約一ヶ月で短編99作を読んだ所感

 みなさん進捗してますか?
 第二回こむら川小説大賞に参加してくださったみなさんお疲れさまでした&ありがとうございました。
 はじめて小説を完結させたよという方から、商業作家まで幅広い感じで参加していただいて面白かったです。
 せっかくなので、講評をして思ったことなどを書いていこうと思います。
 これは自分でも出来ていないので、自戒も込めてということで書くのですが、一次創作よちよち赤ちゃんだよ!って方のお役に立てるかなと思います。
 あと、こっちの大澤めぐみさんの記事も参考にしてください。
 →大澤めぐみの花鳥諷詠 短編小説の書きかたっていうか、なんか雑感とか

おさらいまでに今回のレギュレーションはざっくりこんな感じです。
◆3000以上10000以下
◆お題は「擬態」

◆文字数と物語の規模を見極めよう

 今回、上限が1万字だったのですが、結構カツカツになっているかな?という方もいました。
 1万字、大澤めぐみさんの記事でも言われているのですが、メインの登場人物は絞ったほうが無難です。
 あと、単純にどんどんキャラクターを並べられてもキャラクターを把握する前に物語が終わってしまう……。
 多くても三人以下で完結するような物語を意識したほうが物語を1万字以下に収めやすいと思います。

◆読者を気持ちよく裏切ろう

 読者を裏切る展開、やってみたいですよね。僕もキレイにバシュッと最後の一文で読者をあっと驚かせる作品に憧れます。
 これ、難しくて、基本的にあっと驚かせる意外なオチが本当に意外とか突然だとムッとするみたいなことも起こります。
 ムッとしたくて作品を読む人は少ないと思うので、読者に気持ちよくなってほしい……と思う人は、作品のオチに対して納得できる伏線を散りばめておくのが良いと思います。
  一度オチまで書いてから、ヒントをあとから前半に挿入するでも構いません。
 あのときの違和感はこれだったのかーと小さな違和感と、ネタバラシへの納得感が、読者の気持ちよさと快感につながるし、裏切られた!といい感じに思えることが多いと思います。

◆お題の回収はわかりやすくしよう

 今回、お題として「擬態」がありました。
 様々な擬態への回答があり、それは変身では?みたいなのは置いておいて「あーそれが答えね!ありがとう」となるのが読んでいてすごいストレスが少なかったです。
 捻っても、隠しても、擬態だけど擬態しないのが俺の答えだでもどれでも面白いのですが、隠しすぎてわからない場合などが結構あって難しかったです。
 僕の読む力が低いのもあるのですが、読むときに「わからなくて」何度も往復したり、確認するのは読者にとってもストレスになり得ると思います。
 結末でも冒頭でも、途中でも「これが答えだ」と突きつけてくれると親切だなと思いました。

◆書き手と読者の情報量は違う

 意外なオチ!にも、お題回収にも言えることなのですが、基本的に書いていると頭の中に情報が全部あるので忘れがちなのですが、読者は書いているあなたほどの情報や前提の共有はしていません。
 なにかヒントを入れたかったり、気がついて欲しいことがある場合は「ちょっとバレバレすぎるかな?」という位の親切さで情報を提示したほうが間違いが少ないと思います。
 抽象的な表現も、実はかなり伝わりにくいので、何を示しているのか読み取ってほしい場合はヒントを書いてあげたほうが多分わかりやすいと思います。
  あなたの出したモチーフは、あなたにとってはなにかの象徴でも、読む人にとってはそうとは限らないので……。
 読者と俺は喧嘩をするぜ!俺にかかってこい!というタイプの方でもない限りは、読者へのストレスを減らすことを考えたほうがいいのかなーと思いました。

◆終わりに 

 色々書きましたが、こむら川に参加したみなさんに対しては、本当に完結させたことが偉いし、すごいので、そこは自信を持ってほしいなと思いました。
 期間内に定められたお題をもとに、規定の文字数で物語を書き上げるというのは難しいことだと思っています。
 まずは完結させて、感想や講評をもらって誰かの感想を活かして次につなげてもらえたらいいなと思います。
 継続は力なり!どんどん完結させて、たくさん強くなりましょう!