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色褪せることのない愛

 お久しぶりです。さっちゃんです。

 幾分時間が空いたものですから、やっぱりいろいろなことがありました。一年の間にお茶なども随分楽しみましたので、写真で少しお裾分けです。

 一番良かったことは、あの子がずぅっと憧れていたお仕事にようやく就職出来たことかしら。慣れないことばかりではあるものの、あの子なりに毎日頑張っているようです。

 けどそもそもお仕事ってなんなんでしょうか?

 お仕事と言うのは私にとっては生きるためにすることです。しなくていいならやりたくないけど、しなくちゃいけないなら今のところで頑張りたい……それくらいのものです。だって働くって、大変だもの。

 去年新しい職場に移ったせいで毎日が目まぐるしくて、きづけばあっという間に誕生日が間近になっておりました。息をするだけで精いっぱいだったのがほんの少し楽になってきて、ひたひたと這い寄る秋の気配とまだ色濃い夏の名残の交じり合う今日この頃の空気はなんだかほんのり甘ったるく感じられるようです。

 理由は分かっています。去年、あの子が私にプレゼントをくれたのを思い出すからです。なんど思い返しても胸がときめいて、色褪せることのない喜びをもらえました。

 思えば昔から、人に与えるのが好きでした。何かを与えて、笑顔が返ってくるのが好きでした。

 そのためなら労力もお金も惜しまないし、喜んでくれるだけで幸せでした。痛い目を見たことがないわけじゃないのに、どうしてもやめられないのだからきっとこういう生き方しかできないのでしょう。

 けど、私、あの子が去年のお誕生日に私にアイシャドウをくれた時、本当に本当に嬉しかったのです。綺麗な桃色できらきらと光を反射するラメが可愛らしくて、お気に入りです。

 色んな人からそれよりもずっと高いモノも、優しい言葉ももらったことがあるはずなのに、どうしてかしらね。

 喜びに目がくらんでいるものだからほんとうのことは分かりません。

 けど、あの子が誰かになにかしてあげたい時、好意を示したい時、優しさを分け与えたい時、こうやって行動に移せるようになったのが泣きたくなるほど嬉しいんです。行動できるくらいちゃんとお金がもらえるお仕事ができて、心の余裕が生まれて、幸せだって笑ってくれて。

 私からしたら面倒なお仕事も、あの子は働けて嬉しいというんですからあんまり腐すのはよくありませんね。気を付けなくっちゃ。

 そんなことを考えながら、今日もお仕事を頑張ります。

 ああ、どうかこれからもあの子に幸せばっかり与えられますように。そして、あの子も誰かを幸せにできますように。

 そんなことばかり考えているから、私はとっくに幸せです。 

 


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