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【開散過多のプリズムレンズ処方!】トレーニング症例11

■ 開散過多という目の人

開散過多の人の目の状態と対処方法を解説してますので参考にしてください。

■ トレーニング症例【中等度遠視の開散過多の人】

〇データ
●#7A(自覚的屈折検査 完全矯正値)
PD(瞳孔間距離)64mm
R  S +2.50 
L  S +3.00 

●#8 #13B(遠方水平眼位 近方水平眼位)
遠方 10△BI(ベースイン)青ライン
近方  1△BI(ベースイン)赤ライン

○下記頭でイメージする眼図(虎の巻)
注意:PD64mm
なので下記眼図グリーン太字矢印数字「16△」  となるので注意してください。

遠方視線から外側に大きな外斜位が特徴である「開散過多」


■ AC/A比 実践暗算計算方法

・16△+10△-1△=25△  
・25△÷2.5または(×0.4)=10△
・AC/A比 10△ high(高AC/A比)

【計算解説】
PD64mm 1m(1D調節)先のものを見ると6.4△打ち寄せします
近方視は40cm(2.5D調節)します。そのため近方視での内よせは、16△になります。(6.4△×2.5△=16△)

遠方の斜位・・・10△BIです。目が安静位で、大きな外斜位です。プラス(+)します(上記イラスト・青ライン)

近方の斜位・・・1△BIです。目が安静位で、軽度の外斜位(眼位外)のためマイナス(ー)します(上記イラスト・赤ライン)

このように組み立てAC/A比を頭の中で計算します。

■ 両眼視検査【遠方/近方・BI/BOプリズム付加テスト】

【遠方余力テスト】・・・遠方視上での輻輳力と開散力の確認
◎#11  遠方BIプリズム付加テスト(開散力テスト)
(分離 5△ / 回復 3△)
◎#9#10 遠方BOプリズム付加テスト(輻輳力テスト)
(ボケ点 9△ / 分離 15△ / 回復 7△)

【近方余力テスト】・・・近方視上での輻輳力と開散力の確認
◎#17AB  近方BIプリズム付加テスト(開散力テスト)
(ボケ点 11△ 分離 18△ / 回復 10△)
#16AB 遠方BOプリズム付加テスト(輻輳力テスト)
(ボケ点 17△ / 分離 20△ / 回復 10△)

*この顧客のデータは、遠方視での大きな「外斜位/開散過多」です。上記のプリズム付加テストデータは、太字の「#9#10の BOプリズム付加テスト輻輳余力」データを注視する。

◎プリズム付加テスト検査手順は、下記記事を参考にしてくださいね


◎人間の持つ輻輳力・開散力期待値(基準値)はこちらです!

■ 解説 シェアードの基準からのプリズム処方

遠方斜位 10△BI(ベースイン)、近方斜位 1△BI(ベースイン)この顧客の眼位状態では、遠方、近方共に外斜位があり遠方で、大きめな外斜位があることに気が付く。
#9#10の遠方BO(ベースアウト)プリズム付加テスト(輻輳余力)自体は、ほぼ期待値通りだが、それ以上に遠方の斜位が大きい。

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