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スイスワインって高いの? (スイスでワイン造ってるの? #23)

スイスワインを知る人からよく言われるのが「スイスワインは高い」です。
本当のところどうなのでしょう?
結論から言うと・・・「はい、スイスワインは高いです」。
でも高いのには理由があるのです。

今回はスイスワインのインポーターとしてスイスワインが決して不当に高いわけでないことを綴ります(言い訳かよ!と聞こえてきそうですがどうぞこの先を読んでください~)

ビッグマックが750円!

スイスワインが高い一番の理由はスイスの物価が高いことです。
物価の高さでは世界の1,2位を争うスイスは、ハンバーガーのビッグマックが1個約750円*と日本の約2倍もします。
日本ではドリンクとポテトが付いたセットが690円!

スイスのスーパーに並ぶワインは日本の2倍もしませんが、やはり日本と比べて高くなっています。

また、山の多い国土でぶどう畑を開墾、維持するための費用は非常に高いものとなります。
山や湖に面したぶどう畑はほとんどが急斜面のため機械を入れることができません。そのためぶどうを収穫するにあたって多くの生産者さんは手作業になり、ワイン生産のコストが高くなってしまいます。(下の写真はバーゼルラント州のぶどう畑)

* 2020年6月時点で日本のビッグマック単品は¥390

海がない!

皆さんご存知のとおり西ヨーロッパの真ん中に位置するスイスには海がありません。
スイスワインを海外に輸出するためには、まず港のある外国まで陸送する必要があります。
そのため海に面しているフランス、イタリア、スペイン、チリなどに比べて輸送コストもその分高くなってしまいます。

安いスイスワインは高い、高いスイスワインは安い

スイスワインが高くなる理由を挙げてきましたが、ワインの「値段」ではなく「価値」を考慮するとどうでしょうか。

ワイン生産者で元スイスワイン推進協会長のGilles Bessseは「安いスイスワインは高い、高いスイスワインは安い」と言っています。
元々値段の高いスイスワインですから価格帯の低いワインは同じような価格の他国のワインに比べると価値が劣ることがあるのは事実です。

しかし、高品質のスイスワインを他国の同等のワインと比較すれば、スイスワインはリーズナブルな値段であることがわかります。
また、値段の差を補っても余りあるほど、スイスワインの品質は本当に高く、味わい深いものが多く魅力がいっぱい詰まっているのです。

「お〜、そうか。高いのには理由があるんだな。そんなに美味いのなら一度飲んでみようかな」と思っていただけたら嬉しいです。

スイスの公用語で乾杯しましょう!
Zum Wohl ! Sante ! Saluti ! 

Beyond the Glass
ワインを通じてスイス文化を日本のみなさまへ
www.vinumhelvetica.com



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