承願います ★配送のご希望がある場合は備考欄にご記入願います ・曜日 ・時間帯【午前中】【12〜14時】【14〜16時】【16〜18時】【18〜20時】【19〜21時】【20〜21時】 ご指定がない場合は【一番早い発送・時間指定なし】でお届け致します お日にちの指定に関しては、ご入金日翌日からカウントして7営業日(土日祝休)以降のみご指定可能です * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 菫色と緑色で描き始めるとあぶくのような髪の少女がぷかぷかと現れました。 少女は貝殻があると拾って眺めたくなってしまう。 マドレーヌは見るのも食べるのも大好物。 好きなものを並べてお茶の時間。 泳いでやってきたお客様たち。 ニガヨモギの葉が海藻のように見えてきた。 甘くて綺麗なお菓子は大抵小さくて食いしん坊には泡沫のよう。 けれど、その儚さが素敵でもあります。 ……横井まい子 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|森 大那 「泡沫のお茶会」へ席を移しても、きっと事情は大きく変わりません。 
地上の喧騒など聞こえない、水底色の場所では、貝の形のお菓子にふさわしいお茶で。
カップの中は、彼女の服と同じ色でしょうか。
 魚たちは、次はいつ会えるか分からない透き通るような女の子に、好かれようと気にかけています。 もし今夜、夢の中で貝殻を拾ったら、朝の世界へ持ち出せるでしょうか?
 彼女の面影やお茶の味を忘れてしまっても、貝殻の触り心地だけは、泡のようには消えないでほしいものです。 ★作品情報 油彩・綿キャンバス 作品サイズ|22cm×16cm(オーバル) 額込みサイズ|約33.8×26.9cm 制作年|2024年(新作) ★プロフィール 横井まい子|画家 少年や少女の姿を通して自然や物語を絵に表したいと思い描いています。 個展 2018年マリアの心臓(銀座)、アサヒギャラリー(甲府)他、グループ展などで作品の発表をしています。 ★重要なお知らせ ご不在で商品をお受け取りできなかった場合は、必ず【7日間以内に配送業者さんにご連絡の上】お受け取りをお願いします。配送業者さんの保管期間を過ぎた場合、お荷物は当方に戻り、再発送の際は、所定の手数料がかかりますこと、ご了承願います。 【発送業者さんへの手数料(着払い送料と同額)】と【再発送にかかる送料】を1週間以内に指定口座にお振込頂いた後、3営業日以内に商品を再発送致します。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    70,000円
    KIRI to RIBBON
  • 商品の画像

    川野芽生 × 高田怜央|【Wサイン入り】詩と短編小説『黎明通信』

    ★販売は先着順 ★転売目的のご購入はお控え下さいますようお願い申し上げます ★【クリックポスト(全国一律185円)送料込みのお支払い】となります *決済の際に別途送料が表示されます 【ご注意】 ★他の商品と複数注文の際は、注文を分けずに一度にご注文ください。遅い納期に合わせて一括発送となります。 別々に注文の場合、送料がその都度加算されてしまいますので、ご注意ください。別々に注文の場合、一括発送ができず、別々の発送となりますこと、ご容赦願います。 * モーヴ街4周年記念イベント《菫色の実験室vol.9〜菫色×デザート》出品作品。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ 文|川野芽生 こんにちは。歌人・小説家の川野芽生です。
詩人・翻訳者の高田怜央さんと一緒にZineを作成しました。
造本・デザインは霧とリボンさんにお願いした、トリプルコラボ本です。 内容は詩と短篇小説(怜央さんとわたし、おのおの詩5篇、小説1篇)。
怜央さんが小説を発表するのははじめて。
わたしが詩をまとまったかたちで発表するのははじめてです。 [発端] 発端はおそらく約一年前、怜央さんの詩集『SAPERE ROMANTIKA』の刊行記念の高田怜央×永井玲衣トークイベント(代官山蔦屋書店)を聞きに行った時でしょうか。
話を聞いていたらなんだか詩が書きたくなり、その夜にその勢いのまま書いた詩を怜央さんにLINEで送るという蛮行をしました。
怜央さんが過分に褒めてくれるので調子に乗って過去に書いた詩も読んでもらったり、その後も詩が書けるたびに送りつけたりしていたら、どこか発表の場を作ろうよ、ということに。 同じころわたしが『奇病庭園』を刊行し、「文学はつねにすでに翻訳である」と題して、『SAPERE ROMANTIKA』とのW刊行記念トークを本屋B&Bさんにて開催したとき、特典として二人が詩を書き下ろし、それぞれに日英両バージョンを用意して(怜央さんは英→日、わたしは日→英)、ペーパーを作りました。
それがこのZineに再録した「竜胆に就いて/On Rindoh」です。 そのまま、次は一緒にZineを作りたいね、という話になりました。
そして、霧とリボンさんにデザインをお願いしたらどうだろう?
その怜央さんのアイディアにわたしは夢中になりました。
昨年、わたしと怜央さんは霧とリボンさんのコフレセットに文章で参加させていただいていました。
そのときの、繊細な紙のデザインの美しかったことといったら。
霧とリボンさんに自分たちの本を作ってもらったら、どんなにかわくわくするだろう。 [個人的な文学遍歴] 実をいうと以前にも詩を書いていたことがあります。
最初に本を出したり原稿依頼をもらったりするようになったのは歌人としてなのですが、それよりずっと前、ものごころついた頃から物語を書いていて、中学・高校では詩も書くようになりました。
ジャンルに関係なくとにかく〈文学〉が好きで、なんというか欲深なんでしょう、色々なジャンル・形式に手を出してきました。 といっても当時は文芸部や同好会の部誌で発表するくらいでしたが。
(ちなみに俳句も川柳も作ったことがあります)

