獣医師にも型がある
獣医師の仕事をしてきて、
多くの動物たちに出会いました。
多くの患者さんに出会いました。
多くの獣医さんに出会いました。
それぞれに多様な性格があります。
患者さんと動物は一緒に来院されます。
ですから、
【患者さんの性格×動物の性格】
の数だけ、組み合わせがあります。
同じように、獣医さんにも性格があります。
それに伴い診療の方法にも型や癖があります。
例えば、
・最善の選択を患者さんに勧める(推薦)
・選択肢を提示して選んでもらう(選択)
・患者さんの話を最後まで聞く(傾聴)
・必要な情報を質問して聞き出す(質疑)
・オブラートに包んで伝える(やんわり)
・淡々と事実を伝える(サバサバ)
どれが良い・悪いという事ではありません。
【患者さんの性格×動物の性格】に合わせて使い分ける必要があります。
私の場合、長年続けてきて
【選択×傾聴×やんわり】
が自分に合っています。
そして比較的中年女性には好評をいただきます。一方で中年男性にはあまりうけません。
ですから患者さんの性格を主に、動物の性格も考慮に入れて、自分のやり方を多少なりとも変える必要があります。
勝手なイメージではありますが、勤続年数がいけば行くほど思考が凝り固まってしまい、《この方法が正しい》と決めつけてしまう傾向があると思っているので、自分でなるべく気をつけています。
それでもどうしても合わない、合わせられない患者さんはいるのが悩みです。
不思議なことに、勤続が長くなってきてもう1つ気づきました。
1つの病院の中で同じようなスタイルを持つ獣医師はいないことが多いのです。
同じスタイルの獣医師はおらず、むしろ真逆のスタイルの獣医師はほぼ100%に近い確率でいるのです。
今いる病院でいうと、院長は自分のスタイルとは逆で【推薦×質疑×サバサバ】かなと思います。
もう1人の先輩獣医師も【推薦×傾聴×サバサバ】かなと。
同じタイプはなかなかいないのです。
これもまた不思議。
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