広告に大事なことはハズキルーぺのCMに学んだという話
月曜日のカナイです。
突然ですが、最近のTVCMでとにかく嫉妬するCMは
この「ハズキルーペ」ですね!
さて、このCMについてディレクター目線で考えてみると…
嫉妬ポイント
①大物役者の大げさな演技
②謎の世界観
③会長とタレントが作った企画
①大物役者の大げさな演技
「本当に世の中の文字は、小さすぎて読めなぁいっっっ!!」という"世界のワタナベ"の怒鳴りはすごく大げさだし、菊川怜の「ハズキルーペ、だーい好き♥」なんてセリフは、言う方も言わせる方も照れくさすぎる…。
でもこんなにCMで怒鳴ってたら「なんだこれ!?」って反応しますよね。CMなんてほとんど無視されるものですから、視聴者に問いかける、振り向かせるような要素が必要じゃないかと。
②謎の世界観
この世界観の設定も謎ですね…大規模な国際会議なのかSF映画なのか…そもそも菊川怜のこの服装とか…その結果この商品が革命的で画期的な商品、のように感じ取れます。
かつ、プレゼン形式の演出をとることで、強い言葉でわかりやすくメッセージを伝えています。
とにかく「この商品、何だか凄そう!」と思わせてますよね。
③会長とタレントが作った企画
この記事によると、渡辺謙にオファーしたところ、自ら企画を提案したいという流れになり、そこからメーカーの会長が陣頭指揮をとって細部まで企画を詰めたそう。
「渡辺さんの『怒り』というテーマをもとに、シナリオを書きあげていきました。同時に、いち視聴者の目線を忘れず、『大きく見える』『日本製』という2つのポイントが伝わるセリフを考えています」
「出演者がナレーションではなく、自らの言葉で商品を語る」
「一方的な売りの意識が強すぎると視聴者にとって退屈なものになってしまうので、エンターテインメント性の高い映像に仕上げました。」
このコメントだけで企画の軸がしっかりと出来上がっています。
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さて、制作現場において、お金をいただいてるから「クライアントの意見が上位」だとか、フォロワー数を持ってるから「このタレントにやってもらう」とか、ウケを狙おうとして「自分のセンスを推す」みたいなことが優先されて、「それで本当に伝わるの?」という点がおざなりになっていないかと考えるわけです。
本当に伝えたいことがあるならそこをブラさず突き通すのか、中途半端になるなら思い切ってやらない、変えるのか、
優柔不断に陥るのが一番良くないのかなと思います。
だからこのハズキルーペのCMやスタンスには、嫉妬せずにはいられないのです…!
こういう仕事をしなければ…!
ではまた。
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