その後、大学入学前後から短歌にはまり、数年間は短歌ばかりやっていましたが、小説のことも忘れられず、卒論の時期を前にして小説執筆を再開したりしました。
今では短歌と小説の両方を発表させてもらっています。 でも詩は長いこと書いていませんでした。
短歌にはまり、ある程度同時代の短歌なども読むようになると、詩を書くにはもっと現代詩のことをきちんと学ばないと……! という気持ちになってきて、ハードルが上がってしまったのも一因だと思います。
それまで読んでいたのは、近代詩か翻訳詩が主だったので。 そんなわけで詩を書くのは久しぶり、人に読んでもらうことも滅多になかったわたしが、このたびZineで詩を発表することになったのでした。
まだちょっと照れがあります。 [テーマ「海」について] Zineのテーマは「海」。
これも個人的な理由で、海の近くに住んでいるもので、春頃、まだ水のつめたい波打ち際を散歩しながら、心にうつりゆくよしなしごとをiPhoneの音声入力でメモして数篇の詩となし、怜央さんに送ったからです。
今回のZineに載っているわたしの詩はそのとき作ったものです。
それに合わせて怜央さんも海の詩を作ってくれることになりました。 [短篇小説] わたしが普段発表する機会のない詩を出すのだからと、怜央さんもはじめての短篇小説に挑戦することに。
長さ的には短篇、というより掌篇かな。
寄せては返す波のような不思議な文体を持つ小説を書いてくれました。 [デザイン・造本] このZineの造本やデザインは、手に取ってじっくり眺めてほしいところです。
暁、波打ち際にきらめく砂のような、冷涼な装幀。
帯つきの本体冊子に、蛇腹状の小冊子が挟み込まれ、蔵書票もついています。
蔵書票には怜央さんとわたしの書き下ろし短歌が載っているので、実はこのZine一冊で詩+掌篇小説+短歌が読めるという計算です。 ・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ ★収録作品 【詩】 花飛沫 Many Oceans [海たち]
 (足)(跡) 
Blue [ブルー]
 (貝)(殻) 
APPARITION
 メニュー
 Crying Blue [クライン・ブルー]
 そこに
 最後のように 【短編小説】
 難破船
 TWILIGHT THEORY 【対話詩】
 竜胆に就いて/On Rindoh
 初出:川野芽生 × 高田怜央『奇病庭園』『SAPERE ROMANTIKA』W刊行記念トーク「文学はつねにすでに翻訳である」特典ペーパー(本屋 B&B、2023年) ★書籍情報 3点セット仕様: [本体冊子] A6サイズ/中綴じ製本/32p/表紙:特色印刷/本文:二色刷り/帯付き
 [蛇腹小冊子] 112mm×80mm/外五つ折/帯付き
 [蔵書票 ] 名刺サイズ/表面:特色印刷 写真:川野芽生 編集:高田怜央 造本・デザイン:霧とリボン 発行日:2024年8月31日 限定 600部 ★プロフィール 川野芽生|小説家・歌人・文学研究者 1991年神奈川県生まれ。2018年に連作「Lilith」で第29回歌壇賞、21年に歌集『Lilith』で第65回現代歌人協会賞受賞。24年に第170回芥川賞候補作『Blue』を刊行。他の著書に、短篇小説集『無垢なる花たちのためのユートピア』、掌篇小説集『月面文字翻刻一例』、長篇小説『奇病庭園』、エッセイ集『かわいいピンクの竜になる』、評論集『幻象録』、歌集『人形歌集 羽あるいは骨』『人形歌集II 骨ならびにボネ』がある。2024年7月、第二歌集『星の嵌め殺し』刊行。 高田怜央|詩人・翻訳者 1991年横浜生まれ、英国スコットランド育ち。上智大学文学部哲学科卒。バイリンガル詩に第一詩集『SAPERE ROMANTIKA』、対話篇 『KYOTO REMAINS』(遠藤祐輔 共著)、「FUTURE AGENDA[未来の議題]」他 二篇(『ユリイカ』)、「AFTER YOU[あなたの跡]」(読売新聞)など。主な翻訳に、映画『PERFECT DAYS』(制作・脚本・英語字幕)がある。NY派詩の翻訳を構想中。 ★返品・交換について 作品や商品に不備があった場合は、商品到着後、7日以内にご連絡願います。作品については問題解決後にお届け、商品については良品と交換させて頂きます。但し、代替品をご提供できない場合は、交換ではなく返金対応とさせて頂きます。返送や交換にかかる送料は当方で負担します。 お客様のご都合による返品は受け付けておりませんので、ご不明な点はご注文の前にお問い合わせ願います。 *画像の色味はできる限り現物に近づけておりますが、ご覧頂く環境により見えは変化します。ご了承願います。
    1,650円
    KIRI to RIBBON
  • もっとみる

