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5月14日 ホーム レノファ山口戦 VF甲府 選手採点

過酷な5連戦を戦い抜き、久しぶりに1週間のインターバルを経てからぶつかるこの1戦。
両チーム共にある程度のリカバリー後ということで、システマチックな両チームが真っ向から組み合う好ゲームが予想されました。
意外にも甲府が前半早々に先制点を決めますが、その後は両チームが戦術を駆使して戦う非常に見所のある熱い試合展開が待っていました。


リラ 6.5
開始早々の先制ゴール!おめでとう。
ドリブルや裏抜けで切り込むシーンが多く、折り返しまで持って行けた場面がいくつもあり、相手にとって脅威であり続けた。
特に24分のスプリントは、ヘナンを完全に置き去りにしており、驚くほどのスピードだった。
夏が近づきコンディションが上がってきているように見える。
ここから得点量産を期待しています。
守備では鳥海と2トップの形で相手センターバックからの球出しを牽制し続けた。

長谷川 6.5
密かにこのゲームの見所だと期待していた小林岩魚との補完関係が、整理されていた。
先制点は長谷川が裏抜けを狙う形で、そこへ岩魚が見事なパスを通した。
24分は、長谷川が最終ラインからボールをもらってビルドアップしようと下りていくシーンだが、岩魚とアイコンタクトを取って、岩魚が高い位置へ移動するのがわかる。
そこで、相手の4番が長谷川にチェックに行ったので、岩魚はフォローで少し下りてくる。
ここで長谷川は敢えて少し持ってマークを食いつかせ、岩魚にも少し速度の遅めのパスを出してマーク2枚を完全に岩魚へ食いつかせた。
岩魚はワンタッチで戻すと同時に裏へスプリント、長谷川が一気に裏を狙うスルーパス。
惜しくもセンターバックにクリアされるも、1点目と同じような形をもう少しで作れた惜しいシーン。
甲府のストロングは左サイドなんだぞ!そんな声が聞こえてきそうな見事な連携を試合を通して見せてくれました。
また、1人退場者を出して疲弊している中での82分に見せた、2人かわしてゴール前まで持ち込む気迫のドリブルは痺れました。
この試合の個人的なベストプレーです。
観に来てよかった。
心からそう思わせてくれるプレーでした。


鳥海 5.5
守備に攻撃に非常に忙しかった65分となった。
攻撃では深いところまで侵入してシュートを放つなど効果的だった。
特に52分に、相手陣内の深いエリアで相手ディフェンダーを釣り出してから岩魚へ出したスルーパスは見事。
パスを出す前に一瞬逆方向に自らターンするフェイントを入れていた。
細かいところだけど、こういうテクニックで相手も釣られてしまって簡単にパスが通っているように見えてしまう。ナイスプレー。
守備では主に2トップの片方に入って相手センターバックのビルドアップを牽制したが、山口も即座にキーパーを使って数的優位を作り出すなど対応していた。
鳥海が左サイドに寄っていた時に、空いてしまった山口の右サイドの橋本選手にボールが入り、田中選手と絡んで須貝と関口の間を通されるピンチがいくつもあった。
相手がライン間で繋ぐのが非常に上手かったのもあるが、後半の失点へとつながった弱点になっていた。
山田、石川、関口と連携して上手く抑え込めた場面もあっただけに、前半の内に対策を整えきれなかったのが悔やまれる。

小林岩魚 6.5
長谷川の先制アシストは、長谷川の裏抜けの動きを岩魚が見逃さず、絶妙のスルーパスを出した時点で勝負あり。
ゴールキックから、左サイドのタッチラインギリギリを2~3人で繋いで一気にアタッキングサードまでつなぐシーンがいくつもあり、いずれの繋ぎにも関与していた。
クロスの精度が高く54分、82分と得点の匂いがするクロスを味方に合わせた。
守備では寄せの甘さが目立ち、河田からも叱責を受ける場面が見られた。

山田陸 5.5
後方からのゲームメイクを担っていた。
7分に相手センターバックにプレスに向かうが、後ろのスペースに山瀬選手が入り込み、そこを起点にサイドを使われた。ベンチから「山田ー!」という声と吉田監督の「我慢我慢」という声が聞こえる。
相手の田中選手と山瀬選手がファジーな位置取りが上手で、かつそこに差し込む橋本選手や渡部選手のキックも正確なため、戦略として山田は後ろでブロックを支えていたのかもしれない。

石川 5.5
前線での積極的なプレスと豊富な運動量でチームを支えた。
プレスをかわされて、相手がビルドアップをスムーズに開始してしまうシーンもあったが、プレスに行く以上はそのリスクは仕方ないところ。
攻撃では、前線でボールを収めて起点となり、ゴール前でシュートも試みた。
守備面では、中盤でのボール奪取や、終盤でも前線までボールを追ってくれた。
しかし相手にボランチ脇のスペースを使われ続けたことには、何かしらの対応をみせたかった。
17分に、サイドでフリーの橋本選手に持たせていたが、監督から「大丈夫俊樹」と声がかかっていたので、戦術的判断だったのかもしれない。
76分の失点シーンは、できれば石川が池上についていき、カットインのコース切りは荒木に任せる指示を出して対応したかった。
個人的には、やっと石川がチームにフィットし野津田の穴が埋まったと感じました。

