今日も昼から居合の稽古だった。
昇段試験の業ばかり、3時間ほど刀を振り続けた。
『正』『速』『強』『威』のうち、『正』は修得できたようだ。
ただ、一本調子のリズムで動いていて、業に緩急がないらしい。
速く見せるところと、遅く見せるところ。
シンプルに言えば、刀を抜くときは速く、刀を納めるときはゆっくり、という具合だ。
それと、もう一つ大事なのは、間(ま)だ。
斬り下しから血振るい、血振るいから納刀まで、間を置かずに単調にやってしまわないことが肝要だ。
納刀してからの残心(ざんしん)は、まさに間を置くことであり、「残心を忘れた居合は死物である」とまで言われる。
尚、残心に関しては、心の中で「1.2.3」と3つ数えるので、他の動作よりゆっくりになる。
これは、『八方心眼』によって、敵が居ないことを確認するためだ。
今日も稽古の中で、新たな気付きがいくつかあった。
家を出る前、気分が塞いでいて「今日は稽古を休もうかな」なんて考えたりもしたが、やはり稽古に出てみると、気分転換にもなるし、好きなことなので集中して励めるし、時間が経つのも早く感じられた。
もし稽古を休んで、部屋に引き篭っていたら、気分はさらに滅入ってしまい、ますます落ち込んでいたことだろう。
職場でストレスが溜まることもあれば、家に居てもイライラが募ることもある。
こんなとき、趣味があって良かったと思う。
趣味は、心の拠り所だ。
そして、磨けば磨くほど、宝物になることだろう。
居合を生涯の趣味としよう。
この時間は、自分だけのものだ。
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