最近の記事

霧とリボン|潮風に誘われて〜川野芽生・高田怜央『黎明通信』の造本・デザイン

 今春、「菫色の小部屋(閉廊した吉祥寺の拙ギャラリー)」で見る最後のクレマチス・アーマンディが運んできた福音——  小説家・歌人・文学研究者の川野芽生さまと詩人・翻訳者の高田怜央さまから、光栄にも、お二人初となるコラボZINE『黎明通信』のデザインをご依頼頂きました。  そうして夏を運んできたのは、潮風——  お二人から届いた「海」をテーマにした詩篇と短編小説。寄せては返す珠玉の一篇一篇、その霊妙なる響きに耳を寄せながら、「黎明」と「海」の詩情を写す造本を目指してデザイン作

    • massaging capsule|スカラップに魅せられて

       これっきりで廃番になってしまうというモダンな扇子柄のフリルレースを、どうしても今こそアームコルセットに使いたい、という強い思いからスタートしました。  人々がパフェのように甘い新しいジャズとモードを求めた20年代をイメージして、腕に沿うように離れるようにリズミカルな形を作りたかったのです。  ヴィクトリアンからアールデコの時代にかけてのファッション、とりわけ小物類にはこのレースのように半円の連続する「スカラップ」のデザインがよく採用されています。  美しい形をモチーフ

      • Belle des Poupee|永遠になくならないデザートを

         「妖精にお願いするものは決めた?」  「食べたらお菓子がなくなってしまうのが悲しくて泣いたことはなかった? あたしは泣いたわ。あんなにきれいで、かわいらしくて、胸踊るようなものが、口に入れるとほろほろと溶けて甘い思い出に変わってしまう、その悲しみを言葉にできなくて。  だからね、あたしは、永遠になくならないデザートをくださいってお願いするつもり」  「たとえば、どんな?」  「たとえば、そうね。凝ったお菓子もいいけれど。  毎年春になるのを待ちわびて、あたしたちはこの森

        • massaging capsule|路地裏、幻のカフェへ

           夏の午後。家の裏手にある木戸をくぐり抜けて、砂利道を足裏に感じながら私は出かけました。いつも途中で迷ってしまい辿り着けないカフェを目指して。  そう確か百日紅の大木がある家が曲がり角の目印です、間違えないように。満開の花の下を、猫の通り道ほどの路地の生垣を縫って進みます。  突き当たりに手書きの看板を見つけました。白い洋館風の看板建築は今日こそは目の前に佇んでいました。左右対照の大きな窓の木枠には旧い模様のガラスが嵌められて、泡立て器とボウルの擦れるリズミカルな音が中か

