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苔の特徴

こんにちは。湘南の苔テラリウム専門店vesmir の くらです。テラリウム教室や販売をしています。

さて、テラリウムの基本シリーズ、本日は苔についてです。

基本シリーズの各テーマはこちら
テラリウムの基本①
苔テラリウムの水やりとお手入れ方法

苔テラリウムの基本②
苔テラリウムのカビ・虫・病気とその対策


テラリウムの基本③
テラリウムとは1.

テラリウムの基本③
テラリウムとは2.

テラリウムにハマる人は苔好きが多いです。苔テラリウムからハマった、という方も多数。コンパクトサイズの容器で育成できる苔テラリウムは、手軽で人気です。


テラリウムの基本④苔の特徴

私は園芸店に務めて苔テラリウムに興味を持つまでは、苔の構造などについては、やんわりしか知りませんでした。

学生の時に、理科で習ったような。そんなうっすら記憶のみ。種子で増える植物と、胞子を飛ばして増える植物がいる、コケは胞子だよな、というくらいの知識でした。苔を含む胞子で増える植物は、どんな植物があるのでしょうか。

私が書くより、こちらの方がめちゃめちゃわかりやすいと思います。理科の先生! 神! 中学時代はスルーしてましたが、今必要な知識です。


胞子で増える植物の特徴
植物には、種子で増える植物と胞子で増えるものがあります。胞子で増えるものには、シダ植物と、コケ植物の2つがあり、特徴によって分類されます。シダ植物には維管束があり根茎葉の区別がつきます。一方コケ植物は、維管束がなく根茎葉の区別がありません。コケ植物は雌株が胞子を飛ばします(種子植物は雄株が花粉を飛ばします)

胞子が乾燥に弱いため、シダとコケは日当たりが悪く湿った場所に生息します。

胞子で増えるということは、根っこがないの? 文字通り根なし草で、風が吹けばコロニーごと飛ばされるの? 苔には土や岩に着生するための仮根という根っこのようなものがあります。


形は違えども、苔。


苔を地面に留めさせる仮根(かこん)
種子植物の根っこは水分と栄養分を吸い上げますが、コケ植物は体全体で水分を補給するので、苔の根っこである「仮根」は水分を補給する役割のために存在するというよりは、体を地面に固定(着生)するために存在します。そのため仮根部分をはじめどの部分を切り分けてしまっても、コケは新芽を出します。

苔にはこういった他の植物と異なる個性的でたくましい面があるのです。なのでテラリウム制作でもハサミで大胆にトリミングができます。植物雑貨を作るにも、植物の特性を無視してデザイン重視にすると、植物はすぐに枯れてしまいますが、苔の場合は元気に伸びてくれます。タフでおおらかな苔はそっと歩み寄ってくれる、素敵な植物です。

また長くなりましたので、次回に続きます。次回は苔の種類と生息地についてです。

苔との日々は、続く
vesmir くら


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