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映像作品 『Upside Down』

映像と音から感覚の外側を内側へとえぐり押す。
「日常」を別の感覚器官を通して、感覚することが、
表現することの意味だと考えている。
「あちら」と「こちら」を同時に一つとして感覚し、かつ、差異を認めるような態度の隙間に、言葉で語りきれない意味以前の感覚が漏れ出す。
その感覚こそ、表現したいが伝えきることが困難な、人間の在り方なのだ。


「非日常」は円環する「日常」の一部でもある。
言葉で捉えきれない在り方を、言葉以外で模索し続けることに意味があるのだ。ここでは、結果ではなく、過程を深く広くスプーンですくうことが大切だ。
外部を想定した、世界の構築は、非日常を想定した、日常の構築と繋がる。

無意味な文章から紡がれた有意味な感触を、感覚以後の世界にある感光板に焼き付けることができるだろうか。

意図せず作られた表現体を、時空間の外へと誘う。

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