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製作知識 裏板「ボタン」の隠れた役割り
前回は、弓のしなりを作るための「エンドピン」でした。
忘れてはならないのが、弓にはもう一つ、反対側にもしなりがある。
ヴァイオリンは、ボディ中腹をしならせたいので、
ネックの力で、ボディ上端を持ち上げる必要がある。
どうやって持ち上げるのか。
![](https://assets.st-note.com/img/1664892915461-8OHTRAFF7p.jpg)
実はこれが、裏板「ボタン」の隠れた役割りでもある。
エンドピンと同様に、ブロックの外側に「ボタン」を作り、
ここをネックが持ち上げて、ボディをしならせようとしている。
![](https://assets.st-note.com/img/1664893039896-QGRBxOoT7x.jpg)
私は、この仕組みをうまく機能させるため、
裏板ボタンを持ち上げる力が、両サイドにスムーズに流れるように
アウトラインを滑らかな曲線にしている。
![](https://assets.st-note.com/img/1664893087610-G6fZZoJIWl.jpg)
このデザインは、現在の一般的なヴァイオリンと異なる。
他と違うことをするのは慣れているが、「勇気」はいる。
誰も「これでいいよ」、とは言ってくれない。
さらに、裏板ボタンのデザイン変更だけなら難しくないが、
実際には、弦の端はペグが支えているので、力の運び方も問題になる。
うまくいくだろうか。
不安がいっぱいだ。
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