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No.4  両眼視機能検査 【検査2番-1】【 予備検査/輻輳近点(NPC)テスト】

人は、日常「風景を見る、テレビを見る、文字を見る、スマホ・PCを見る」など無意識にこれらを見て生活しています。これは至極当たり前のことですが、これらを見るため外界の映像と共に文字や画像がピンボケしないため自分の持つ ”視機能” をフルに活用しております。

この「見る」ために必要な視機能重点項目3項目を詳しい検査の前に確認しておきます。

【2-1】予備検査 輻輳近点テスト

■ 輻輳力(ふくそうりょく)について

輻輳とは、近づくものに対して眼球を内側に向ける眼球運動です。前後にあるものの距離感覚や立体感覚を正確に見るための眼球運動です。
ここでの検査は「輻輳近点」(輻輳の限界点)が、一般的な平均値並みの力を持っているか?チェックします。

測定値の期待値は 『"8cm" 以内』で、もしこれ以上測定値が大きくなった場合は、輻輳機能に何らかの問題があると疑う必要があります

■ 輻輳力が弱い人が起こりやすい症状や問題点

①ドライバー/シニアの運転の場合
車の運転において「輻輳運動」に問題があると前後の距離感と大型ドライバーや二種免許に必要な「深視力」が苦手になります。精密立体視テストが上手く見れません。

ビジネスマンやOLさんの場合
事務仕事上でのPCやタブレット使用で「輻輳運動」に問題があるとPCの文字が二重に見えたり焦点を合わせにくくなります。眼精疲労や肩こり、頭痛の原因になります。このような症状があると余計に集中して「見よう」とするため瞬きの回数が減り姿勢が悪くなるためVDTやドライアイの症状も出やすくなります。

子供(児童・生徒)
子供が輻輳運動に問題があると下記のような症状が出やすくなります。
・教科書や本、ノートへの読み書きが遅くきれいに書けない
・手元の文字が二重に見えたりする
・読み書きや手元に視線を移すと疲れるため集中力が続かない
・黒板の書き写しが苦手で遅い
・距離感覚に苦手がありよく転ぶ

④アスリート
アスリートが輻輳運動に問題があると迫ってくるスピードボールや風景などに反応が遅れやすくタイミングの遅れを生じやすい


■ 輻輳近点検査手順(動画)

(1)被検者が複視にすぐ気付くことができるような先端の細いペン先などを固視点にします。
(2)被検者から40cm離れたところに検者が位置します。
(3)被検者の両眼の正中線上に固視点(ペン先)を置きます
(4)固視点(ペン先)を近づけていきますが、できる限りしっかり注視して固視点(ペン先)が二つに見えた時に合図するように指示します

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