        霧とリボン|潮風に誘われて〜川野芽生・高田怜央『黎明通信』の造本・デザイン

        マガジン

        • |霧とリボン|小間物店
          15本
        • |massaging capsule|アームコルセット専門店
          9本
        • |Belle des Poupee|アクセサリー店
          17本
        • monomerone|架空のアンティーク・ブロカントショップ
          9本
        • |Under the rose|ビーズ刺繍アクセサリー店
          4本
        • |アンヴァンテール|フランスアンティーク・ブロカント店
          6本

        記事

          massaging capsule|少女の日の残像

           初夏の午後。  コルセットの長い編み上げ紐を一列ずつゆっくりと締めあげて、流行の優雅なウエストラインを作り上げます。  新調したばかりのドレスに袖を通し、いつもは鍵のかかった宝石箱にしまいこまれている特別に豪華な首飾りを身につけて、憧れていたレディの集うあの場所へ向かう日が来ました。  鳩尾の下あたりが少しぎゅっと緊張します。夕刻に待っているお披露目の舞踏会まで、あとわずかも待ちきれない。  それはなんて輝きに満ちたひとときだったことでしょう。今では遠い過去の時間のこ

          massaging capsule|少女の日の残像

          Belle des Poupee|舞踏会の余韻が香る夢のヘッドドレス

           久しぶりの感動の舞踏会の後、余韻冷めやらぬ日常の日々にも身に着けたい、リボンとすみれのヘッドドレス。  スモーキーなアブサングリーン、バイオレット、ライラックの3種のくすみカラーのリボンの下から溢れ出るすみれたち。  リネンの素材が軽やかで涼し気で、これからの季節にもぴったり。  ワイヤーで自在に曲げられるので、色々なお洋服と合わせたおしゃれが楽しめそう。 *  こちらはヘッドドレスよりも小ぶりな、リボンとすみれのクリップ。  ノーブルなモーヴと、趣のあるヘーゼルカ

          Belle des Poupee|舞踏会の余韻が香る夢のヘッドドレス

          monomerone|菫香る熱気を封じ込めて

           燃え盛る花の饗宴のなか、舞踏会の夜が幕を上げる。記憶を封入するハート型のアクセサリーと、ガラスのディスプレイを模した2シリーズのご紹介です。  ある少女はこう言う。  あの時私はまだ胸に飾った薔薇の花よりも若く、それでも窓辺に遊びに来る小鳥よりもよくものを知っているつもりだった。緊張を隠し、興奮に包まれた舞踏会の入り口で、人々が行き交う。どうか胸に宿る秘密を持ち続けられるように。 *  パステルカラーは愛らしくも、燃える心の灯が記憶を呼び覚ます。菫が描かれた2種は、星

          monomerone|菫香る熱気を封じ込めて

          massaging capsule|月夜に駆けて

           今夜は、誰でしたっけ、たいそう高貴だとかいう紳士を紹介される予定と聞いていたのでした。今夜のために時間をかけて結い上げたヘアスタイルも優雅に仕上がっていました。   けれど、彼女は舞踏会を抜け出すことに決めました。混じり合った香水の強い匂いはそろそろ耐え難く、次から次に微笑む完璧な人達の、これまた完璧な社交辞令のお喋りには頭痛がし始めていました。それに何より、良く似合うドレスに着替えた、その直前まで夢中で読んでいた本の、しぶしぶ栞を挟んで閉じた物語の続きがどうしても気にな

          massaging capsule|月夜に駆けて

          Under the rose個展|薔薇の花影でワルツを

           あたたかな光に包まれた薔薇のつぼみが、次々にほころび始める季節。  花影に耳を澄ますと、小さなワルツの調べが聴こえてくる……  アクセサリーブランド・Under the rose様の新作が、このたびオンライン個展《Hidden Garden Waltz》にて発表されます。  そして、本展はUnder the rose様の記念すべき初個展。ここヴィヴィアンズ百貨店において、作品と皆さまを繋ぐ「リボン」として、わたくし青磁にによる案内が、少しでもお役に立ちましたら光栄です。

          Under the rose個展|薔薇の花影でワルツを

          アンヴァンテール|菫色舞踏会への招待状

           ドレスコードは菫モーヴ色。  そんな菫色舞踏会がベルエポック時代に開催されていたら、どんなに素敵だったでしょう。  バルに出かけるマドモワゼルの為の優美なフランスアンティークをご紹介いたします。 *  菫の嗅ぎ薬壜——その詩的な響きだけで陶然としてしまいます。  シルバー製(猪頭の刻印)、アールヌーヴォ—時代のもの。シャトレーンに取り付けられていた香水や嗅ぎ薬を入れる為の壜です。  シャトレーンとは、1860年頃から19世紀終わり頃に流行したベルトから吊り下げて装

