ダイナミックレールパックを使って函館に行った話 (2/2)
前回の続きです。
函館の朝
2 日目、朝 6 時に目覚まし時計をセットしていましたが、慣れない布団のせいか 3 時に一度目を覚ましたり、その後 5 時半ぐらいに目を覚ましました。そのまま起きて着替えて身だしなみを整えた後はホテルの朝食バイキングに向かいます。
朝 6 時半ぐらいに朝食会場のある 2 Fに行ったのですが、その時点ですでに随分と混雑しており順番待ちの列が客室まで伸びていました。まさかホテルの朝食でこんなに並ぶとは思いもよりませんでしたね…。今までホテルの直食バイキングでこんな経験したことないです。整理券を受け取って 30 分ぐらい待った後にようやく割り当てられた座席に座ります。
せっかくラビスタ函館ベイに来たのだから、例の海鮮丼を食べようということで、朝は和食構成にしました。野菜の素揚げが写ってると思いますが、これ実はスープカリー用の具材だそうで、一通り取った後に気付きました。スープカリーのスープだけ取りに戻るのも面倒ですし、汁物もすでに取っていたので結局そのまま食べることにしました。
前の夜にやきとり弁当を食べていましたが、全然余裕ですね。
朝食後はコーヒー片手に 9 時前くらいまでゆっくりしていました。この日は快晴で、ホテルの部屋からも昨日登った函館山が綺麗に撮影できます。
大沼公園へ
前日の夜に、次の日は函館市を出て七飯町の大沼公園に行くことに決めていました。都会で引き籠った日常生活を送っている者には自然が必要です。そのため、ホテルとチェックアウトした後は函館駅へ向かいます。バスか市電という選択肢がありましたが、ホテルを出たときのタイミングが悪いのと徒歩でも十分行ける距離なので早歩きで駅に向かいました。
函館駅ではまず自由席特急券を購入します。はこだて縄文めぐりパスポートは 2 日分購入しており、このフリーパスでは自由席特急券を買えば特急列車に乗ることができます。函館駅から大沼公園駅まで普通列車で行くこともできますが、本数が非常に限られており、もっと早起きするか遅く出るかしないといけなかったので、特急に課金します。
駅周辺で少し撮影した後、函館発札幌行の北斗 7 号の自由席に乗り込みます。立ち席でも全然良いと思って乗りましたが、車内は結構、いや、かなり空いていました。そしてディーゼルカー特有のガスっぽい臭いがします。
函館市を抜けて、外の風景がどんどん新緑の山に変わっていきますが、驚いたのはもうすでにこんなに標高のあるところを走っていることです。さっきまで平地を走っていたと思えば、気づいた頃にはかなり山間部を走っています。
函館駅から大沼公園駅までは 3 駅で、30 分ぐらいで着きます。車内座席据え置きのパンフレットで「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」というとんでもなくお得な商品の説明を眺めたり、スマホで調べものしながら過ごしました。この周遊パス、使ってみたいなと思いつつも 6 日連続で休みを取ること自体難しいですし。そもそも北海道まで来ないと買えないので、なかなか上手く使うのは難しいですね。なお、すでにキャンペーンは終了しております。
大沼公園駅で下車します。結構多くのお客さんが降りていきます。わざわざホームの端っこまで来てカメラ向けてるのは他にはお一人いたぐらいです。駅の改札を通るときに、駅員さんにフリーパスとここまで乗ってきた自由席特急券の掲示を求められます。特急券だけここで回収されます。
駅舎はこんな感じ。
駅前はこんな感じ。画面中央右寄りがフレンドリーベアというレンタサイクルショップです。中央左寄りが大沼だんごで有名な沼の家です。そして写ってはいませんが右のほうに観光案内所があります。
ここからはレンタサイクルを考えており、事前にインターネットで調べた限りでは駅前のフレンドリーベアは休業中で、近くのポロト館という体験施設でレンタルする必要があるとの情報でした。
