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極上サーモンサンド3分クッキング #ポピーシード

面白いパンを見つけるとつい買ってしまう。惣菜やなんかが入ってそのまま食べられるパンよりも、粉に拘ったり、数種の穀類をミックスしたりと一捻りされていて、どうやって食べるのか知ってるかいと言わんばかりの風格がいい。

日本のスーパーだとレーズン入り、胡桃入ーり、ふすま入りという感じなのだが、こちらはカボチャの種、ヒマワリの種、チアシードと種系食パンが結構ある。そして最近、よく買っているのがポピーシード入り食パン。つまり、ケシの実入り食パン。

ここで注意したいのが、「ケシの実」と書いても、実際は実ではなく種の方。和菓子の仕上げに使われたり、アンパンのへそにチョンとついている極小の粒々のこと。

日本で見かけるベージュ色のケシの実と異なり、ヨーロッパ産のケシの実はブルーポピーシードと呼ばれ色は濃紺がかった黒。プチプチという食感が面白い。とにかく小さくて、1キロあたり200万粒もあるらしい。(誰か数えたのだろうか……)

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実は、「種」ではなく「実」から採取される分泌液を原料とするのがアヘン。イギリスと中国の間で勃発したアヘン戦争の根源となった麻薬がまさにこのアヘンで、日本での栽培は法律によって規制されている。食用のケシと搾取される種とは別種で、日本で販売されているケシの実(ポピーシード)は、発芽しないように加熱処理がされているとはいえ、春の野原でヒラヒラと舞う赤く美しい虞美人草。バラと同じで、やはり美しい物には人を彷彿とさせる力が秘められているのかもしれない。

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軽くトーストしたポピーシード食パンから香ばしい香りが立つ。パンの内側に数種のファインハーブを混ぜ込んだクリームチーズ、アボカド、スモークサーモン、続いて薄くスライスした紫玉ねぎ、たっぷりのルッコラを乗せる。

今日はハニーマスタードも手作り。タイムの花の蜂蜜は甘みも穏やかで抗菌効果が高いので愛用している。スライス野菜がバラバラにならないように、ほんの少しだけまわしかける。マスタードを作る時間を省けば、パンを焼いて材料を挟むだけなので5分でできてしまう。

サンドイッチと聞くと片手で持ってササッと片手間に食べられるお手軽なイメージがあるけれど、このサンドは大切に食べたい。もちろん爽やかな白ワインも用意して。香ばしくて、甘くて、辛くて、酸っぱくて、苦くて、一口毎に、いろんな味が口の中に広がっていく。

騙されたと思って食べてみてください。


ポピーシード(ケシの実)の効能

① 善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを減らすオレイン酸を豊富に含有。動脈硬化や高血圧など様々な生活習慣病の予防、美肌に効果。

② 糖質・脂質・たんぱく質の代謝を助ける重要な栄養素であるビタミンB群(ビタミンB1・B2・B6・ナイアシン・葉酸・パントテン酸・ビオチン)を多く含有。

③ 食物繊維が豊富(重量のおよそ2割)で便秘解消に効果。

④ 骨の形成に必要なカルシウムが豊富。

⑤ 微量のアルカロイド系の天然の有機化合物を含有。神経を落ち着かせる効果。


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