          アンヴァンテール|菫色舞踏会への招待状

          Belle des Poupee|夢のヘッドドレスで菫色の舞踏会へ

           3年ぶりの舞踏会!  会場は外壁に瑞々しい草花が生い茂る「菫色の小部屋」の奥に広がる秘密のボールルーム。美しいものと物語好きの人の夢を叶えてくれる場所。  最初にあつらえたいのは、頭部を飾り守ってもくれるBelle des Poupeeの夢のようなヘッドドレス。淡いくすみカラーの花々やリボンの柔らかで上質な質感が写真からでも存分に伝わってくるのは、花びらの形の作成から染めなど全てが手作業で制作される唯一無二の芸術的な作品だから。  印象派の絵画に登場しそうな見目麗しい小

          Belle des Poupee|夢のヘッドドレスで菫色の舞踏会へ

          Under the rose個展|ミラの星を胸に、きらめきの拍手の中へ

           クジラ座の胸に輝くミラ。「ふしぎなもの」という意味を持つ星に見守られる庭。光が強まったり弱まったりする度に、現実と空想の世界が縮まったり離れたり。  そんな不思議な世界を作り出すUnder the roseさまの記念すべき初個展が、星のきらめきの拍手が溢れるなか、幕を上げました。  動植物たちが、ワルツのように軽やかに集まってくる。ひとつずつ手縫いで制作されているビーズやスパンコールで着飾ったアクセサリーをお楽しみください。 *  今日は何か素敵なことが起こりそうで

          Under the rose個展|ミラの星を胸に、きらめきの拍手の中へ

          Under the rose個展|巻頭エッセイ|夢虫の招待状

           3周年を祝う菫色の舞踏会が、夜のカドリーユに耽る頃。  空想宝飾店”Under the rose”では、昆虫達がここぞとばかりに美しく着飾り、静かにショーケースを抜け出していきます。煌めく鱗粉の導を辿れば、そこは街外れの秘密の苑。  123、123…  しっとりとした初夏の夜気に溶ける、聞き覚えのない3拍子のメロディ。  — Hidden Garden Waltz —  胸が高鳴る不思議なリズムにのって、初個展に相応しい煌びやかな作品が集い始めました。独創的なビーズ

          Under the rose個展|巻頭エッセイ|夢虫の招待状

          massaging capsule|冬の舞踏室の記憶

           ある年の12月でした。私は友人と英国のブラックプールにいました。オフシーズンの避暑地は人もまばらで、夏には賑わう海辺の土産物店も、桟橋の遊園地もゲームセンターも閑散としていました。  街の名所である大きな塔に併設された、旧いボールルームを見学していたときのことです。  数歩先を歩いていた友人が、笑いながら振り返り、それから急に怪訝な顔になりました。「いま、トントンと肩を叩かれて、あなただと思って振り向いたけれど違った」と言います。またまた、と受け流しかけた私の耳に、小走り

          massaging capsule|冬の舞踏室の記憶

          アンヴァンテール|アールデコ時代のアイリス色ノエル

           アールデコ時代のパリのクリスマスに思いを馳せて。パリの蚤の市で見つけた美しいアイリスデザインのアンティークラベルに、それぞれ菫色のフランス文学本を添えて、各種3セットご紹介します。  まず1セット目にご紹介するのは「モンパルナスのキキの為のアイリスラベルとピエール・ド・ロンサール本セット」です。  創業1830年の香水会社ERIZMA社による1920年頃のものと思われるラベルは、ピンク色のアイリスがとてもロマンティック。おそらくパウダーボックス用に刷られたラベルで、なん

          アンヴァンテール|アールデコ時代のアイリス色ノエル

          ネバアランド|軽やかな足取りで、モーヴ色の街へ

           モーヴのタータンに、ケープを留めるブルーベリーのリボン!  コートは丸衿でラグラン切り替え、すとんとコンパクトなAライン。  単体でもお使いいただける小さなケープが、フレアのシルエットで遊び心を加えます。  バックスタイルにも、小さなワンポイント。   両サイドにポケット付きです。  生地は、スコットランドの羊毛の新毛で紡いだ糸を使用し、アウターヘブリディーズ諸島の職人さんが手織り機で織ったハリスツイード。  裏地には、静電気の起きにくいキュプラを使用。  前立てや

          ネバアランド|軽やかな足取りで、モーヴ色の街へ