![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/29601481/rectangle_large_type_2_967160537f78554760ec3aec7a158eb5.jpg?width=800)
スイスチーズあれこれ (スイスでワイン造ってるの? #24)
先日、神戸のワインショップで開催された「チーズフォンデュとスイスワインの会」。
弊社のワインをご提供しチーズフォンデュは僕が作りました。
ワインだけでなくチーズも大好きな僕は、あれこれと試行錯誤を繰り返し、今では自称「日本一のチーズフォンデュ」と豪語しています。(笑)
こんな前置きで始まった今回の記事はもちろんチーズ!
さて本題に入ります。
山岳酪農で有名なスイス。
牧畜の歴史は長く、チーズの生産は古代ローマ時代までさかのぼることができます。
昔ながらの小規模な経営形態は変わらないままです。
ワイン造りも古代ローマ時代から生産が続き小規模な経営形態。
チーズとワイン~共通している点が興味深いです。
観光資源
エメンタール、アッペンツェール、グリュイエールといった主要チーズ産地ではチーズ工房が公開されており観光の目玉の一つになっています。
公開されているチーズ工房では製造工程を見学できたり、直売所が併設されたりしています。
これら産地のチーズ工房は公共交通機関で訪ねることができますので、スイス旅行の際にはちょっと足を伸ばして行ってみてくださいね。
スイス人の思いやりの心(エメンタール)
アニメ「トムとジェリー」にも登場する穴のあいたチーズとして有名なのがエメンタール・チーズです。(トップ画像はエメンタールの博物館レストランでの食事)
エメンタールのチーズ博物館を訪ねるため、バスに乗る際「チーズ博物館に行きますか」と僕が運転手さんに尋ねたのを聞いていたお婆さん。
チーズ博物館に近づくと「次やで〜」とスイス方言のドイツ語で教えてくれました(ドイツ語の分からない僕にはそう聞こえました)。
見ず知らずの言葉も通じない外国人に声をかけてくれるなんてやっぱりスイス人は思いやりがあるな〜と感動しました。(スイス人の思いやりの心については以前の投稿でいろいろ綴っています。あわせて読んでくださいね)
スイス人の思いやりの心(その1)
スイス人の思いやりの心(その2)
タ、タクシー?(アッペンツェール)
ネット情報によるとアッペンツェール駅からバスに乗ってチーズ博物館に行くはずでしたが、駅前のバス停にはそこに行きそうなバスはどこにもありません(汗)。
バスの運転手さんに尋ねたところ「あれに乗って行き〜」と指差された先を見るとなんと乗用車ではありませんか!
「タ、タクシーやん!高いやん!」
そのタクシーのような車の運転手さんにおそるおそる尋ねてみると「ああ、行くで〜」というではありませんか。
どうやら乗合タクシーのようで、地元の人の足代わりになっているようでした。
無事に到着すると「帰りも迎えに来るで」ということ。そこで時間を約束して帰りも駅まで乗せてもらいお金を払おうとすると「行きにお金もろたから運賃はええよ〜」
えっ、ええの?「ダンケシェーン!(ありがとう)」
ちょっとした嬉しい珍道中でした。(下の写真はアッペンツェールのチーズ博物館前)
美味!(グリュイエール)
スイスチーズの中でもぼくの一番お気に入りはグリュイエールです。
熟成が進むと日本の出汁のような旨味が高まり、美味しいことこの上ないです。ただし、熟成が進んだ物は香りがきつくなるので苦手な方もいらっしゃるかもしれません。
グリュイエールのチーズ工房(メゾン・ド・グリュイエール)は駅前にあり、エメンタールやアッペンツェールより断然アクセスはいいです。
でもグリュイエールに来たならば、駅前の工房を訪ねるだけでなく、徒歩15分(バスで5分)ほどの小さな町まで足を伸ばしてください!
とても可愛らしい町並みです。町までの道は観光客も多いので迷うことはありませんよ。
ここでぜひお試しいただきたいのはチーズフォンデュやラクレットといったベタなチーズ料理ではなく、グリュイエール・チーズを使った名物料理Croûte au fromageです。
食パンを白ワインに浸し、ハム、たっぷりのチーズ、卵を乗せて焼いたクロックムッシュに似た郷土料理です。
余談になりますが、チーズフォンデュは寒い冬の食べ物、それ以外の季節にレストランでチーズフォンデュを食べているのはほぼ観光客ですね。
坊さんの頭?
フランスとスイスの国境に位置しているジュラ地方で造られるセミハードタイプのチーズに「テットドモワンヌ」というものがあります。(花びらのようにカットして食べます)
「坊さんの頭」と訳されることがありますが、フランスやスイスにはお坊さんは歴史的に存在しないので、「修道士の頭」と訳す方が正しいかな~(細かくてすみません)。
チーズとビール
スイス人はフォンデュやラクレットといったチーズ料理にはワインを合わせ、決してビールと一緒に食すことはありません。その理由は、溶けたチーズをビールなどの発泡性の飲み物と一緒にとるとお腹の中で固まってしまうと信じているからです。アメリカ人などがピザを食べながらビールを飲んでいると「あいつらいっこもわかってへん!お腹の中でチーズ固まるで〜」と言って馬鹿にします。
シュナップス
でもご安心ください、お腹の中で固まったチーズは「シュナップス」と呼ばれる果物で造られたブランデーで溶かす事ができます。
私の得意料理であるチーズフォンデュもさくらんぼのシュナップス(キルシュ)を入れます。
チーズフォンデュは「ヘルベティカ森本のクックパッド」のレシピで一番人気のこちら
Beyond the Glass
ワインを通じてスイス文化を日本のみなさまへ
Helvetica
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?