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オンライン・サミット「新型コロナウイルス感染症:地獄の計画と終末の迫害」(2021年5月7-9日)

ヴィガノ大司教「新型コロナウイルス感染症:地獄の計画と終末の迫害」
「恐れよりも真実を」新型コロナウイルス感染症、ワクチン、グレート・リセット オンライン・サミット
2021年5月7-9日

Venite, faciamus nobis civitatem et turrim,
cujus culmen pertingat ad cœlum.
さあ、われわれの町と塔をつくろう、
塔の先が天に届くほどの。(創世記11章4節)

「時が来ようとしている、人々が狂い、狂っていない人がいると、その人を『おまえは狂っている。われわれのようではない』と言って責める時が」
大聖アントニオ

私は、パトリック・コフィン博士に、世界サミット「恐れよりも真実を:新型コロナウイルス感染症、ワクチン、グレート・リセット」(Truth Over Fear: Covid-19, the Vaccine and the Great Reset)[1]に参加する機会を与えられたことを大変感謝しています。講演の準備をしながら、参加者の皆さんにご挨拶し、真実のために尽力されている皆さんに祝福を送りたいと思います。とりわけ、精神と良心が暗くなるような大いなる混乱の時代にあって、皆さんのご尽力に祝福をお送りします。

3月25日に発表した私の声明[2]は、このイベントを開始し、いくつかの問題をより明確に扱うことで、その問題を先取りしたいと考えていたことはご承知のとおりです。これからお話しすることは、他の側面にも触れ、ある意味で私の前言を完成させることを意図しています。

メディアや政治家、大企業の経営者、さらには司祭や司教までもが、「つながった世界」(connected world)について執拗に語りかけてきます。その世界では、人間の身体能力が一連の技術的付属物によって増幅され、自動車と会話したり、プラスチックの円筒に話しかけてリビングの照明をつけたり、アレクサから交通情報を得たり、携帯電話でお寿司を注文したり、冷蔵庫の中の牛乳が賞味期限に近づいていることを知ったりすることができるのです。彼らによれば、この世界は人類の成し遂げたものと進歩を象徴しているのです。私たちを待ち受けている驚くべきものの多くは、すでに利用可能になっています。また、特許の取得が目前だったり、すでに特許を取得していたりして、市場に出す準備をしているものもあります。

昨年の初めに、私たちのうちの一人が偶然にもこのような状況から隔離されていたと想像してみましょう。その人は、本を書くために山のシャレーに引きこもったか、あるいは黙想と祈りのために修道院に入ったとしましょう。テレビも、新聞も、ソーシャルメディアも、携帯電話のニュース速報もありません。自然のリズム、鳥のさえずり、風の息づかい、渓流の轟音、鐘の音だけが聞こえます。この幸運な友人が、一年以上の時を経て、孤独だった期間を終え、この世界に戻る瞬間まで、彼は自分が去った時と同じようにこの世界を見いだすことができると信じていました。

世界中のほとんどの政府が実施している都市封鎖により、私たちが家に閉じこもっている間に、遠く離れた場所にいたこの人が戻ってきたら、何を見るでしょうか。

その友人は、自分が小説、あるいは教父たちに関する黙想に没頭している間に、世界は文字通り狂ってしまったことに気づくでしょう。公式データによると、高齢者や弱者の死亡数が通常の季節性インフルエンザとほぼ同じ数になるインフルエンザ症候群が、政治家、マスコミ、医師、法執行機関の共謀により、国民に恐怖を与える口実として利用されているのです。その友人は、周りにいる人々が、屋外でもマスクをしているのを目にするでしょう。故郷に戻って買い物をしようとすると、あの馬鹿げた口輪【マスク】をしていないという理由で食料品店から追い出され、レストランに食事に行っても、昨年までは診断目的には効果がないと指摘されていた綿棒検査【PCR検査】を受けずにはならなくなります。この「パンデミック」によって何百万人もの死者が出たと言われます。たとえ2020年に世界のすべての国で死者の数がそれ以前とまったく同じであったとしても、です。また、他のコロナウイルスと同様に突然変異することがよく知られているインフルエンザウイルスを理由に、世界の当局は何十億回もワクチンを購入しましたが、このワクチンは役に立たないと認められ、免疫を保証するものではなく、実際に深刻な副作用がありますが、誰もそれを認めたくないということも聞くでしょう。

