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お酢好きが驚いた!初めて知ったお酢の味

「お酢って苦手なんですよね〜」
「お酢って、そんなに美味しいんですか?味が違うんんですか?」
こんな声をよく聞きます。
声を大にして、伝えたい。
「美味しいお酢があるんです!!」
しかしながら私もお恥ずかしい話、ビネガー・発酵料理研究家として活動を始めるその日までお酢の酸味は同じだと思ってました。
そんな私が、衝撃を受けてお酢の沼にハマった話です。


そもそもお酢好きでしたが、スーパーで買えるメジャーなお酢しか知りませんでした。
調味料を選ぶ時、どのようにしてますか。
多くの方は小さい頃から慣れしたんだ味を手に取ることが、
多いのではないでしょうか。
私の実家には、誰もが知っている有名な調味料しかありませんでした。
母の作る料理は美味しかったですし、特にきにしてもいなかったです。
なので迷うことなく同じ種類の調味料をつかっていました。

ある時料理上手な友人が、「最近、富士酢って美味しいお酢にであってね。
それで作る酢の物が美味しいのよ」と教えてました。
彼女の料理は美味しかったし、食の好みも似ていたので
気になってデパートで探してみました。
見つけたそのお酢は、なんと当時私が知ってるお酢の約5倍くらいのお値段で販売されていました。
何者でもなかった私は、こんな高いお酢を日常に使うなんて!と思ってしまいました。
そして、プレゼントには使っていましたが自分には買えない日々が
続きます。

それからしばらくたってお酢の仕事をすると決めたその日。
今まで抑えていたお酢への興味が、膨れ上がります。
まるで有名店のケーキを買いに行くテンションで
「富士酢」を買いにいきました。
高鳴る鼓動を抑えていたと思います。
「ああ。私は本当は使いたかったんだな。」とその時初めて知りました。
当時のそこそこ美味しいケーキと同じくらいの値段なのに買えなかったのも、今となっては疑問です。


自宅に帰り、さっそく緊張しながら開栓。
開けたてのお酢の香りが好きなんですが、
きっかけはこの時かもしれません。
「あー酸っぱい匂いだけど、今までに感じたことない香り!」
そして、主人のウイスキーのショットグラスに琥珀色の液体を注ぎます。
うっとりしている、だいぶおかしい自分に気づかず試飲。


「美味しい!」

味わった自分を疑う第一声です。
紛れもなくグラスに入ったそのお酢は、酸っぱいよりも先に美味しさを
教えてくれました。
そのあと、穏やかに酸味がおいかけてきます。
今までのお酢との違いに、困惑ししばし固まっていたと思います。
そして、もう一口。
なんて、勿体ない時間を過ごしたんだろうか!
こんなに飲めるくらいのお酢があるなんて!
と後悔しました。
好きなものに、こんな感激をするものがあると知ったわけです。
大げさに感じるかもしれませんが、本当にそれくらいの衝撃でした。
値段が違うとこんなにもお酢は味が違うのか。
何がこんなに違うんだろう。
この日から、私のお酢への探究がはじまりました。

なかなか、お酢を試す機会は少ないかもしれませんが
最近はデパートの物産展やこだわりのお店、道の駅などでその土地の
こだわったお酢を販売してることがあります。
小さい瓶のものもあるので機会があれば、ぜひ試してみてください。


今回ご紹介したのは、京都の飯尾醸造さんの「純米富士酢」。
お酢好きから、専門家への扉を開けてくれた1本です。
料理家さんや料理研究家さん、料理上手さんで愛用している方も多くいらっしゃいます。
「富士酢」の原料は農薬不使用の地元京都・丹後の山から湧き出た伏流水です。
また5代目は農大卒業生。お酢の第一人者小泉幸道先生の元で在学時代からお酢の独特の香りについて研究をされいたそうです。
まだお伺いしてないので、訪れる日が楽しみです。


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