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葡萄と無花果

私の地元は果樹園が多く、いちじく、なし、ぶどう、ももなどが生産されている。うちは果樹園ではないけれど、隣の伯父さんの庭からツルをのばしてもらって、カーポートに何房も実ったブドウを収穫できる年もあった。

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↑ シュトゥットガルトにある銀行前の噴水で、ぶどうを両手に跪坐く女性。

ERNTE WAECHST NUR WO GESAET DARUM SPAR' EH' ES ZU SPAET🍇
種を蒔いたところからしか穫れないのだから、今のうちに貯蓄しておくべきである。

ドイツのスーパーで売っているブドウは黄緑か赤紫のタネ無しで、Tafeltraubenとラベルされているのをよく見る。直訳すると「食卓(テーブル)・ぶどう」。巨峰やデラウェアのようなのは見たことがない。

ぶどう
ドイツ語 Weintraube (f)
トルコ語 üzüm

ことばの選び方

果物の名前を書くとき、平仮名にするかカタカナにするか、それとも漢字がいいか、とても迷う。冒頭の一文、いちじくやなしと続けるといちじくの否定みたいだし、無花果や梨、葡萄、桃と全部漢字にするとごちゃごちゃして、果物の瑞々しさが感じられないようだ。それでイチジクや梨、ぶどう、桃とランダムに混ぜてみると、今度はどうもせわしない。結局「や」という助詞を入れるのはやめ、いちじく、なし、ぶどう、ももとひらがなで書き列ねることで気が済んだ。

いちじくの話

無花果(いちじく)は花を咲かせずに実になるように見えるので「花が無い果物」と書くけれど、実際は内側に小さな花がたくさん並んでいる不思議な構造。日本で栽培されるいちじくは単為結果性といって、ハチに頼って受粉しなくても実ができるようになっているらしい。増やすときは、挿し木。きゅうりやぶどう、みかんや柿、バナナ、パイナップルなどもこの性質によって、種無し果実になる。(例外もある)

いちじく
ドイツ語 Feige (f)
トルコ語 incir

トルコはいちじくの生産量が世界一!
いちじくを使った使った料理もおいしそうなので食べてみたいと思う。虫に頼る受粉プロセスは一旦考えないでおいたほうがよさそうだ。

昔は虫も平気だったんだけどな。

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