そのためポロト館に向かおうとしていたのですが、フレンドリーベアがなんと営業していたのでそこで電動アシスト自転車を借りることにしました。1日 1,000 円だったか 1,500 円だったか忘れましたが、そのぐらいでレンタルすることができます。フレンドリーベアのおっちゃんは気さくな人でしたね。
大沼一周へ
自転車を貸りたあとは、早速、大沼湖畔 1 周の旅に出ます。距離は約 14 km で所要時間は 70 ~ 90 分だそうです。カバンからカメラを取り出して自転車の調整をしつつ移動し始めます。
途中、駐輪場がいくつかあって、大沼の近くまで行けるところがあります。北海道駒ケ岳が奥によく見えて、撮影していて楽しいところです。水はそんなに綺麗というわけでもなく、ところどころ澱んでいるところがあります。
道中、野生動物に遭遇する場面もあります。野生のキツネって本州では見たことないので、少し離れたところ撮影してみました。ただ、後続の自転車グループの人たちが不用意に大声出しながら触りに接近していったために、すぐ逃げてしまいました。野生動物に咬まれると大変ですし、そういうのホント良くないですよね。
大沼の南側では結構寄り道して写真撮影していましたが、北側になるとそれほど寄り道もせずひたすら自転車を漕いでいました。
そろそろ1周も終わりに近いかなと思ってきた辺りで、函館本線の線路が見えてきます。月見橋付近から大沼方面を見ると、大沼に浮かぶ小島が見えちてきます。風景の撮影には丁度良いところですね。
線路沿いに走っていると函館本線の列車と並走する区間があります。特急列車のほか、普通列車、貨物列車が時々通り抜けていきます。
大沼を 1 周し終えた頃には 13 時過ぎぐらいになっていました。ここらへんでランチにしようと思い、観光地として整備された大沼国定公園の方向へと向かっていきます。
お土産屋などが並ぶエリアがありますので、付近に自転車を停めて大沼展望閣というレストラン兼土産屋に入りました。自転車に関しては、駐輪場が付近にないので近くにいる職員らしき人にどこに停めておけばよいのか聞きましたが、とりあえずその辺の空いてる場所に停めておけばよいとのことでした。そんなんでいいんだ。
メニューはラーメン、うどん、そば、丼もの、ジンギスカン定食など色々ありますが、北海道らしいものとしていかめし定食を選びました。
いかめしといえば森駅の阿部商店が有名で、実は 2 日目に行く目的地の候補になっていたのですが、日曜日は定休日だったので諦めていました。
さて、ここで出されたいかめしが阿部商店のものなのかはどうか分かりませんでしたが、美味しくいただきました。
日暮山を目指して
まだ帰りの新幹線に間に合う列車の時間まで 2 時間半ほどあったので、まだいろいろ周ろうと思います。調べたところ、日暮山展望台という眺望のよさそうなスポットを見つけたのでそこまで行くことにしました。電動アシスト自転車だし、まぁ大丈夫だろうと思いました。
少しばかり嘗めていました。完全に軽登山です。
日暮山への入口は車両通行禁止になっています。自転車はどうかわかりませんが、一応車両なので駐輪して徒歩で登ることにしました。凹凸の激しい砂利道でパンクさせても問題ですし。
今さら振り返ると、北海道の山林に入るときは絶対に複数人で行くべきだと思います。本州と違ってヒグマが生息しており、クマと出くわしたときは非常に危険です。登山中にそれに気付いて YouTube の動画をスマホで爆音で再生しながら登り切りました。同じような風景が続いて地図にも道路が表示されず終わりが見えないので体感 1 時間ぐらいかかったような気もしましたが、実際には 30 分もかかっていないと思います。道中、人間にも小動物にも一切出会いませんでした。カラスぐらいかな。
