Vtuberの卒業と契約解除、にじさんじとホロライブの違い。
にじさんじENのセレン龍月の契約解除が発表され、波紋を呼んでいる最中です。その内容に深く触れることはしませんが、気になった反応があったので取り上げたいと思います。
にじさんじENから抜けた6人の内半数が契約解除なのヤバいという旨の内容でした。これに関して私は、何がヤバいんだろうかと疑問を持ちました。
一般に、卒業は良いことで、契約解除は悪いこと、という認識があります。まあ言葉のニュアンス的にはそうですよね。
でも、事務所目線で見た場合、契約解除はライバー個人が起こした問題に起因するのに対し、卒業はそうとは限りません。
卒業したVtuberの中には活動をきっぱりやめる方も居ますが、基本的には個人で活動したり転籍するケースが多いですよね。
ということは、配信活動はしたいけど、この事務所ではやってられない、という状況が発生しているわけです。
主な理由は二つ考えられます。1つは企業に所属することの煩わしさです。
多くの人が関わるため許諾などの手続きに時間や手間がかかったり、コンプラなど気を付けることや制限が多かったりというのがあるでしょう。
もう一つはやはりお金です。にじさんじを卒業した某先生が個人勢になったら収入が増えたという話をされていましたが、事務所の取り分があるというのはライバーからすれば大きなデメリットです。
私はこのお金の部分が結局のところ大きいと思っていて、にじさんじに卒業が多くホロライブに少ない理由の核だと思っています。
カバーの株主総会で競合他社に比べてタレントの取り分が多いことを指摘されていました。確かにタレントの取り分が多いことはコスト面で損となります。
しかしこれは活動者のモチベーションに関わってくるのと同時に、応援する側の心情にも影響を与えます。
スパチャする時にも、グッズを買うときにも、払ったお金の内どのくらいが推しの手元に入るんだろうって考えてしまうのがファン心理ですよね。Vtuber事業は応援ビジネスですから、そこも大事です。
収益を減らしたとしても、タレントのモチベーション、運営の信頼度、ファンからの好感度、色んな副次効果によって元が取れるということなんだと思っています。
一方でにじさんじ(えにから)の運営方針だと、どうしてもある程度辞めていく人が出てくるのは仕方のないことです。
事務所側にとって良い卒業とはVtuberが転生するのではなく別の道に進むことです。
卒業してからの転生と契約解除からの転生とをごっちゃに話されていることが割りと多いですが、
自主的に辞めて転生したのと辞めさせられたのでは私の中では大きく違って、後者は本人の自由というか、大したことではないのかなという風に思っています。
卒業してからの転生は、事務所に何らかの不満があったことが明らかなのが痛いところです。
話を戻して今回の契約解除の件も、その前にあった罪恩さんの件も、事務所とライバーの意見が対立して、喧嘩別れのような状態になってしまっています。この前の夜空メルさんの件とは対照的ですよね。
もちろん他の要素があったにしろ、問題を起こす方が悪いと言われればそれまでですが、
そもそも事務所とライバーの関係が良好でなかったり、運営に不満があることで事態が悪化したという側面もあるのではないでしょうか。
事務所に対して不満があるということが自明となってしまう卒業からの転生と、対立したままの契約解除。
これらが多いことはにじさんじのイメージに対してマイナスに働きます。
にじさんじがこの流れを断ち切ることができるのか、今後の動きに注目です。
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