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5分でメタプラネットの企業財務分析評価


挨拶

このページをご覧になってくれている方ありがとうございます。改めましてコブータと申します。私は米国公認会計士や簿記2級の学習を通じて会計のマニアになりました。企業の財務分析を行うことで皆様の投資判断の材料にしたり、就職、転職の企業分析にお役立ちいだだければと思います。今回はメタプラネットについて解説していきます!分析をしてほしい企業があったらコメント等に残してくれると嬉しいです!

企業概要

メタプラネットは1999年に音楽CD及びレコードの企画・制作及び販売を行うためダイキサウンドという会社を設立したところから始まりました。2013年に現在のメイン事業のホテル事業に参入し、子会社の統廃合を繰り返しています。

事業内容

メタプラネットは現状ホテル事業しか行っていません。今やCD、レコードは過去の物ですからね。メタプラネットはホテル事業に移行していったようです。その後のホテル事業も苦戦していますね。

人員について

メタプラネットの従業員数内訳は下記の通りです。
従業員数はわずか13人しかいません。その上に前年から8人の従業員が退職しています。かなり危ない匂いがしています。

メタプラネット従業員数

働きやすさについて

現在注目されている女性管理職の割合や男性の育休取得率ですが、メタプラネットは特に開示していません。従業員13人では育休を取った人の穴をカバーすることも難しいでしょう。

メタプラネットの収益構成

メタプラネットは収益約2.6億円です。2023年度からメタバース関連事業を始めていますが売上は0です。今後、この事業が発展していくのか注目ですね。
2022年度と比較すると売上は約27%減少しています。2019年度には約25億円の売上がありましたが、コロナ以降減少して今年度はついに約10分の1の売上になってしまいました。ホテル事業は特にコロナの影響を大きく受けた業界なので仕方ありませんが、2023年度はある程度復活してもおかしくありません。にも関わらず売上が減少しているのは気になりますね。
今まではタイとフィリピンにも展開していたようですが、2023年度の売上は日本のみ、有形固定資産も日本のみなので縮小傾向にあると言えるでしょう。

メタプラネットセグメント別収益

営業利益と当期純利益

収益が増加しているのも重要ですが、営業利益と当期純利益についても無視することはできません。
メタプラネットの営業利益は赤字となっています。しかもコロナ以降だけでなく、2019年のコロナ前から営業利益が赤字になっています。ホテルの稼働率は2023年度改善したようですが、利益を出せるまでには至っていません。売上総利益はプラスで売上総利益率は80%を超えているためビジネス自体の利益率が悪いわけではなさそうです。販管費、従業員を賄うだけの売上がないのが営業利益がマイナスの原因です。
であれば、今後売上が増えていけばプラスになるかと言うと厳しいでしょう。メタプラネットのメイン事業のホテルビジネスは縮小傾向にあるため今後売上が減る可能性の方が高そうです。
そもそも従業員数13人でなぜ販管費がこれだけかかるのか不思議です。主な費用も有価証券報告書に載っていますが約2.4億円です。ですが全体の販管費は約6億円かかっているので約半分はどのような費用がかかっているのかよくわかりません。
当期純損失は約6.8億円で2022年度と比較すると改善していますが赤字には変わりありません。まだ売上が立っていないメタバース関連事業で約7,000万円の減損をしているのも気になります。また債務保証の履行ができなかった影響での損失も計上しているのでPLだけ見ても経営が相当厳しい会社であることが分かります。
配当金は直近5年間0です。ずっと赤字続きなので当然といえば当然でしょう。配当金を出す意思はあるようですが、無い袖は振れないというやつですね。株価は1株85円とかなり安いです。100株買っても約8000円です。なので20代、30代に人気があるのでしょうか?

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