関口 5
前線で雰囲気のあるシュートを積極的に放った。
浮き球を効果的に用いて、前線へ上手く繋いでいた。
攻撃時にもったいない判断ミスと、ボールロストがあった。
守備時には、関口と須貝の間を通されて裏を取られるシーンが目立った。
関口としては、サイドの選手のケアもしつつ中を閉めるのは難しい。
須貝もゴール前のスペースを空けるのは危険だし、ボランチ脇に位置する相手選手へのフォアチェックも兼務しているので、関口との間のパスコースを閉めるのは難しい。
ボランチとシャドーとの連携で上手く対応したかったが、今後のチームの課題となる弱点に見えた。

須貝 5.5
相手のストロングである左サイドと、甲府のストロングの右サイドの真っ向勝負を主に担った。
関口との間を通され守勢に回る時間もあったが、リスクを負いながらも果敢にオーバーラップを繰り返した。
パスが合えば得点機というランニングもあり、右サイドを支えた。
ボランチ脇に侵入した相手選手へのパスを、もう1歩だけ早く潰したかった。
93分の単独でのドリブル突破でイエロー誘発は、4つの肺を持つこれぞ須貝というプレー。
終盤戦や退場者を出した時など、苦しくなればなるほど頼りになるプレーヤー。

浦上 6
速い球速と精度を併せ持ったサイドへのパス出しが効果的だった。
最終ラインから持ち上がって縦につけると、中盤のパスワークがワンタッチになりリズムが生まれた。
34分、サイドの須貝を伺いながら、ボディフェイントを入れて石川につけた。
今後、相手のプレッシャーがキツくなりそうな時にまた見たいプレー。

林田 6
センターバックとして初先発したが、ボランチの選手が最終ラインに入ると、やはり足元の技術が高くて安定する。
前が抜かれた際のカバーリング、そして1列前にチェックに行くのもスムーズだった。
山口の前線に高さがなかったため、空中戦も怖さがなかった。

河田 6
1失点してしまったが、止めるのは難しい失点。
それ以外では冷静に枠内のシュートも弾いていた。
この日の最終ラインには高さがなかったため、相手のセットプレーの際には積極的に飛び出してハイボールをキャッチしていた。

三平 6
攻撃時には前線でキープし、皆が上がる時間を稼いだ。
もう少しで1点というシュートがいくつかあり、ポジショニングの良さが光った。
三平が入ると全体的なプレスの強度が上がり、奪えるポイントが少し前になるので、トランジションもスムーズになった。
82分のゴール前でのシュートシーンは、上半身でボディフェイントを入れながらワンタッチで逆をとってからシュート。
フォワードらしい見事な動き。

荒木 5.5
大きな失敗はなかったが、攻撃、守備ともに活性化させるには至らなかった。
少しボールの扱いにミスが見られ、先発から外れているのも気にかかる。
特に82分のシュートチャンスで、シュートの角度を作るため逆足のトラップが大きくなってしまったのは残念だった。

宮崎 5
2枚はがしてクロスを上げたシーンなど、積極的に仕掛けて攻勢を強めた。
宮崎の活躍で、得点が生まれるのは時間の問題かと思われたが、最高のタイミングで裏抜けした際にトラップが大きくなりキーパーと接触して退場。
現地で正面から見ていたが、足がもつれてシュートモーションが遅れてしまった。
キーパーに接触したのは故意ではなく足も振り抜いていないが、運悪く頭部に足が接触。
非常に残念な退場となった。
次があるさ純真!

大和優槻 出場時間短く採点なし
初出場!ホームデビュー!おめでとう!!
体重がまだ軽くて怪我の心配も含めて不安だったが、軽い分機動力があり軽快に動いていた。
最後のシュートは、決まってしまうと今後のプレーの期待値が上がって悪影響になってしまうかもしれないので、むしろ外れて良かったと考えることにします。もちろん非常に残念でしたが。。
ノリックと共に大きく期待している選手なので、今後の成長がすごく楽しみです。
頑張れ!
優槻!

松本 出場時間短く採点なし
ポジションを間違えることなく、きれいに交代したが、攻撃で違いを作ることはできなかった。




総評
いやー、得点こそ1-1ですが、シーソーゲームのようでしたね。
どちらのチームの攻守も見所があって、戦術的な駆け引きも非常に見ごたえがありました。
サッカーに詳しい人から解説を聞きながら観戦したい、そんな試合でした。
密かにこの試合の見所と思っていた左サイドの連携が強化されていたのが嬉しかったですね。
今後、長谷川のトリッキーな球出しに岩魚が抜け出してクロスを上げるシーンは増えるでしょうし、逆に長谷川がターンして一発で裏を狙うシーンも増えそうです。
そこに逆サイドを駆け上がった須貝が待ち構えるような得点シーンが作れたら、面白いでしょうね~。
また、リラのコンディションが上がってきているのも好材料です。
あんなにスプリントが速いなら、押し込まれている時やサイドから縦ポンで一気に裏返すシーンも見てみたいですね。
リラの本来の得点パターンは、きっと裏抜けだと思うので、もっともっと得意な形でボールを供給してあげたいですね。

さて、次節は説明不要の琉球戦となります。

昨年の無念を晴らしに行きましょう。

絶対勝利!

甲府!

頑張れ~~!!



最後まで読んでいただきありがとうございました。
最近文章が長くなってしまってすみません。
もう少し短くできる様に努めます。

もし宜しかったらスキをいただけると大変うれしいです。

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