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色彩の暴力
2020年10月16日 03:09
「…私、オーロラを見るのが小さい頃からの夢だったの!」たしか入籍してから数ヶ月が経とうとしていた頃だろうか、乗り換えのために駅構内を2人で足早に歩いているさなかに、妻が唐突に口火を切った。僕は、ああ、これから乗り換えまでの時間はお互いの夢を語り合う時間なんだな、と思ってこう言った。残念ながら、僕の壮大なる夢のカケラのプロローグは、妻のあきれ声によって途中で遮られ、最後まで聞いてもらえな