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仏教が好き

じつは仏教が好きです。子供の頃から触れる機会が多く、仏教と一緒に育って来たと言っても過言ではありません。日本人は宗教の話をすると変わった人だと思われがちですが、ここ何年かはようやく親しい人には仏教の話ができるようになりました。


どの宗派が好きなのかと聞かれても答えることはできません。なぜなら「仏教」が好きだからです。仏教の中でもその時々でマイブームがあって、それが「禅の修行」のときもあれば「千日回峰行」だったり「空海」「写経」のときだってあります。「瀬戸内寂聴」さんのときもあります。


禅宗がブームの時は永平寺の修行風景の動画ばかり見て書籍を買い求め、応量器が欲しくなって探したりしました。応量器はとても私が手を出せる物ではなかったので、その時はニトリの商品で入れ子になる器を見つけ、そこに玄米がゆを入れて食べたりしてこっそり楽しみました。


仏教のどこが好きなのかと問われたら、普通は「お釈迦様の教えに感銘を受けました」などとなるのかもしれませんが、私の場合は理屈じゃなくてただただ惹かれてしまいます。あえて言葉にするなら「世界観」です。


そんな私の仏教遍歴をまとめてみました。


実家の宗派は浄土真宗の大谷派です。田舎のお爺ちゃんお婆ちゃんが同居する家で、大きな仏壇があって毎月お寺さんがお参りに来られていました。母が大変信心深い人で、子供たちは朝起きたら身支度を整え仏壇の前でおつとめをしてからでないと朝ごはんを食べてはいけないという習慣がありました。夏休みになると夜公民館に町内の子供たちが集まって、お寺さんにお経を教えていただきみんなでおつとめをするのでした。小学校6年生になると3泊4日で東本願寺へ研修に行きました。全国から子供たちが集まって法話を聞いたりお経をあげたり修行みたいな四日間を過ごすのです。これは翌年にも参加しています。


実家の宗派とは別に、母が熱心に通うお寺がありました。そこは天台宗のお寺で、子供の頃からよく連れられて一緒に行ったものです。水子地蔵が何百体と並ぶ中に我が家のお地蔵さんもいて、大人になってからは時々自分一人でも御供物を持ってお地蔵さんに会いに行ったりしました。


というわけで、実家の宗派は浄土真宗大谷派(お東)なのでお経は正信偈なのですが、天台宗のお寺にも行っていたので般若心経をあげることが多かったです。祖父母や父の手前あまりおおっぴらにはできませんでしたが。


結婚した主人の家は浄土真宗本願寺派(お西)でした。お経は同じく正信偈なのですが、お西とお東ではお経の節が違います。


じつは主人の両親がもう亡くなっていて、私が今住んでいる家には仏壇がないのですがリビングの片隅に簡易的な仏壇コーナーを作っています。両親やご先祖様の写真や仏様を置いてお花を飾り、毎日ご飯とお水をお供えしたり、線香に火を灯したりしています。そこであげるお経を、じつは私は決めかねていて長い間迷っていました。写真は全て主人のご先祖様なので正信偈をお西の節であげた方がいいんだろうな。でもイマイチ節に自信がないなといった感じで。知り合いになった真言宗のお坊さんにもその旨伺ってみましたが、要は気持ちが大事とのこと。なので今は毎朝般若心経をあげています。


子供の頃なりたかった夢は、歌手とインテリアコーディネーターと僧侶です。私は昔から、好きなものややりたいことがはっきりしていてあまりぶれることなく大人になりました。職業としてはインテリアの方にベクトルを合わせて生きて来た結果、長年設計の仕事に携わって来ました。その中で、かなりの数のお墓を設計したりもしました。


普段の生活でもお寺の前を通ると気になって見てしまったり、急に思い立って寺社へお参りに行ったりなんてことがよくあります。この先自分と仏教の関わり方に何か変化はあるのかな。もっと近くなれるよう、どんどん行動していきます!

未来はいつも面白い!