その友人は、中国の遠隔地で最初に感染者が発生したとき、飛行機や外国との連絡を遮断するのに反対して「人種差別だ」と叫んだり、大勢のカメラマンや記者を引き連れて地元の中華料理店に春巻きを食べに行って連帯感を示すことに細心の注意を払ったりした人たちがいたことを知って、狼狽するでしょう。彼は新聞から、多くの国が10年以上前から公衆衛生を弱め、病院を閉鎖し、パンデミック対策を怠っていたことを知るでしょう【*】。そして、なぜ効果的な治療法や在宅医療が禁止され、代わりに感染者の容体が悪化するのを待って集中治療室に入院させ、深呼吸用の人工呼吸器を使って死なせるようにしているのか、理解できないでしょう。また、彼らを死なせてしまった人たちが自分たちの悪行の痕跡を残したくなかったかのように、死者は解剖されず、宗教的な葬儀も行われずに火葬されていたと聞けば、ショックを受けるでしょう。

メディアから毎日、テロリストのニュースを聞かされているのではない人にとっては、このような不条理なことは、どれほど理解できないように聞こえるだろうかと、皆さんは想像できます。そして、世俗の権威や宗教の権威の「命令」(diktats)に対する大衆の受動的で諦めたような従順さが、どれほど理解できないことでしょうか。なぜなら、この友人は、教会においても事態が変わってしまっていることを発見するだろうからです。それは、聖水がそこにはなくなり、座るところを示すしるしのあるスペースを椅子の置く場所とし、教会に何人まで入れるのか、衛生上の理由からご聖体は手で受けなければならない、といったことです。

この友人は、教区司祭たちや司教たちが、この集団的狂気に順応しているだけでなく、個人的にも貢献していることを知るでしょう。場合によっては、礼拝に出席するために綿棒やワクチンの検査を要求するというところまで行っていることもあります。彼らは、サン・ピエトロ広場にベルゴリオ一人しかいない有名なビデオや、ワクチンが中絶された胎児細胞に由来する材料で作られたものであっても、「道徳的な義務」としてワクチンを推進するインタビューをその友人に見せるでしょう。そして彼らは、教理省が、これらのワクチンを道徳的に正当だと急いで宣言したことをその友人に伝えるでしょう。

一年以上連絡を取っていない自分の友人たちと話をすると、その友人は、外出したり、休日に集まったり、復活祭やクリスマスを祝ったり、ミサに行ったり、告解に行ったり、秘蹟を受けたりするのを禁じられていること、国が外出禁止令を出し、店やレストラン、博物館やジム、学校や図書館を閉鎖していることを知ることになるでしょう。すべてが閉鎖されているのは、WHOやその他の「専門家」が禁止している治療法で治る可能性があるか、治すことの「できる」インフルエンザウイルスを恐れて、その代わりに「用心して待つ」ことを命じているからです。

なぜ誰も抗議しなかったのかと問えば、反対意見のデモも禁止され、警棒を持った警察によって弾圧されたと聞くでしょう。ワクチン接種を受けたくない人々用に、いくつかの国では拘置所が建設され、市民の動きを追跡することのできるアプリが義務化されており、今日では皮下マイクロチップの使用が、ウイルスの陽性を検出したり、ワクチンパスポートとして機能したりし、そのおかげで、飛行機で旅行したり、レストランに行ったりすることが可能になると理論化されていると聞くでしょう。

このようなことが可能になったのは、匿名の科学委員会が不合理で効果のないプロトコルを使って皆を支配していたときに、治安判事たちが沈黙していたからです。何百万人もの人々が家に閉じ込められていれば、感染症の数も減るはずですが、実際には都市封鎖が押しつけられなかった国々の方が死亡者数は少ないのです。何百万人もの人々が働けないように強いられ、違法にして違憲の決定によって悲惨な状況に追い込まれながらも従い、何千回も約束されているのに届かない馬鹿げた施しを待っています。何百万人、実際には何十億人もの人々が、少数の「慈善家」の決定に苦しめられています。その慈善家たちは、自分たちが主要株主である製薬会社が製造したワクチンを、彼らが主に出資している監督機関の承認を得て、押し付けることに成功しました。利益相反も、人道に反する罪も、自然の自由や市民の基本的権利の侵害もないのです。まるで暗黒郷(ディストピア)映画のように、すべてがスムーズに進んでいます。

