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水分を制するものは健康を制す?!

たかが水分されど水分!

お水って一番身近にあって、毒にも薬にもならなさそうな存在で軽視されることが多いですが、実は水不足で引き起こされる病気や、逆に水の摂りすぎで気がつくことができる病気など、水分量が鍵となるケースは思った以上に多くあります。

・1日に必要な水分量
・水分不足で引き起こされる病気
・なかなか飲んでくれない子への水分の摂らせ方
・水分量が急増した場合の病気の可能性

今回は上記のポイントについて、お話ししていきます!

1日に必要な水分量

体重に、猫や小型犬であれば50、中型犬は40、大型犬は30をかけた値が1日に必要なおおよその水分量(mL)となります。
これは簡易法ですので、正確な計算方法については、スマホでできる簡単カロリー計算の説明をぜひご覧ください。

水分不足で引き起こされる病気

例えば5kgの子だと250mL、ペットボトルの半分量が1日に必要となります。
思ったよりも結構多いのではないでしょうか?
わんちゃんならまだ、ガブガブと飲んでくれることもあるのですが、砂漠に起源を持つといわれている猫たちは本当に水を飲むのが苦手です。
うちのほぼ5kgの猫も、250mLの水分を水単体でなんて絶対に飲んでくれません。では水分不足になると、一体どのようなことが起きるでしょうか?

1つ目は腎臓への負担です。
腎臓というのは、体の中の血液から、不要な物質や水分をこしとる働きを持ちます。
体内の水分が多い時は薄いおしっこをたくさんの量排泄させ、逆に水分が少ない時は尿を濃縮させて少量だけ排泄させるようにします。
このフルイのような腎臓は、常に流れてくる液体を濾している状態にあるのですが、そこを流れていく液体の量が急激に減ってしまうと、フルイ自体も錆び付いてしまいます。
つまり水分摂取量が減ると、腎臓を通っていく血液の量が減少し、腎臓がダメージを受けやすくなるのです。

水分不足で引き起こされる問題の2つ目は膀胱炎です。
膀胱はご存知の通り尿を貯めておく部分ですが、水分量が少なくなると尿が膀胱に溜まっている時間が長くなります。
すると、膀胱の中で菌が繁殖したり、結石のもととなる結晶がくっつきあったり、尿中の炎症性物質が膀胱をずっとちくちくと刺激したりすることで、細菌性膀胱炎や尿石症、特発性膀胱炎といった尿トラブルが起こりやすくなります。
人でも膀胱炎になるととにかく水をたくさん飲んでたくさん尿を出すこと!と指示されるようです。
実はある大手ペットフード会社の尿石症用の療法食には、塩分が多めに含まれており、強制的に喉を乾かせ水分量を増やさせるという仕掛けがされています。
しかし、膀胱炎が起こった時にだけ対処法として水をたくさん飲ませるのではなく、日頃から必要な水分量を確保することでこれらの膀胱炎を予防することが大事です。

もちろん、腎臓や膀胱など尿に関わる臓器以外にとっても水分は大切です。
水分不足で便秘気味になったり、皮膚がかさかさになったり、肝臓や膵臓などにも様々なダメージがもたらされます。

水分の摂らせ方

水分の必要性がわかったところで、次はどうやって飲んでもらうか!ですよね。

水分を摂る方法は大きく分けて3つあります。

1つ目はもちろん飲む水分
2つ目はご飯に含まれる食べる水分
3つ目は代謝することによって体の中で産生される代謝水

これら3つの水分摂取方法についてそれぞれ確認していきましょう!

(1) 飲む水分を増やす

①容器を変える
容器が少し小さいとヒゲが当たって不快だ!と思う子もいます。大きめや深めの容器に変えてみましょう♪またプラスチック容器だと猫ニキビが増えることもあるので陶器などがおすすめです。

②温度を変える
常温よりも氷入りの水やお湯を好む子たちも多くいます。キンキンやアツアツなど極端な温度にならないぐらいのお気に入りの温度を見つけましょう!

③シチュエーションを変える
水道から流れてくる水や、手ですくったお水に興味をもつ場合もあります。
水を飲むということが自体を一つのアクティビティにするのもおすすめ♪

(2) 食べる水分を増やす

①スープをプラス
ミルクやカツオの出汁などを薄めた手作りスープなどを作ってみるのも◎

②ウェットフードに変える
スープも飲まない!という場合はごはんを全部ウェットフードに変えるのもありです!ドライフードをお湯でふやかすという手もありますが、猫はふやかしフードが嫌いな子も多いのでご注意を。

(3)代謝水を増やす

1日に必要な水分量の10%程度は体の中で産生される代謝水によってまかなわれていますが、運動によってこの代謝水の生成量を増やすことができます!
5kgの子だと、部屋の端から端まで(5m)のシャトルランを20回行うと80kcalほど消費し、10mLの代謝水を産生します。
少なっと思ったあなた!チリも積もれば山となる\(^^)/

水分量が急激に増えた場合

水分大事!と散々言ってきて申し訳ないのですが、水分は飲めば飲むほど健康というわけではありません。

以前より自分からびっくりするほど水を飲むようになっている。水分量が急激に増えた!という場合は、多飲多尿状態になっているかもしれません。

多飲多尿には糖尿病腎臓病ホルモン疾患などといった病気が隠れている場合がありますので、以前と飲む量やおしっこの量が変わったという場合は病院を受診し、血液検査・尿検査などをしてもらいましょう!

もちろん、人間のみなさまも水分摂取お忘れなく⭐︎

動画で確認したい方はこちら👇

水を制するものは健康を制す
スマホで簡単カロリー計算(水分量の詳しい計算法を確認♪)


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