新しい習慣を身に着けようとするときは、既存の習慣とセットにすると何だかうまくいく
人間の行動・思考の多くは、いくつもの「習慣」によって半ばオートマチックに行われるそうです。
生活を良くしたり、仕事で成果を出せるようにしたいと思ったら、習慣を変えたり、良い習慣をあらたに身につける必要があります。
ところが、これがなかなか上手くいかない。
どうすれば、良い習慣が身につき、悪い習慣を止められるのか。
早速ご紹介しましょう。
新しい習慣は既存の習慣とセットにする
すでに自然体で行えている習慣とセットにすると、新しい習慣を身につけるハードルが下がります。
習慣の代表格である、「ダイエット」で考えてみましょう。
ダイエットは食事コントロールと運動の2つの要素で成り立っていますが、忘れてはいけないのが「体重を測る」という習慣。
体重を定期的に測らなければ、そもそもダイエットが順調なのかそうではないのかも分かりません。
体重を測るという行為は時間にすればたったの1分程度ですが、これまで測る習慣がなかった人にとっては意外と難敵です。
「測る時間を意識する」ことから始める人が多いでしょうが、この「意識する」が難しい。
つい、忘れてしまうのです。
そもそも容易に意識して行動できる人は、ダイエットが必要な状態にはなりません。
では、意識するが難しいなら、どうすればよいのか。
例えば、すでに習慣として定着している「歯磨き」と組み合わせる。
体重計を洗面台の真ん前に置くのです。
こうすれば、うがいをする際には必ず洗面台の前に立ちますから、自然と体重計に乗ることになります。
乗ればそのまま計測されるので、意識しなくても毎日体重を測ることができるようになります。
既存の習慣の延長線上でできるように、組み込んでしまうのです。
小さな習慣→中くらいの習慣→大きな習慣に育てる方法
もう1つ、身につけたい新しい習慣よりもハードルの低い「小さな習慣から取り組む」という方法もあります。
例えば、これも習慣の代表格である「早起き」。
取り組む人が多い一方で、挫折する人が多いのも早起き習慣です。
早起きは、実行のハードルの高い「大きな習慣」です。
わたしは、現在朝4時半~5時に起きているのですが、1週間の半分以上は目覚ましが鳴る前に自然と目が覚めます。
とは言っても、早起きに取り組み始めてすぐに定着したわけではなく、先にお弁当づくりを習慣にすることから始めました。
中年太りが気になっていて、外食やコンビニ弁当にも飽き飽きしていたわたしは、嗜好に合いつつ栄養バランスをとれる手づくり弁当を習慣にすることから開始。
初めは毎日つくれたわけではないのですが、手づくり弁当の割合が増えてくるとそれに達成感を覚えるようになり、反対に仕事の合間に食べるのがコンビニ弁当の日はモチベーションが今ひとつに。
そうなると、手づくり弁当を食べたい→つくる時間を確保したい→だから早起きする→そのためには寝る前のだらだらスマホを止めてスパッと寝る、というように悪い習慣から良い習慣へ、小さな習慣から大きな習慣へと切り替わっていったのです。
もう一つ。
先のダイエットの例で言えば、「運動習慣」が欠かせない大きな要素ですが、いきなり「さあ、運動しよう」と始めても、すぐに挫折するのは目に見えていますよね。
この場合は、毎日習慣的に行っている通勤と「組み合わせ」つつ、「小さな習慣」から始めます。
いつもの通勤ルートのうち、1駅分もしくはバス停1つ分だけ歩く。
1ヶ月以上は、ひたすらこれだけを続ける。
歩くことにすっかり慣れたら、2駅に伸ばす。早歩きに少しだけスピードアップする。
これが2,3ヶ月続くようになってから、「ランニングしつつ出勤する」のように大きな習慣へと育てていきます。
出勤時のランニングが続くようになれば、休日にランニングそのものを習慣化するのも難しくはなくなっているでしょう。
まとめ
生き物には、「恒常性」という「それまでの状態をずーっと保ちたい」という機能があるそうです。
恒常性は本能に組み込まれているので、これを無視することはできません。
新しい習慣は、恒常性という機能から見れば「異物」なので、生活から排除されようとするのは自然なことなのです。
この機能を利用すれば、既存の習慣は恒常性に組み込まれているので、これとセットにするとうまく習慣化できるというわけです。
小さな習慣から大きな習慣へ順番に育てたほうがうまくいくのも、同じ理由によります。
新しい習慣を身に着けようとするときは、既存の習慣とセットにすると何だかうまくいく。
この考え方をもとに、自分の生活にあった取り入れ方を探してみてくださいね。
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