さて、親愛なる友人の皆さん、この友人が直面しているのは、グレート・リセット、新世界秩序(New World Order)の提唱者、世界統一主義(globalist)セクトの信奉者たちが望むファンタジーの世界です。トランスヒューマニズム(人間改造主義)の世界では、病んだ地獄の心から生まれたアルゴリズムが、あなたが外出できるかどうか、どのような治療を受けるべきか、どのような活動を続けることが許されるか、どのような人々が働く権利を持つか、を決定するのです。そして、私たちがテレビやソーシャルメディアのマニアックな広告を信じて、家の中に鉄格子なしで監禁されている間に、暗闇の覆いの下では、ミキサーからiPad、電気自動車から通信教育まで、すべての人とすべてのものをつなぐことを意味する技術的なブレークスルーを可能にするために、5Gタワーがあちこちに設置されていました。パンデミックの名の下に、「社会的距離」を保ち、うまくいったとしても半年ごとにワクチンを受けるという永久的な義務が課せられています。そのパンデミックによる被害は、メディアのナラティブ(物語)の中や、政治家や体制側の医師による不幸な管理の中以外では見ることができないのです。

この友人は医者ではありませんが、この一年半、テレビやパソコン、携帯電話で主流のニュースにさらされて健康上の錯乱状態に陥ったということがないので、私たち全員に起こった狂気のような出来事を、エリートたちがしでかした犯罪計画もあわせて把握することができるのです。また、彼は逃れられないでしょうが(私たちも同じですが)、カトリックの位階階級が、教会の権威を利用して、天主と人間の両方に対する醜悪な犯罪、巨大な詐欺行為を承認するために、公式のナラティブ(物語)を押し付ける役割を果たしているのです。

2020年1月と今日の生活の状態を比較してみると、大多数の人々が避けられないものとして受け入れたこの地獄の計画が成功したことを認識しないわけにはいきません。統治者たちが採用した条項の本質的な不合理さを受け入れられず、すべての判断を保留して自ら処刑人に身を委ねる人々がいます。また、集団的な狂気に超自然的な意味を見いだそうとして、存在しない疫病の終息を天主に祈ったり、新型コロナウイルス感染症の新しい異教的な典礼に順応したりする人々もいます。また、より戦闘的な人たちは、起こっていることの異常さを受け入れられずに、天主のご介入を願っています。

自分で考え、永遠の御父から授かった理性を働かせるという良識を持ってさえいれば、この恐怖は、人類の永遠の敵が望む「逆さまの世界」、すなわちサタンのしもべたちが熱望する地上の地獄、反キリストの出現と終末の時代の序曲である「地獄の新秩序」(New Infernal Order)にほかならないことを即座に理解することができるでしょう。このようにして初めて、教会の最高レベルの背教を理解することができます。彼らはみな、十字架上のキリストを否み、キリストの優しいくびきよりもルチフェルの重い鎖を好むという段階にまで、世界統一主義のイデオロギーに従順であることを証明するために取っておかれたのです。

もし人類が本当に必要としている「グレート・リセット」があるとすれば、それは天主に立ち戻ることでしか、王たるキリストに個人および社会がまことの回心をすることでしか、得られません。

私たちは、善以外のすべてのものを許して合法化するという倒錯した自由の名の下に、王たるキリストを退位させるのを長きにわたって認めてきたのです。この「グレート・リセット」はゴルゴタで成し遂げられました。サタンは、天主の御子を死に追いやり、贖罪を妨げていると信じていましたが、実際には自分の決定的な敗北に署名していたのです。今日、私たちが目の当たりにしているのは、キリストとサタンの戦い、すなわち、黙示録の語る光をまとった婦人の子孫といにしえの蛇の呪われた子孫との間の戦いの、痛ましい後遺症(なごり)に過ぎません。