登り切ると駐車場と思しきスペースがありますが、車両通行禁止なので当然一台も車は停まっていません。そして先客もカラス以外いません。
少し上るとようやく眺望のよさそうな所に出てきて、大沼、小沼方面を眺めることができるスペースがあります。草木が生い茂っていて、ワイドに見られるわけではありませんが、ここまでしんどい思いをして登ってきたので、「ウオー」と思わず声を出してしまいました。
下りは楽です。転ばない程度に走って下山しました。
駅まで戻って自転車を返却した後、帰りの特急列車の時間までまだ少し時間があったので、適当に行けるところまで大沼公園を散策します。
自転車返却時に日暮山まで行ったことを伝えると驚かれました。行く人はいるみたいですけど珍しいようです。
東京の帰途へ
帰りの北斗 12 号に乗るための自由席特急券を購入した後、まだ数十分ほど時間があるのでお土産でも買うことにしました。駅前に大沼だんごのお店があるのでそこで買い物をすることにしました。
大沼だんごの店は駅前に 「沼の家」と「谷口菓子舗」の 2 店舗がありますが、今回は沼の家のほうに寄ることにしました。だんごは夕方には売り切れるらしいという事前情報があったのでダメもとで入店しましたが、無事に「元祖大沼だんご」を購入することができました。日持ちがするなら複数個買おうと考えましたが、消費期限は 1 日しかないので 1 箱だけ購入することにしました。
15:43 発の特急列車に乗って、新幹線に乗り換える新函館北斗駅へ向かいます。帰りは行きの時よりも新しい車両が来ました。ディーゼル車特有の排ガス臭さもかなりマシです。
大沼公園駅からの乗客は僕一人だけでしたが、駅員さんには親切に乗車位置を案内していただきました。
10 分ほど乗車すると、乗換駅の新函館北斗駅に着きます。たった 10 分の乗車に特急を利用していますが、これに乗らないと間に合いません。間に合わないと自腹で東京まで切符を買って帰る必要があります。
帰りのはやぶさ 40 号の発車まで 20 分ちょっとあるので、直接新幹線ホームには向かわず、改札を出て買い物に行きます。駅の隣にほっくるという商業施設があるので寄ります。
ちなみに下の写真の非常に絶妙な造形のキャラは、ずーしーほっきーという北斗市公式のゆるキャラです。
飲み物とかアイスとか、キーホルダーとか色々購入した後は、発車準備をしている新幹線にさっさと乗り込みます。開放していたせいなのかエアコンの冷気がなく暑いです。
新函館北斗駅を出て、青函トンネルを抜けたあたりで大沼だんごを食べることにしました。盛岡に着く辺りまでちまちまと食べていました。爪楊枝一本だけだと綺麗に食べ切るのはちょっと難しいですね。
仙台からは大量の乗客が乗ってきて隣の通路側の席も埋まってきました。早起きして、自転車漕いで、登山して、走って、みたいなことをしていて流石に疲れて、大宮までウトウトしていました。
東京駅に着いた後は、日曜の夜でも駅はごった返してるので、特に写真も撮らず淡々と帰宅しました。ちょっと待っていればサンライズ瀬戸・出雲が見れましたが、別に乗るわけでもないし、毎日運行で珍しくもないのでやめました。
帰宅後は、新函館北斗駅で購入した駅弁「鰊みがき弁当」を食べることにしました。車内で食べる選択肢もありましたが、食べるタイミングを逸したので自宅でいただくことにしました。
函館駅には「かにめし」など華やかな駅弁があり、「鰊みがき弁当」はなかなか自分でも渋いチョイスだとは思いますが、これは本当に他人に薦めたくなる駅弁です。身欠き鰊の甘露煮と白米って本当に合うんですよ。
その日は完全に疲れ切っていたので、布団に入ると一瞬で寝落ちできました。
最後に
東京から陸路で函館に行って、1 泊 2 日でも十分満喫できます。
この旅が何かの参考になれば幸いです。そのうちもう一回行きたいと思います。
おわり。
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