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禅堂のような彫刻 沢田英男彫刻展

数ヶ月前のことだったか、書店の美術の棚の前を通った時、ものすごくシンプルな彫刻の写真の表紙に目を引きつけられました。
中を開いてみると、全ての写真から静謐な空気が伝わってくるようでした。

そして今週作品展があると知り、行ってきました。

私はオーラなどは見えませんが、作品周りに何か空間を感じます。
エネルギーと言ってしまってもいいかもしれないし、何かを発しているのかなと思います。
禅堂のようという形容詞は、彫刻にはおかしいけど、禅堂とかキリスト教のシトー派の聖堂のような空気感を放っているように感じました。

シトー派は、フランスのブルゴーニュ地方発祥のカトリックの修道会のひとつで、厳しい規律や習慣に従い、彫刻や美術による教示を禁じたらしいです。シトー派の聖堂の写真を見ると何もなくて、まるで禅堂のようだと以前から思っていました。

彫刻を禁じたシトー会を、彫刻見て思い出すなんておかしいけれども、何か通じるものがあるのかな。
といっても、ご本人は信仰を持っている方ではないとギャラリーの方に伺いました。
あくまでも私の感想です。

簡素な作りの小さな彫刻ですが、人にとって一番大事なもの「生きている事」その一点だけを表したいという思いで作っています。

展覧会のDMより

売約済みのシールがある物以外は触っていいそうです。
といってもドキドキしてあまりさわれず。
少しだけ、そおっと触れてみました。
木の温もりを感じます。

展示は6月18日まで。
南青山のギャルリーワッツさんにて。




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