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5分で楽天銀行の財務分析評価
挨拶
このページをご覧になってくれている方ありがとうございます。改めましてコブータと申します。私は米国公認会計士や簿記2級の学習を通じて会計のマニアになりました。企業の財務分析を行うことで皆様の投資判断の材料にしたり、就職、転職の企業分析にお役立ちいだだければと思います。今回は楽天銀行です。楽天グループの分析は前回行いましたが今回は楽天銀行単体の分析です。今回初めてリクエストをいただき分析します!リクエストありがとうございます!どこの企業の分析をしてほしいとリクエストがありましたらコメント等に残してくれると嬉しいです!
企業概要
楽天銀行は元々日本電子決済企画として2000年に設立されました。当初は楽天グループとは関わりがありませんでしたが、2008年に楽天グループと資本・業務提携を行い、翌年2009年に楽天グループの子会社になりました。現在の名前の楽天銀行になったのは2010年からです。決算月は楽天グループと同じく3月です。
事業内容
楽天銀行の事業はその名の通り銀行業です。その他の事業も行っているようですが、有価証券報告書に記載するほどの規模ではないので実質銀行業のみ行っています。楽天銀行の大きな特徴は支店もATMも持っていないインターネット銀行という点でしょう。支店、ATMを持っていない分、固定費は圧縮できますが、その分信頼を得るのは難しいです。ですが、現在楽天銀行は大衆にしっかりと受け入れられいます。
人員について
楽天グループの従業員数内訳は1001人と大企業ではありますが、他のメガバンクに比べると従業員数は圧倒的に少ないです。規模の違いもありますが、インターネット銀行で支店がないことも大きく影響しているのでしょう。
働きやすさについて
現在注目されている働きやすさですが、女性の管理職は21.7%とかなり高いです。楽天グループは30%超えと楽天銀行単体より多いですがどちらも女性の管理職登用には注力していそうです。また、男性の育休取得率も90%と高いです。ここは楽天グループとは違い、男性の育休取得にも力を入れているようです。今後もさらに女性の管理職や男性の育休取得率も増やしてほしいですね。
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楽天銀行の売上構成
楽天グループは収益約1,200億円の大企業です。銀行の収益といえば預金の貸出の利息がメインですが、楽天銀行も例に漏れず、収益の約4割を貸出金の利息で稼いでいます。その次は為替の交換手数料で儲けており、約15%の190億円の収益を上げています。その次に稼いでいるのがカード関連業務で約100億円の収益を上げています。
2021年度と比較すると売上は約13%増えています。特に直近5年は毎年売上を増やしておりコロナの影響は全くありませんでした。為替業務は海外旅行や出張が控えられたコロナ禍に影響が出そうですが、影響が出ていないということは楽天証券等の投資での為替業務が多いことが推測できます。
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営業利益と当期純利益
収益が増加しているのも重要ですが、営業利益と当期純利益についても無視することはできません。
楽天銀行は銀行業のため営業利益ではなく経常利益がいきなりきます。経常利益は380億円と利益率は約30%の超優良企業です。サービス業であってもここまで利益率が高ければ文句ありません。
楽天銀行の預金に対する支払利息はわずか約50億円に対し、貸出金の利息収益は480億円と大きな収益を上げています。楽天銀行は最大利率0.1%と他の銀行に比べて預金利率が高いですが、これだけ貸出金の利息収益を上げていれば改悪される可能性は低そうです。楽天モバイルさえなければ・・・笑
当期純利益は約270億円とこちらについても好調です。楽天銀行は支店がない分、固定資産の売却益も出しにくいですが、売却損等の特別損失も出にくいのが特徴と言えるでしょう。
これだけ調子良い楽天銀行ですが配当金はこれまで0円です。楽天銀行はまだまだ成長途上のため内部留保し、事業の拡大にお金を使ったほうが今後さらに儲かり、株価の上昇として株主に貢献できると考えています。ですが、今後配当金を出す可能性を否定しているわけではないので、今後の動きに注目です。
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楽天銀行の資産
楽天銀行の資産は約11兆円になります。売上1200億円に対してかなり多くの資産を有していますが、それは金融業を行っているからです。その中でも現金預け金は約4兆円となっています。この現金は私達の預金ではありません。私達の預金はいつか楽天グループは私達に返さなかればいけないので楽天グループの貸借対照表(BS)には負債の部に乗っかってきます。
貸借対照表を見ると現金預け金や貸出金は約6.6兆円から7.8兆円に増加しています。ということは今後利息収入の増加が見込まれますね。
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楽天グループの負債
楽天グループの負債は約11兆円で資産金額とほぼ同一です。自己資本比率が極端に低いので不安になるかもしれませんが、これは銀行というビジネスの特性上仕方が無いですね。銀行は信用で成り立っているという言葉があります。銀行は信用によってお金を私達に安全に預けてもらい、そのお金を貸すことで利息収益を得ます。つまり銀行の資本はあまり入っていないんです。だからこそこのような歪な自己資本比率になってしまうのですね。
楽天グループの負債ですが、そのうち約9兆円は私達や企業が預けている預金です。特に2021年度と比較すると預金は約1.4兆円も増えています。預金が増えるとそれだけ融資もしやすくなります。楽天銀行は利益率が良いので今後も期待です。
つまり顧客から約9兆円のお金を預かり、他の会社、個人に7.8兆円貸している状態です。顧客から預かったお金を有効に利用して、金融業のメイン事業である利息収益を稼いでいます。
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まとめ
2022年度と比較すると売上が約13%増加。コロナの影響は殆無くコロナ中も毎年収益増加
預金の貸出利率がメインの収益。為替手数料の収益も重要な収益。
営業利益率は30%で文句なし。預金を効率的に使えている印象
配当金は無しで内部留保、事業の拡大に注力。今後配当を出す可能性はある
楽天銀行単体では調子が良いが親会社の楽天グループの調子が良くないのでそちらの影響の懸念がある
評価
成長性:5
収益性:5
安全性:4
生産性:4
配当:2
合計:20/25
ここまで読んでいただきありがとうございます。コメントにどの企業の分析をやって欲しい等書いていただければ分析します!
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