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フォントが紡ぎ出すいろんなもの

どうも、ベテランデザイナーのはしあやです。

真夏ですね。
肝試しの季節ですね。

肝試しと言えば「怖い話」です。

怖い話と言えば・・・。

そう、ブラックな案件!!

デザイナーの中には、非常に背筋が凍るような体験をしたことがある人も少なくないでしょう。「本当にあった怖い話」ってありましたよね。

いわゆる「恐怖系の文字タイトル」といえばアレ!なやつ。

あれっぽい文字タイトルをイラレでどうやって作るんだろう?とか思ったことはありませんか??

もちろん、Photoshopでも作れますし、Illustratorでも作れます。

と、いうわけで。

フォントの持つ力を検証してみましょう!(唐突)

フォントによって感じるいろんなもの

さて、怖い話のタイトルを作るとしましょう。
ベタ打ちをしたらこんな感じです。
サイズとカーニングくらいは触っておきました。

その1・ただ打ってみました

普通にゴシック

なるほど。
ふむふむ。
・・・・・・。

なんでしょうこの「お役所感」?
いや、お役所感というか「楽屋感」?こちらのスタジオでこういう事やってますよー的な張り紙感といいますか。ただただ、標準のゴシック系の文字で打つとこんな感じです。

怖さがそれほど出ておりません。
誠実というかなんというか。面白みも何も感じられませんが、ただそれほどブラックには感じないのは確かです。

次いってみよー!

その2・おなじみ明朝体(太め)

太い明朝

なるほど。
ちょっとは公式っぽくなりましたね。
加工次第ではブラックになりそうな、リアル話っぽい感?

なお、この場合「ブラック」の部分に於きまして、カーニング調整×サイズ調整を行っております。わかんなかったでしょ?
※話と案件の間も最終的には詰めないといけない
これがグラフィックの人のめっちゃ細かいこだわりでございます。

普通すぎるので次、次。

その3・よく好まれる(?)あれを使ってみた

丸ゴシック系

みなさまに愛される丸ゴシック系の登場です。

いっきに怖さが吹き飛び、さらにポップな感じまで醸し出し始めました。
下手をすると、和やかにお菓子食べながら歓談まで始めてしまう可能性すら秘めているのではないか?と思われる雰囲気です。

きっとタイトルの内容は間違いに違いない。
こんな柔和な微笑みを感じさせるものでブラック案件と来たら、逆に恐怖かも知れませんが、来ない、きっと来ない。

次いってみよー!

その4・ちょっと前に大ブームになったアレを召喚

すずむし

おお・・・おおおおおお!

さてどうしましょう、なんと言えば一番良いのかわかりませんが、この懐かしさと暖かさを内包したこの感じ!
夏休みの淡い思い出。子供の頃に祖父母宅で過ごした懐かしくて甘酸っぱい夏休みの・・・夏休みしか出てこない!

とにかくそんな感じで、ポスターちっくな素敵なお話にしか思えません。

次いってみよー!

その5・モダンテイストはこちらかしら?

タイポス

なるほどなるほど、なぜだかちょっとお紅茶片手に優雅なひとときとか良いのではないでしょうか。ブラックというのはコーヒーの話しなのかも知れませんね。

そしてこやつはカタカナのカーニングが他とかなり違うため、くっついちゃってるじゃないかとかいう箇所が異様に気になるのがグラフィックデザイナーの宿命でしょう。

次いってみよー!

その6・ほにゃっとしたアレ

プリティー桃

や・・・やりやがった・・・あいつやりやがった・・・。

くらいに、何があったのかわかりませんが本当にブラックなのか、それとも本人がブラックなのかすらもわかりませんが、とにかく脱力感を全面に醸し出してしまったため、夏休み感は増大してしまったという例でしょう。

これを使った場合、もうちょっと漢字とひらがなのバランスを変えてみると、動きがもっと強調されて素敵なタイトル文字になるのではないかと思いますが、とりあえず次いってみよー!

その7・ここで小噺をひとつ・・・

画像7

落語で有名な勘亭流なんかを使ってしまった場合、非常に巧みな「マクラ」「オチ」を用意してからの小噺をしないといけなくなりそうで、非常にハードルが上がりまくってしまうのではないかと思われてしまいますが、落語には怪談ものもあるため、もしかしたら場合によってはマッチングするのかも知れませんね。

では次いってみよー!

その8・それほんとにブラックなの?

タカハンド

はしあやが個人的に好きなフォントさんでございます。

点が全部丸いんですよ。
円形大好きです。男性陣には嫌がられますけど、丸はいいんですよ丸は!

そしてここで知りました。
こいつ、使い勝手そんなになかったのか!!!

ただ、こういうフォントの場合は使い場所を適材適所にすることにより、絶大な効果を生み出すことも多いので、できるだけフォントへの知識とアンテナは張り巡らせるのがポイントでもあります。

次いってみよー!

その9・華麗に登場!

オーブ

こちらも私、はしあやが大好きなフォントでございます。
ほら、なんというか・・・なんかかわいいでしょ?

_人人人人人人人人人人_
> なんか かわいい <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
(パワーワード)

なんていいますか。
不思議の国のアリスといいますか。

童話なメルヘンな感じがするじゃないですか。

ただ、ある意味ブラック話にはマッチする可能性が往々にしてあります。グリム童話ってもともとホラー話ですからね。
え?アリスはグリム童話だったのかって?

知らない。

さて、次いってみよー。

その10・どう使いこなすのが正しいのかわからないけれど

昭和感

なぜでしょうね、特に色々やってないのですが、こうやって1色にしてしまうととたんに「謎の昭和感」が出てきます。ワープロというか。

ある意味では非常にブラック話に近づいているのかも知れません。

次いってみよー!

その11・病んでしもうた

ぐちゃっと

おっと・・・確かに怖い。確かにブラックぽい。

しかし、違う、違うんだ!
イメージしているものよりずっと危険ぽい!!!

つ、次いってみよー!

その12・もうわからなくなってきた

プイッコ

よく、デザイン案をだしたりロゴ案を出したりしているとあるんですよね。
やり直しとかいう恐怖ワードが。

方眼

で、それが何度も繰り返されると、だんだん何を目指していたのかわからなくなってくる瞬間というのがあるんですよね。

かわ

クライアントへの趣旨説明なんかもちゃんと設計してたんですけど、何を言っても首を縦に振ってくれないとかいろいろありましてね、作ってるほうも段々時間が迫ってきたりとかで本当にえいや!っと無茶をしでかしてみたりとかするんですよ。

トンネル

でも、最終的にはね。。。

その13・ほら言ったじゃないですか

標準

結構ね、最初の頃に言ってたんですよ。
普通の明朝系をちょっと加工したりとかでぇ〜・・・ってさ。

で、色々出した後で、最初に出したやつとか再度出してみることもあるんですよね。こちらとしては初回のが最高値で出してたやん的な。

そうしたらですね。

「これいいですね!」

待たんかい!!!!!!!!!!

_人人人人人人人人人人人_
> これこそブラック! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

ということで告知(?)

プチZoom会を肝試しとして(?)開催します。
ブラックな案件で苦労した話を口から出して発散しましょうの会です。

近々、twitterとかでこっそり募集いたします。

↓完成版

タイトル

いろいろしでかしてみたらこんな感じに仕上がりました。
ぽいでしょ?

記事を読んで「コンビニコーヒーでも1杯おごってあげよう!」と思った方はサポート頂けると嬉しいです♪ ※高額はやめてくださいね。あくまでもコーヒー代の足しにさせていただければこれ幸いです(笑