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「書く人あれば読む人あり」~編集の意図~

※〈ちょこっと倶楽部・エディターコース〉メンバー向けの限定記事です
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スピカさんのエッセイ集『零れ落ちた光を集めて』を購入し読んだことは今朝の記事に書いた。

タイトルのごとく、スピカさんの中に光を見るエッセイ集だった。
読後しばらく、胸のあたりに去来する感情をボンヤリと反芻したのは、スピカさんの編集意図がヒシヒシと伝わってきたからだ。

書物は編集なくしては成り立たない。
今日のメンバー特典記事「書く人あれば読む人あり」は、この編集という作業について考えてみたい。

過去に書きためた作品を集めて一冊の本にしたいという夢は、ことnote村にあっては多くの人が持っているのではないだろうか。
『零れ落ちた光を集めて』はまさにそうした成り立ちだ。
そこに必要な編集という作業について考えてみよう。

本を出すにはまずは企画が必要だ。
出版社であれば、企画書を提出して部内あるいは編集局内の企画会議を通すなどの手続きが必要になる。
これがまたとても時間がかかり、やれそんな本が売れるのか、やれ売価はいくらで初刷りは何部なのかなどと面倒くさい代物なのだが、幸いnoterが自分の作品をまとめるにあたってはそんな面倒な手続きは不要だ。
いきなり本にしてしまうことだってできる。

しかし待って。
まったく考えなしに本が作れるなどとは思わない方がいい。
そんなことをすればまず誰にも読んでもらえない一書になることだろう。

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