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清少納言様へのラブレター




春はあけぼの で始まる
枕草子。

夏は夜、秋は夕暮れ、
そして、冬は、

つとめて雪の降りたるは、
言うべきにもあらず

つとめては、早朝と言う意味なのですってね。雪が降ってれば、尚更、素敵だと書いてらっしゃるわね。

私も同感。千年経った今も
同じよ。
音の無い雪の気配で目を覚まし、カーテンを開けると、そこは、昨日と打って変わった、幻想の世界。

中学2年生の時に、始めて、
納言様の枕草子を授業で習ったの。
でもね、
春はあけぼの、のセンテンスだけしか心に残らず、
長い時が過ぎゆきました。

思いだすわ。
私は国語が好きで、感受性の強い14歳だったのだけれど、国語のお婆ちゃん先生が、
大っ嫌いだったの。 
それにね、
平安時代なんて、異次元の
世界の話しだわ、とも思っていたわ。

それに加えて経験の浅さ。

四季でさえ、
たった14回しか過ごしていないのですもの。無理もありま
せん。
興味を抱けなかったの。
ごめんなさいね。

ところが、

人生を重ねてから、再び、
枕草子を読んでみると、
納言様の鋭い感性が胸に
突き刺さるわ。
こんな素晴らしいエッセイだったなんて!

異次元の世界の話しどころか、悠久の時を経ても、
人の心模様は何も変わらず、共感し、納言様を身近に感じ
るの。

四季の移ろいは格調高く。 人生の機微はしっとり語り、

そして貴女の、中学の教科書には書いてない、以外な一面を知るのよ。

位の高い殿方から、モテモテだったととも伺ってるわ。 
だから
恋バナにも、嘘がない。
イケメンがお好みだったのねぇ。

その上に、
お淑やかとは真逆の、とんでもない毒舌家。そこまで言っても構わないのか、ハラハラさせられてしまうわ。


どれもこれも 
いとをかし。

お目にかかりたかったわ。

   千年後輩 白木蓮より











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