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「親はどこまで許せる?子どものゲームと失敗談」
これは、経験談・雑談・恥ずかしい失敗談です。
参考になるような話しではない。
ということを付け加えて。
よろしければ、ご覧ください。
子どもが小学校に入学する前、就学時健診がある。
その健診で思わぬ結果が出た。
次女は限りなく弱視の遠視。
3歳児健診では見逃されていた。
直ぐに近くの眼科を受診した。
失明する可能性も皆無ではない。
と恐怖の診察結果が。
そういえば、遠くよりも中間を目を細めて見るようなことがあったな。
失明の可能性があって、近所の眼科で良いのか。
心配。
いや、心配でしかない。
セカンドオピニオンとして、子どもの診察をしてくれる、大きな眼科に行って、さらに詳しい検査をしてもらった。
治療方法は、成長する過程「小学校高学年までにある程度治ります。」
先生に言われたのがこの3つ。
1.片眼が特に悪いとのことで、眼帯で片眼にカバーをしてしばらく生活する。
2.そして、メガネをかける。
3.「目の訓練になるので、積極的にゲームをするのが良いでしょう!」
「本のような動かないものを見るよりも、動くものの方が良いですね。」
なんとゲームが治療の一環?
いや、先生の言うことは絶対だ。
目が良くなるためには仕方がないそうしよう。
周囲から買い与えられて、当時使っていたDS。目をつぶって子どもの目の訓練のために預けておいた。
だいたい、3時間くらいが目安。
でも、放っておくと朝からずっとゲームをしている。
テレビをつけたままゲームをしている。ご飯を食べなくても、ゲーム。
私と話しはしなくても、ゲーム。
夜になっても朝と同じ光景、同じところに座って同じ姿勢でゲームをしている。
部屋のオブジェのようになった。
見守ろう、見守ろう、と自分に言い聞かせていた。
でも、どこのタイミングかは忘れてしまったが、
ある時、我慢の糸が切れた。
静かに子どもの近くに行って、ゲームをしているそのゲームを取り返した。
子どもはキョトンとしている。
私はそのまま黙ってゴミ箱に行って、
ゴミ箱に一度捨てた。
これは、燃えるゴミじゃないから後で分別する。
頭は冷静にフル回転状態。
と燃えるゴミに混ざったゲームを見た。
こんなんじゃ、またゲームは使える。
ダメだ!
ゴミ箱に捨てたゲームをまた拾った。
そのガラケーのように、パタンと閉じるタイプのゲーム機を閉じる代わりに、反対側に力を込めて、
思い切りありったけの力を振り絞って、
簡単にゲーム機が「パカッ」と折れた。
ある意味爽快だった。
気持ちがすーーーっとした。
まるで悪を成敗したかのように。
鬼だ。
私は地獄の鬼になってしまった。
ヒステリックおばさんだ。
いや、鬼ババアやん。
子どもは泣かなかった。
私のゴミ箱付近で、折ってる私の後ろ姿を黙って見ていた。
子どもには恐怖の地獄絵図だったと思う。
自分に言い聞かせた。
これで良かったんだ。
目に良いなんて、絶対に嘘!
目にも頭にも悪い。
私がそうだった。
中高生の時ゲームをして目も成績も悪くなった。
私はステレオタイプなのかもしれない。
それでも、どうしても譲れない「ゲームは健康を害す、コミュニケーションを阻害する。頭を悪くする。」そんなイメージがあった。
その後、ゲームの代わりに本を与えたが、本なんぞ読むこともなかった。
その代わりの代わりに、NHKのお菓子をつくる番組を毎週楽しみにし、一緒に観るようになった。
それから子どもの将来の夢は、
「パティシエになること」
と小学校の授業参観でケーキの作り方を発表した。
目は順調に回復して、メガネも要らなくなった。
結局、ゲーム機は長女の物もあったので、次女はそれを使っていた。
後に、10年も経ってから、次女はそのことをいまだに覚えていて、「ママがゲームを折った。」と言う。
その時は恥ずかしい気持ちになり、
大人気なかったなーと思う。
けれど、
あのゲーム機を半分に折った時の爽快感は今でも忘れられない。
ただ、子どもは大学生になった今でもゲーム実況を観ながらご飯を食べる。
ゲームは折ったところで、子どもは変わらず好きなことを続ける。
こうなって欲しい親。
やりたいことをやりたい子ども。
譲り合い、許し合い、折り合いをつけて任せる。
そんな連続なのかもしれない。
ゲームを折る恐怖の地獄絵図に至ったのは失敗でしかない。
自分だって、ゲームしていたのにね。
親になると棚にあげているんだよね。
そんな話しでした。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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