見出し画像

犬と猫の麻酔記録

麻酔記録とは?

人間社会で生きていく犬や猫の最初の試練は避妊もしくは去勢手術だと思うが、皆さんは麻酔記録をしっかりと貰っているだろうか?

麻酔記録とはどのような麻酔機器を使用したのか、どのような鎮静薬・麻酔薬を使用したのか、また彼らが薬にどのように反応して、麻酔中のバイタルはどのように遷移したのか、そして大きな問題はなかったのかをしっかりと記録したものである。

麻酔記録の意味〜獣医療と人医療〜

もちろんこのような専門的な記録を読み解くは素人では非常に難しいので、一見貰っても意味がないと思うかもしれない。

しかし、麻酔記録を要求することは飼い主としては非常に重要だと思う。

まず人医では麻酔記録をしっかりと記録することは法律で義務付けられている。

特に“遅滞なく記載が求められる”ものであり、つまりリアルタイムでモニタリングする必要がある。

もちろん、人医者の場合は麻酔科医がしっかりとこれを行うことになっている。

特には何時間もかかる手術をリアルタイムで全て記録するのはかなり面倒だ。

しかし、言い換えれば患者さんを何時間もリアルタイムで集中してモニタリングしてくれているということである。一つのミスが命取りになる麻酔管理にとって重要なことである。

ところが獣医の世界では麻酔記録をリアルタイムで記録することは義務付けられていない。

つまり、麻酔中動物を見てなくても結果的に大丈夫であれば問題がないことになる。

また僕が知る限り、一般の動物病院(大学病院などを除く)で麻酔記録をリアルタイムで記録している所はほとんど見たことがない。

言い換えれば患者さんを何時間もリアルタイムで集中してモニタリングしてくれているかどうかはわからないのである。

あくまでも信頼性の話

もし自分の飼っている動物に麻酔が必要な場合は、獣医さんに麻酔記録を要求してみて下さい。

もし素直に応じてくれる所はしっかりと麻酔記録をとってる(しっかりとモニタリングしている)可能性が高く、そうでない場合は麻酔記録がないのかもしれない。

もちろん法律的には問題ないのかもしれないが、どちらが信用できるかは一目瞭然だと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?