このように私たちに終末の時代の迫害が迫ってきているとき、私たちには超自然的な確信があります。それは、反人間的で反キリスト的なシナルキー【共同支配】を確立するための惨めな口実である、この奇怪なパンデミックさえもが、敗北する運命にあるという確信です。なぜなら、キリストは、圧倒的で不可避の勝利をもって、すでに永遠に敗北した者を制圧しておられるからです。この時代を決する勝利には、まもなく私たちが目にすることになる凱旋式があるでしょうが、その勝利への確信によって強められて、私たちは、王たるキリストの御旗の下で、また主が悪しき者の頭を踏み砕く力をお与えになった勝利の元后のご保護の下で戦わなければなりません。

もし私たちが自分や家族から始めてキリストに立ち戻るならば、私たちの周りで起こっていることの不条理さを理解するために自分の目を開くことに成功するだけでなく、信仰という無敵の武器で効果的に戦う方法を知ることもできるでしょう。「Omne, quod est ex Deo, vincit mundum: et haec est victoria, quae vincit mundum, fides nostra. ― 天主から生まれた者は、世に勝つ。世に勝つ勝利はすなわち私たちの信仰である」(ヨハネ第1書5章4節)。そのあと、新しいバベルの塔、新型コロナウイルス感染症という【もろくも】カードでできた家、ワクチンという茶番劇、グレート・リセットという詐欺は、崩壊するのを避けられず、その悪魔的な本質によって敵対者とそのしもべたちの殺人計画を明らかにするでしょう。

反人間的で反キリスト的な支配を確立する口実であるこのパンデミックさえもが敗北する運命にある。なぜならキリストは不可避の勝利をもって、すでに永遠に敗北した者を制圧しておられるからだ。まもなく私たちが目にすることになる凱旋式があるだろう。 キリストの勝利への確信に強められ、王たるキリストの御旗の下で、勝利の元后のご保護の下で戦わなければなりません。

聖ヨハネの幻視の中で「花婿のために装った花嫁のように」(黙示録21章2節)現れた、天から下ってきた新しいエルザレム、聖なる教会に目を向けましょう。告知する大声に耳を傾けましょう。「天主は人の目の涙をすべてぬぐわれ、死ももうなく、悲しみも叫びも苦労もなくなる」(黙示録21章4節)。私たちの「グレート・リセット」は、主において成し遂げられます。「私はすべてを新たにする」(黙示録21章5節)、「私はアルファでありオメガであり、初めであり終わりである」(黙示録21章6節)。王たるキリストと元后たるマリアのしるしの下で奉仕することが私たちの栄光であるこの時代を決する戦いにおいて、天の宮廷全体が私たちを助け、守ってくださいますように。

+大司教カルロ・マリア・ヴィガノ
前駐米教皇大使

[1] La piattaforma che ospitava l’evento, in programma dal 30 aprile al 1° maggio 2021, è stata colpita dalla censura di Regime e messa fuori uso. L’evento è stato rilanciato una settimana più tardi. https://www.restoretheculture.com/library

[2] https://www.marcotosatti.com/2021/03/25/vigano-the-pandemic-the-suspect-of-a-disturbing-criminal-conspiracy/

【参考情報:例えば「大阪府では、2008年に「大阪市廃止(大阪都構想)」を政治目標にした■■■知事が誕生してからの約十数年来、■■■所属の首長による「二重行政の廃止」「行政スリム化」を掲げた行政改革が断行され、総務省の「定員管理調査」(2017年度)によれば、人口10万人あたりの府職員数は86人と全国最低レベル(ワースト2位)まで削減された。それにともなって医療や衛生部門の職員数も大幅に減少した。保健所の統合も進め、07年には748人いた大阪府の保健所職員は、19年には506人となり、12年間で3割以上削減されたことになる。公的医療の根幹を担っていた府立病院と市立病院を統合して独立行政法人(民営化)へ移行させたことも背景にある。国の方針を先取りして病床数削減も進め、大阪府の病床数(病院)は07年の11万840床から18年の10万6920床と3920床減り、10万人あたりの総病床数は1197床であり、全国平均の1212・1床を下回っている。なかでも感染症病床は10万人あたり0・9床で、全国平均(1・5床)を大幅に下回り、これも全国ワースト2位となっている。」

(長周新聞:「維新」が壊した大阪の医療 コロナ禍があぶり出した厳しい現実 病院・保健衛生機関の統合民営化 2020年12月20日)】


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