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「飛龍大戦」キャスティングについて(藤枝)

Twitterにもあげたんですが、あちらでは文字数的にも見づらさもあると思うので、こちらでも一度の読めるようにしました。
内容はツイートしたものと同じです。

今回合同公演と言うことで「総合演出」とは別に浜松と藤枝それぞれのチームで狐野さんと僕で演出を務めました。なので、藤枝チームが出演するシーンの演出もつけさせてもらったり、当然藤枝メンバーのキャスティングも僕が務めたので、キャスティングについていくつか書き留めておこうと思います。

無影ーまあ、一択。と言うより明らか俺がやるの前提で書かれているよねwアクションの多さだったり、プレッシャーの掛け方だったり。俺以外で思い当たるやついないでしょレベル。でもチャレンジと考えるならスケジュール難しいから断念したけど登澤に任せてみるのも面白かったのかもね。

惠妹ーここね、悩んだ。いや、当然粥川一択なんだけど、無影を俺がやると粥川があまりにも盤石、観た事のある芝居にしかならないんじゃないかお互いに、と。しかし現メンバーで惠妹のイメージが粥川以外に湧かず、更にはWキャストで挑戦させるには難しい事になると思い、粥川。お互いにつまらない芝居にならないよう気をつけた。

蔡京(龍)ー順番的には一番最後に決めた配役はW蔡京。作家は本来ならば登澤にやらせたかったのではないかなと思ったが、今回はメインでは動けないため断念。ではどうする?となった時にまず浮かんだのは見崎。「赤啜」にて『リサージ』を演じた実績があるため、少しブランクがある物の稽古中に覚醒すると確信もあり配役。本来は男性の役だったんだろうが、そんなの関係ねえ。どっちでもいけるセリフだったから押し通す。もちろん狐野さんの許可はもらってる。

蔡京(飛)ー多分最後に決めた。今回客演の上杉くん。未知数だったが、個人的な性格や受け答えの人間性から挑戦させてみたいと考えた。そもそも無影、惠妹に安牌置いてるんだから、どこかで賭けに出ないと稽古場所は面白くない。絶対に成長させると覚悟を決めた配役。こういう配役をするのが俺演出。そしてその賭けに見事に勝たせてくれた。

金蓮(飛)ーあっさり決まったのがこちらの金蓮藤森さん。ここ数年Z・A作品に出演する中で成長し、演技の幅を広げてきてくれていたのでキャラ的にも行けると確信して配役。とは言え、後述の理由(金蓮龍)もあり個人的には良い仕事をしたと我ながら思った配役になった。

金蓮(龍)ー実は狐野さんから軽く要望があったのが金蓮小塩。台本読んだ時に、結び付かなかったのが実のところ。そもそもスケジュール的にカツカツだったのでメインキャストを任せるつもりが無かったが、本人の意向も確認し配役。とは言え、初見の段階では、台本通りの芝居になりそうだったのが一番の懸念点だったので稽古でそこをどれだけ外せるのかを重視して覚悟の配役。

役人3ー役名書いてもピンと来ないだろうなあ、冒頭で無影に馴れ馴れしくして一瞬で処刑された役。こちらも客演の宮地くんに。いや、正直出番的には忙しい登澤でもよかったのだが、外部から来てくれたので少しでも木田演出の洗礼・・・ではなく木田演出で成長を促せたらと思い配役。シンプルな役の難しさを体現してくれた。

アンサンブルーもちろんWキャストなどにも参加してもらい構成。全員真面目&木田演出を信じて動いてくれるプロ意識を持ったメンバーだったので、それほどの不安はなく任せることが出来た。まあ、普通の劇団から考えたら少し贅沢な使い方をさせてもらったが、それも木田演出だと思ってくれ。

総合ー個人的にキャスティングの基本は安牌と賭けに出る比率。この舞台で成長させたい役者いや成長してもらわなければ成立しなくなる役者を置くのが俺のキャスティングの特徴。そしてその責任は絶対に取るし、絶対に成長させて帰ってもらう覚悟でいつもキャスティングをしている。稽古の8割はキャスティングの時点で展開が決まると思っている。故に俺のキャスティングはほぼ上手くいく。キャスティングのバランスに関して誰にも負ける気はしない。その位役者を見ようとはしているつもりだ。とは言え、もっと出来たかもしれないと言う気持ちはある。でも、良い仕事はしたし、良い仕事をしてもらった。


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