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5分でいすゞ自動車の企業財務分析評価


挨拶

このページをご覧になってくれている方ありがとうございます。改めましてコブータと申します。私は米国公認会計士や簿記2級の学習を通じて会計のマニアになりました。企業の財務分析を行うことで皆様の投資判断の材料にしたり、就職、転職の企業分析にお役立ちいだだければと思います。今回はいすゞ自動車を解説していきます!「いすゞのトラック」のCMで有名ですが、その実情を約3,000文字(読む時間5分)で分析していきます。分析をしてほしい企業があったらコメント等に残してくれると嬉しいです!またメンバーシップを始めました!過去の有料記事から最新記事が読み放題なので気になる人は是非!初月無料です!

企業概要

いすゞ自動車は1937年に東京自動車工業として設立されたのがルーツです。実は戦前から続いている会社なんですね。現在のいすゞ自動車になったのは1949年です。トヨタの傘下に入っているいすゞ自動車ですが、入ったのは2021年と最近です。決算月は3月です。

事業内容

いすゞ自動車の事業は単一セグメントになっています。自動車・自動車部品・エンジン部品の製造・販売を行っていますが、これらをセグメント別に分けることは有価証券報告書ではしていないようです。「CV」「LCV」「パワートレイン」と聞き慣れない単語が出てきますがCVは商用車、LCVはピックアップトラック及び派生車、パワートレインはエンジン、トランスミッション及び駆動系のコンポーネントです。乗用車と言っても普通の車ではなく、乗用トラック、バスの製造・販売です。

人員について

いすゞ自動車の従業員数内訳は下記の通りです。
従業員数約4.5万人の大企業です。トヨタやブリヂストンと比較してしまうと自動車メーカーにしては少なく見えてしまいますが、十分に大企業です。

いすゞ自動車従業員数

働きやすさについて

現在注目されている働きやすさですが、いすゞ自動車はグループ会社も多いのでいすゞ自動車単体のみのデータを持ってきました。女性の管理職は3.7%とかなり割合が低いです。日本を代表する企業としては頑張って欲しいですね。一方で男性の育休取得率は88.0%と高いです。育休の取得には力を入れていますね。女性の管理職は今後伸ばしていって欲しいですね。

いすゞ自動車多様性指標

いすゞ自動車の売上構成

いすゞ自動車は売上高約3.4兆円の超大企業です。その内約29%の売上をピックアップトラック及び派生車で稼いでいます。2022年度と比較すると売上は約6%増加しています。コロナの2020年度には売上が落ちましたが、翌年度にはすぐに業績回復して毎年増収を達成し、2023年度は直近では最高の売上になりました。
要因としては乗用のトラック・バスの販売が増加したのが大きいですね。特に国内では部品不足が解消し、国内向けの売上は約12%アップしています。さらには価格改定による売上の増加がありました。
他の地域ではタイ向けは減少していますがその他では増収を達成しています。海外の市場ではインフレ、金利の上昇等も影響し販売台数は減少しています。
売上は日本向けが約32%しかなく、数字で見るとグローバルカンパニーと言えるでしょう。タイ向けが海外売上の20%を占めており、メインの海外市場はタイと言えるでしょう。

いすゞ自動車セグメント別収益

営業利益と当期純利益

収益の増減も重要ですが、営業利益と当期純利益についても無視することはできません。
いすゞ自動車の営業利益率は約8.6%です。一昔前であればメーカーとしてはそこそこ高い利益率と言えますが、利益率が重要視されている昨今では及第点はある印象です。売上が増加している以上に利益額もしっかりと増加しています。その要因としては

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