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『君たちはどう生きるか』君たちどうだった?


どうだった?

7月14日、宮崎駿の10年ぶりの長編アニメ作品『君たちはどう生きるか』が公開されましたわね。『風立ちぬ』から10年経ったのにしたたかビビり散らかしますわよ。

そもそも熱心にジブリ観てたわけでもなかったので正直公開数日前までさほどの興味は無かったのですが、キービジュ以外一切事前情報が無い状態な上に数日前から急激に盛り上がった(肌感覚)キービジュ大喜利で興味を惹かれ、「前情報無しにジブリというか宮崎駿作品を観られる事なんて多分一生無いだろうな…」と思い、気付けば公開日朝イチのチケットを取っておりました。
行きのエレベーターで「おうおう暇人ばっかだなあオイ暇人がよお」と独りでボソボソ言ってる爺様と行き会い嫌が応にもどう生きるか考える事の必要性を感じさせられ高まる緊張感。

公式アカウントが公開日の朝に呟く内容か?これが…

で、どうだった?

…わからん!!!!!!!!!!!!!!!
いや、分からん。なにせ事前情報という松明もないまま『風立ちぬ』時点で何処見てるんだかよく分からなくなっちゃってて現在も引退を撤回しないまま長編アニメーション作ってる人の深淵に投げ込まれたわけでそりゃ分からんのよ。挙句に余韻に浸りながら世界観を紐解くヨスガになるハズのパンフレットが後日販売。つまり今日は売ってねンだわ!!もはや宇宙にひとりぼっち。
辛うじてサブテキストになりそうな記事は

上記くらいのものなのだが、

 「おそらく、訳が分からなかったことでしょう。私自身、訳が分からないところがありました」。

 2023年2月下旬、東京都内のスタジオで上映された、「君たちはどう生きるか」の初号試写。米津玄師の歌うピアノバラードが流れ、エンドロールが終わった瞬間、灯りが点き、宮崎駿監督のコメントが読み上げられた。

https://book.asahi.com/article/14953353

…じゃあわかんねえよ!!!!!!
本人が分かんなかったらもうダメじゃんね…。
とはいえ、分からんくたって俺の感想は俺だけのものでそこに正しいも間違いもあるまい。幸か不幸か皆情報封鎖してるせいでいつものアルファな皆さんもまだあんまり観測出来てない。となればこんだけ真っ新な状態で感想書けることもそうそう無いと思うので、こっからツラツラ箇条書きで思ったことを書いていきます。資料が出揃わない初日の感想として受け取って頂ければと思う。
(思い出したとこから書いてるので展開順とは一致しません)

雑に書き出してみましょう


・正直普通のジブリアニメが始まった時点で安堵半分ガッカリ半分だった自分はいるよな
・いやまあ異例の情報封鎖のせいで「ひょっとしていざ始まったら宮崎駿が3時間実写で説教始めるんでは」まで上がった(?)ハードル飛び越えるなんてどだい不可能な話ではあろうが…
・とはいえ何だかんだジブリアニメに育てられてきたんだなあという意味での実家のような安心感。どの動きを見ても原体験にあるアニメの延長線にあってこの筆致の新作を見られたことが単純に嬉しい。
・良くも悪くも既視感の塊。戦時中から始まり戦火から逃れ田舎の大屋敷へ、大屋敷の中の謎の西洋建築から異世界へ…と、作画面でも美術面でもどこかで(というかジブリで)見た光景のオンパレード。目が幸せ。
・ちょっと膨らみながらのカーブ走り!ドッバドバでる血だの水だの!躍動する自動車!もうコレだよコレ!って動きのオンパレード。うれしい。
・ただチョイチョイ集合体恐怖症には辛いシーンも。そうでなくたって全身にカエルが群がってくるの嫌すぎるよね…
・キムタクのお父さん(だよね?)ハマってたなあ。すごい良くなかった?
・どう生きバードマンことアオサギ、思ったより気持ち悪い。ポスター盛ってたな?目的が異なる中同道するコメディもこなすオッサンって意味ではジコ坊ぽくもあり、多少の衝突を経て友達にまで至るのは多少カオナシぽくもあり。…まだ千と千尋で話するあたりに経験値の低さが見える。
・母に会えると嘯いて館に大おじの後継者を誘い込むまでは分かるのだけど、水人形がイマイチ分かってない。アレはどういう意味だったんだろう。
・母への憧憬と継母への葛藤みたいなところを問題として異世界冒険で乗り越えて一段強くなって異界(および疎開先)から帰ってくる構造ってことで良いんだろうか
・継母は何故洋館に踏み込んだんだろうか。眞人同様に蟠りがある人間が惹かれるのか?
・7人のババアから1人だけ異界の供にしたのは何故だったんだろう。全員異界バージョン見たかったよな。
・何の衒いも引っ掛かりもないワラワラとかいう可愛い生き物。グッズを出せ
・あと引っ掛かりしかないインコ軍団もグッズを出せ
・お前もマルチバースか…(深刻なマルチバース疲れ)
・異世界を作った大おじの説明がもう少し欲しかったなあ。建物内から異界のアーキタイプに転送されて巨石に触れて世界を作った、みたいな流れでいいのかしら?
・あの異世界が地獄であるとするなら崩壊した後の転生ってどうなるんだろうか
・タイトルになった本を読んでないのでそこが救いになってるかどうかの確認を(作劇上以外の部分で)出来ないのは俺の勉強不足よね
・崩れたら終わる積み木の塔の構造物に球体を混ぜるな
・崩れたら終わる積み木の塔を癇癪で真っ二つにするな
・インコ人達が大おじの領域に踏み込んだ時に先祖の姿を見て感動するの、プリミティブな姿に憧れつつも自分たちは増えすぎて地に落ち衆愚のままに世界を滅ぼさんとしてる状況と対照的で皮肉っぽいよね
・ペリカンって沖縄の方にしかいないらしいですね。生態系こわれる。
・おお米津玄師!宮崎駿までリーチしてたのか!オイ見てるか庵野!宮崎駿ですら米津バフかけてんのにお前!

何のバグかと

しかしハッシュフラッグでどう生きバードマンが表示されてたのはイーロンがヘマやらかしたからじゃなかったんだね!
・結局カヘッカヘッカヘッって何だったんだよ
・現時点で答えたる本人の弁がないのもあり、映像面では満足しつつも作劇面では良く言えばこれまで見たものの集大成、悪く言えば上辺をなぞったパッチワークのように感じるというのが正直なところ。勿論理解も理解力も足りないから上辺をなぞるに留まってるというのはあるだろうけど。すべてに答えを欲しがるのは悪癖かしらね…

というわけで

よくわかりません。まあこの辺は待ってれば作った人とオタクがある程度の答えを導き出してくれるでしょう。
皆はどうだった?是非コメントで自分の感想や解釈も教えて欲しい。よろしくね。
結局カヘッカヘッカヘッって何だったんだよ。

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